デジカメ Watch
最新ニュース
【 2016/01/26 】
【 2016/01/25 】
【 2016/01/22 】
【 2016/01/21 】
【 2016/01/20 】

アドビ、2005年は10%以上の成長を狙う

~引き続きホビイスト市場のリーダーに

 アドビシステムズ株式会社は17日、報道関係者向けに事業方針説明会を開催し、2004年の実績と、2005年の事業方針を説明した。


過去最高の売上と、収益率の大幅な伸び

 発表会ではアドビシステムズ代表取締役社長の石井 幹氏が、米Adobe Systemsの2004年の売上が16億6,700万ドルで対前年比29%増、営業利益が5億9,180万ドルで対前年比56%増、純利益が4億5,040万ドルで69%増と、同社創立以来最高の売上高だったことを説明。

 同社の事業を出版などのプロフェッショナル向けソリューションの「クリエイティブ・プロフェッショナル」(CP)、プロの写真家やアマチュア向けの「デジタルイメージング/デジタルビデオ」(DI/DV)、PDFなどのエンタープライズ事業である「インテリジェント・ドキュメント」(ID)、PostScriptなどの技術提供などを行なう「OEM」の4つと定義。各事業での売り上げが伸び、とくに「Creative Suite」が好調だったCPと、Acrobat製品のIDの伸びが堅調とした。なお、各事業の売上に占める比率は、CPが37%、DI/DVが26%、IDが32%、OEMが5%。


アドビシステムズ代表取締役社長の石井 幹氏 2004年決算 事業別の売上比率

販売形態別の売上比率 2004年の製品別の概要

 また、販売形態別では企業への大量導入を行なう「ライセンス製品」が大幅に伸びたとした。ライセンス製品では部材コストがかからないため、収益を向上させる要因になったとした。

 2005年は、18億5,000万~19億ドルの売上を目指す。すでに第1四半期は見通しを上方修正しており、強含みで実績を伸ばしているとしている。


ホビイスト向け市場は今後も重視

 同社マーケティング本部長の沢 昭彦氏は、エントリー向けのPhotoshop Elements 3.0が好調なデジタルイメージング事業について、「アドビのお家芸、昔からリーダーシップポジションを取っている分野」との認識を示した。また、コンシューマー向けデジタルカメラの普及に加え、デジタル一眼レフカメラによる市場の盛り上がりが「今年のキーワード」とし、プロ向け高機能グラフィックソフトのほかに、コンシューマー向け製品を継続して出し、リーダーシップポジションを堅持するとした。

 また石井社長は「ひとくちに“コンシューマー”といっても、エントリー層からハイエンド層まで広い。社内では“ホビイスト”と呼んでいるが、アドビはより進んだレベルの処理を希望するお客様に向けてアピールできている。アドビ製品ならではの魅力を感じる層に向けて、より進んだ内容のものを出していく」とした。

 なお石井社長は発表会後の談話で、コンシューマー向け製品を担うデジタルイメージング事業について「売上金額的には少ないが、ユーザー数が最も多い」とし、「同社のハイエンド製品への入り口として重要であり、今後も重視していく」と述べた。



URL
  アドビシステムズ
  http://www.adobe.co.jp/
  ニュースリリース(2004年決算)
  http://www.adobe.co.jp/aboutadobe/pressroom/pressreleases/200412/20041221q4.html


( 田中 真一郎 )
2005/02/17 17:30
デジカメ Watch ホームページ
・記事の情報は執筆時または掲載時のものであり、現状では異なる可能性があります。
・記事の内容につき、個別にご回答することはいたしかねます。
・記事、写真、図表などの著作権は著作者に帰属します。無断転用・転載は著作権法違反となります。必要な場合はこのページ自身にリンクをお張りください。業務関係でご利用の場合は別途お問い合わせください。

Copyright (c) 2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.