キヤノンは、A3ノビ以上の大判出力に対応したインクジェットプリンタ3機種を、3月上旬より順次発売する。
■ imagePROGRAF W8400/W6400
「imagePROGRAF(イメージプログラフ) W8400」は最大B0ノビサイズ、「imagePROGRAF W6400」は最大A1ノビサイズに対応した大判プリンタ。W8400が3月中旬、W6400が3月上旬より発売される。価格はW8400が598,000円、W6400が298,000円。
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imagePROGRAF W8400
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imagePROGRAF W6400
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W8400の1インチヘッド
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2003年に発売された「W8200」、「W6200」の後継機。インク滴が8plから4plになったほか、高発色になった新イエローインクを採用し、完全フチなし印刷にも対応した。また、フォトブラックとマットブラックの2種類のインクを交換式とすることで、幅広い用紙に対応した。
ソフトウェア面では、「インハウスポスタープリンティング」市場の開拓のため、ポスターを簡単に作成できるソフトウェア「PosterArtist」を同梱。小売、流通、飲食などの各種業務向けに200種のテンプレートと1,000種のクリップアートを備え、タブ誘導型のインターフェイスで誰でも容易にポスターを作成できる。なお、PosterArtistはWindows 98/Me/2000/XPに対応する。
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PosterArtistは外部画像の取り込みやPIXUSへの試し刷りなどもサポートする
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PosterArtistはタブ誘導型のインターフェイスを持つ
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このほか、プリンタドライバを一新し、CAD用のHDIドライバ、デジタル画像出力ソフト「Digital Photo Print Pro」、Photoshop用プラグインも同梱。オプションでPostScript 3インタープリター「Graphic RIP PRO」が用意される。
W8400、W6400とも、出力解像度は2,400×1,200dpi。ノズル数は各色1,280。インターフェイスは標準でUSB 2.0に、オプションでIEEE 1394、Ethernetに対応する。対応OSはWindows 98/Me/2000/XP、Mac OS 8.6/9、Mac OS X。
W8400は対応用紙が六切、四切、半切、全紙、大全、A4~A0ノビ。ロール紙は203.2~1,117.6mm。印字速度はA0の普通紙に、「はやい」モードで1,200×1,200dpiで出力して約2.2分。A0のフォト光沢紙に、「きれい」モードで2,400×1,200dpiで出力して、約14.9分。スタンド装着時のサイズは1,642×972×1,075mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約98kg。
W6400は対応用紙が六切、四切、半切、全紙、大全、A4~A1ノビ。ロール紙が203.2~609.6mm。印字速度はA1の普通紙に、「はやい」モードで1,200×1,200dpiで出力して約1.3分。A1のフォト光沢紙に、「きれい」モードで2,400×1,200dpiで出力して、約6.6分。スタンド装着時のサイズは1,200×752×1,097mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約49kg。
■ imagePROGRAF W2200
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imagePROGRAF W2200
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「imagePROGRAF W2200」は13×22インチのA3ノビサイズに対応したインクジェットプリンタ。3月中旬に248,000円で発売される。
出力解像度は2,400×1,200dpi。ノズル数は各色1,280。インク滴は4pl。インターフェイスはUSB 1.1、IEEE 1394、IEEE 1284、Ethernetに対応する。対応OSはWindows 98/Me/2000/XP/Server 2003、Mac OS 8.6/9、Mac OS X。
印字速度はA4のフォト光沢紙に「標準」モードで1,200×1,200dpiで出力して、約0.6分。A3ノビのプルーフ紙に「標準」モードで2,400×1,200dpiで出力して約1.7分。本体サイズは587×626×209mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約16.5kg。
W8400、W6400と同様に、ドライバを一新し、「PosterArtist」、「Digital Photo Print Pro」、Photoshop用プラグインを同梱。オプションでPostScript 3インタープリター「Graphic RIP PRO」が用意される。
■ 大判プリンタ市場で2007年にトップを
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山田文隆氏(左)と、キヤノン株式会社 取締役 Lプリンタ事業推進本部 本部長の本間利夫氏
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発表会ではキヤノン販売株式会社 常務取締役 プロフェッショナル機器カンパニープレジデントの山田文隆氏が、大判プリンタ市場の概要と、同社の取り組みを説明。
この中で同氏は、日本国内の大判プリンタの2004年市場規模を、151億円、42,000台とし、2005年は160億円、42,800台と予測。CAD機を除くメーカーシェアは、エプソンが50%、HPが30%、キヤノンは10%。
こうした状況を背景に、キヤノンは2005年に20%以上のシェア獲得を目標とし、2007年にはトップシェアを狙う。
そのためには、既存市場において高速な出力と、画質、使いやすさを強化。また、新規市場として「インハウスプリンティング」を開拓。業務におけるポスターなどの大判出力を自前のプリンタで出力してもらおうというもので、「製品を開梱してすぐにポスターを印刷できる」(山田氏)よう、簡単操作を実現する。
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大判プリンタ市場の動向
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キヤノン大判プリンタの伸び率は、市場の伸び率を大幅に上回る
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大判プリンタが狙う市場
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既存市場と新規市場開拓の戦略
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【1月26日訂正】大判プリンタ市場の伸び率を示す図に誤りがあったため、図版を差し替えました。
■ お問い合わせ先
キヤノンお客様相談センター
Tel.050-555-90063
Tel.043-211-9319
■ URL
キヤノン
http://canon.jp/
プレスリリース
http://cweb.canon.jp/newsrelease/2005-01/pr-w8400.html
製品情報
http://cweb.canon.jp/imageprograf/index.html
( 田中 真一郎 )
2005/01/24 18:47
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