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PIXUS iP8600
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キヤノンはコンシューマ向けインクジェットプリンタ「PIXUS」シリーズのA4対応モデルを一新し、10月上旬より順次発売する。価格はオープンプライス。
中上級機種には、8色インクのハイエンドモデルを筆頭に、7色インク、6色インクモデルを用意。カードスロット搭載モデルやLAN対応モデルを含め、6機種をラインナップする。
■ 新デザインと新機構を採用
中上級機種においては、大きくデザインを変更。シートフィーダや排紙口をたたんだ状態ではほぼ直方体となる、従来のプリンタとは一線を画すデザインを採用し「SUPER PHOTO BOX」と称する。本体色は黒と銀を基調とし、落ち着いた外観となっている。
メカニズム面では、前機種まで一部機種での別売オプションだった両面印刷機構とカセット給紙機能を、全機種に標準搭載。直方体のデザインを崩すことなく、新機能を装備している。DVD/CDラベルのダイレクトプリント機能も使いやすく改良された。
なお、カセットはL判からA4まで対応。L/2L/はがきサイズ用紙をカセット給紙する場合はカセットの全長を縮め、本体からカセットが飛び出さないようにする機構も取り入れられている。
本体前面下部のカセットのほか、従来どおり上面のシートフィーダからの給紙も可能で、どちらかの用紙が無くなれば給紙口を自動的に切り替えられる。普通紙ならカセットに150枚、シートフィーダに150枚をセット可能で、最大300枚の印刷が可能。新デザインとあいまって、設置の自由度も高まったとしている。
■ 耐候性を向上、フチなしプリントを高速に
今季の新製品では新開発のインク「BCI-7」を採用し、同社製写真用紙との組み合わせにおいて、プリントの耐候性を向上させた。
前機種では「アルバム保存で100年」の保存性がうたわれていたが、新製品では実際に写真を飾る環境での耐候性を重視。オゾンだけでなく、硫黄酸化物や窒素酸化物で実際の家庭内の環境を再現した状態で、耐ガス性10年、耐光性30年を実現。室内でフォトフレームに飾った状態でも色あせが少ないほか、カラーバランスが崩れないため、写真が不自然に変化しないとしている。
また、耐湿性も向上し、温度30度、湿度80%の環境下に1週間置いても色がにじまないとしている。
また、上位3機種ではフチなしプリントを高速化。従来、フチなしプリントでは白スジなどが出るのを避けるために用紙の端で使用するノズル数を128に絞っていたが、新機種では256ノズルに増やし、約1.5倍高速化したとしている。
■ 熟成した画質
画質面ではA3ハイエンド機「PIXUS 9900i」の画質を熟成し“プリント写真としての「好ましさ」を重視”したとしている。
とくに染料ブラックインクの光学濃度を約8%アップし、コントラストの向上を図っている。
■ 色インクのハイエンドモデル「PIXUS iP8600」
「PIXUS iP8600」はA4ハイエンドモデル。10月上旬発売で、店頭予想価格は47,000円前後の見込み。
対応OSはWindows 98/Me/2000/XP、Mac OS 9.x、Mac OS X v.10.2.1以降。インターフェイスにUSB 2.0を備えるが、2.0に対応するのはWindows 2000/XP、Mac OS X v.10.2.7以降のみで、そのほかのOSはUSB対応となる。
ブラック、シアン、マゼンダ、イエローにフォトシアン、フォトマゼンダ、グリーン、レッドを加えた8色インクを採用。タンクは各色独立式。
出力解像度は4,800×2,400dpi。インク滴は全弾2pl。印刷速度はモノクロ17ppm、カラー15ppm。L判フチなしプリントは23秒。
自動両面プリント、カセットとシートフィーダによる給紙、Pictbridgeに対応する。
本体サイズは453×293×170mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約7.3kg。
■ 7色インクの「PIXUS iP8100」
「PIXUS iP8100」は11月下旬発売で、店頭予想価格は36,000円前後の見込み。
ブラック、シアン、マゼンダ、イエローにフォトシアン、フォトマゼンダ、レッドを加えた7色インクを採用。タンクは各色独立式。
このほかの仕様はiP8600とほぼ共通だが、L判フチなしプリントは25秒となる。
■ 6色インクの最上位機「PIXUS iP7100」
「PIXUS iP7100」は、6色インク採用機中の最上位機種。10月上旬発売で、店頭予想価格は31,000円前後の見込み。
ブラック、シアン、マゼンダ、イエローにフォトシアン、フォトマゼンダを加えた6色インクを採用。タンクは各色独立式。
このほかの仕様はiP8100とほぼ共通。
■ カードスロット付きの「PIXUS iP6100D」
「PIXUS iP6100D」はメモリーカードスロットと液晶モニターを備えたダイレクトプリンタ。10月上旬発売で、店頭予想価格は31,000円前後の見込み。
対応OSはWindows 98/Me/2000/XP、Mac OS 9.x、Mac OS X v.10.2.1以降。インターフェイスにUSBを備える。
CF(Microdrive対応)、スマートメディア、メモリースティック(PRO対応)、SDメモリーカード、MMCに対応するカードスロットを備える。別途アダプタによりxDピクチャーカード、miniSDカード、メモリースティックDuoにも対応する。
カードスロットからの印刷のほか、IrDAを搭載し、携帯電話などから赤外線経由で印刷できる「プリントビーム」を搭載する。またPictBridgeにも対応する。
ダイレクトプリント操作のために、2.5型176×128ドット表示のSTNカラー液晶モニターを搭載。撮影データの日付情報から、印刷する画像を絞り込む機能などを備える。
ブラック、シアン、マゼンダ、イエローにフォトシアン、フォトマゼンダを加えた6色インクを採用。タンクは各色独立式。
出力解像度は4,800×1,200dpi。インク滴は2~5pl。印刷速度はモノクロ11ppm、カラー9ppm。L判フチなしプリントは62秒。
自動両面プリント、カセットとシートフィーダによる給紙に対応する。
本体サイズは429×312×195mm(幅×奥行き×高さ)、重量は7kg。
■ 5色インクの「PIXUS iP4100」
「PIXUS iP4100」は10月上旬発売で、店頭予想価格は26,000円前後の見込み。
対応OSはWindows 95/98/Me/NT 4.0/2000/XP、Mac OS 9.x、Mac OS X v.10.2.1以降。インターフェイスにUSBとパラレルポートを備え、Windows 95/NT 4.0はパラレルポートのみ対応。またMac OSはUSBのみ対応となる。
ブラック、シアン、マゼンダ、イエローに顔料系ブラックインクを加えた5色インクを採用。タンクは各色独立式。
出力解像度は4,800×1,200dpi。インク滴は2~5pl。印刷速度はモノクロ25ppm、カラー17ppm。L判フチなしプリントは42秒。
自動両面プリント、カセットとシートフィーダによる給紙に対応する。
本体サイズは418×286×170mm(幅×奥行き×高さ)、重量は6.7kg。
■ LAN対応の「PIXUS iP4100R」
「PIXUS iP4100R」は11月上旬発売で、店頭予想価格は31,000円前後の見込み。
iP4100にEthernetとIEEE 802.11g無線LANを搭載し、LAN対応としたモデル。USBも搭載するが、パラレルポートは搭載しない。
対応OSはWindows 98/Me/2000/XP、Mac OS 9.x、Mac OS X v.10.2.1以降。
このほかの仕様はiP4100とほぼ同様だが、重量が6.9kgとなる。
■ お問い合わせ先
お客様相談センター
Tel.050-555-90011
■ URL
キヤノンのホームページ
http://canon.jp
ニュースリリース
http://cweb.canon.jp/newsrelease/2004-09/pr-pixus.html
関連記事 【2004年2月19日】キヤノン、インクジェットプリンタ「PIXUS」シリーズ新機種 (PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0219/canon2.htm
【2003年9月25日】キヤノン、A4インクジェットプリンタ「PIXUS」シリーズを一新 (PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0925/canon2.htm
( 田中 真一郎 )
2004/09/28 13:32
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