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WDLC、「写真共有サイト」活用を女性にアピール

~夏商戦向けに「アイ.ハコブ」合同キャンペーンを実施

「アイ.ハコブ」キャンペーンに参加する企業が勢揃い
 ウィンドウズデジタルライフスタイルコンソーシアム(WDLC)は23日、2008年から実施している市場活性化キャンペーンの第3弾として、20歳から34歳の女性層をターゲットに「PCとケータイ」をテーマとしたキャンペーンを実施すると発表した。

 4月23日から9月30日までキャンペーンを展開し、インターネットの写真共有サイトを利用した友人との写真共有などの利活用をアピールしていく。

 WDLCは、マイクロソフトをはじめ、PCメーカー、ソフトウェアメーカー、周辺機器メーカー、量販店、テレビ局や出版社などのメディア、コンテンツ・サービス会社など89社が会員として参加。PCをはじめとしたデジタル機器やサービスの使い方提案を行なっていくことで市場を活性化することを目的としている。


キャンペーンロゴ
 2008年にWDLC会長に就任したマイクロソフト代表執行役副社長の堂山昌司氏は、「世の中は厳しい環境に置かれているが、2008年の記者会見では、PCにはまだまだポテンシャルがあり、年間出荷台数を1,000万台に持って行こうという意気込みをお話しさせてもらった。今回のキャンペーンは、暗い話しばかり出る中、ハートの大切さ、愛を運ぶという普遍的なテーマをデジタル機器やサービスを利用することで実現させていくものとなっている。世の中を開いていくんだという前向きな気持ちを抱けるキャンペーンとしたい」と市場開拓を進める姿勢の重要性をアピールした。


WDLC会長の堂山昌司氏(マイクロソフト代表執行役副社長コンシューマー&オンライン事業担当) WDLC会員企業数の推移と内訳

今回のキャンペーンの目標 「PCとケータイ キャンペーン」のメインシナリオ

 具体的なキャンペーンの内容としては、会社や家族と共有するPCは所有しているが、自分専用のPCを持っていないことが多い20歳から34歳の女性、俗にいうF1層をターゲットに設定した。

 ターゲットの女性層が携帯電話への依存度が高いことから、(1)携帯電話をはじめ、デジタルカメラで撮影した写真を、インターネットの写真共有サイトを利用して携帯電話、PC、デジタル家電などを通して行なう写真共有、(2)FeliCaポート搭載したPCやFeliCaリーダー・ライターに、おサイフ携帯電話をタッチすることで実現する電子マネーやサービス利用という2つのシナリオを想定している。

 「このターゲットの女性層は、プライベートでは携帯電話を利用することが多く、頑張った自分へのご褒美など、活発に消費を行なう層でもあり、携帯電話を使って日常的に写真撮影を行なっている。ただし、写真を撮っただけにしている女性も多いことから、写真共有サイトを介して携帯電話をはじめ、PC、デジタルフォトフレームなどを通して写真を共有してもらう習慣をつけてもらうことができれば」(WDLC事務局長・笠原建司氏=マイクロソフト コンシューマー&オンライン事業部パートナーマーケティング本部 本部長)


WDLC事務局長の笠原建司氏(マイクロソフトコンシューマー&オンライン事業部パートナーマーケティング本部 本部長) キャンペーンのターゲットは「F1層」と呼ばれる20歳~34歳の女性

「アイ.ハコブ」プロジェクトのコンセプト キャンペーンの全体概要

23日からスタートした「アイ.ハコブ」キャンペーンサイト 37社が参加した今回のキャンペーンスポンサー

 ただし、F1層にいきなりインターネットの写真共有サイトの優位性をアピールしても、利用までの敷居が高くなってしまう。そこでストレートに機能をアピールするのではなく、シナリオに沿ってアナログな気持ちに訴えるプロジェクトを起ち上げ、展開する。

 プロジェクトの名称は、「アイ.ハコブ」プロジェクト。日本映画として初めてアカデミー賞外国映画賞に輝いた「おくりびと」の脚本を書いた小山薫堂氏をプロジェクトの企画、監修に迎え、「もっと人とつながりたい」というアナログな気持ちを、PC、携帯電話、周辺機器、インターネットサービスなどデジタルの力で応援していく。

 プロジェクトにはアーティストの秦基博氏も参加し、小山薫堂氏とのコラボレーションで「アイ.ハコブ」フォトレター、ユーザーの写真を集めて「アイ.ハコブ」をテーマとした秦氏の楽曲に乗せて作るミュージックビデオ「アイ.ハコブ」オンガク、ユーザーから寄せられた「アイをハコビたい」と思うエピソードを小山薫堂氏監修のもと、秦氏の音楽を付けて映像化する「アイ.ハコブ」ストーリーなどを行なうことを計画している。


ビデオメッセージを寄せるプロジェクトの企画、監修を行った株式会社オレンジ・アンド・パートナーズ代表の小山薫堂氏 キャンペーンの展開スケジュール

 キャンペーンサイト「アイ.ハコブ」は、23日にオープン。第一弾プロジェクトとして、小山氏と秦氏のコラボレーションによるフォトレタープロジェクト「アイ.ハコブ フォトレター」がスタートしている。

 プロジェクトの告知については、「経済環境の厳しい時期でもあり、なるべくお金を使わず、口コミやバイラルマーケティングを活用したキャンペーンとしていきたい」(笠原氏)という。

 協賛スポンサーとして37社が参加し、自社のサービスや商品の中に「アイ.ハコブ」というメッセージを絡めてキャンペーンを行ない、30万人の需要喚起を目指す。

 協賛スポンサーとしてキャンペーンに参加するスターツ出版オズモール推進部の荒武祐子編集長は、「我々は女性誌オズマガジンのWebサイト『OZmall』を運営し、80万人の読者を持っている。この中で、横浜を舞台に、女性グループが一泊お出かけをした際、各自のデジタルカメラで撮影しあい、家に帰ったあとでオンラインフォトアルバムを利用するといった活用法を紹介したい。以前、アンケートをとった際に、壊れて困る物として動画や写真が上位にあがったこともあり、女性がどうデジタル活用を行なうのか、OZmallを使って実証していきたい」と話した。


協賛スポンサーの1社である「OZmall」を担当するスターツ出版株式会社オズモール推進部編集長の荒武祐子氏 オズモールの提供する「アイ.ハコブ」のコンテンツ

 同じくキャンペーンスポンサーであるワコム流通営業部流通マーケティンググループの壷坂佳未氏は、「私もターゲットであるF1層の一人だが、数えてみたところ1年間で1,267枚の写真を撮っている。当社のタブレットを利用すると、簡単に写真へのイラストや文字の書き込みができるので、思い出がより一層深くなると思うが、当社の商品の存在を知らない人がまだ多い。今回のキャンペーンをきっかけに、当社の商品と、これを活用することでより一層楽しい写真活用ができることを、一人でも多くの人に知ってもらいたい」と話した。


協賛スポンサーである株式会社ワコム流通営業部流通マーケティンググループの壷坂佳未氏 ワコムのタブレットを使って写真に書き込みを行なうことも簡単に

「マイクロソフトが率先し1,000万台市場をアピールしなければ」と堂山会長

 堂山氏は、自ら掲げた「2011年に1,000万台のコンシューマPC市場」という目標について、「厳しい経済環境だからこそ、あえて大きな目標を掲げた」と説明した。

 WDLCでは昨年秋に行った「PC de 旅」によって30万人に需要喚起したと説明している。今回のキャンペーンでも、30万人の需要喚起を目標としており、2011年に1,000万台市場とするためには、今後のキャンペーンでは大幅な需要喚起数増加が必要となる。

 これに対し堂山氏は、「1,000万台のコンシューマ市場という目標は、米国のPC普及台数に比べ、日本のコンシューマ市場にはまだまだポテンシャルがあると考え、アピールした目標数値。キャンペーンによって細かい数字を積み上げ1,000万台市場を形成するつもりはない」とキャンペーンに依存せず目標を達成する姿勢を示した。


2008年秋に実施した「PC de 旅キャンペーン」の実績 今後の活動計画

 ただし、「PC出荷が厳しい状況となっている中、PC業界としてもこれまでと同じやり方では出荷台数が増えていかないことも確か。業界自ら自己改革を行ない、新しいやり方に挑戦しなければ市場は伸びていかない。市場規模についても、マイクロソフトから『目指せ650万台、700万台』といった数値目標をアピールしているようでは、PCメーカーをはじめ、PCビジネスに携わる皆さんのポテンシャルはあがらない。1,000万台市場にできるポテンシャルは十分にあると率先してアピールすることで、業界全体のモチベーション向上につながる」と、あえて1,000万台市場という高い目標値を掲げる意味を強調した。

 Windows 7については、「マイクロソフトにとって、2009年の最注力商品」としたが、「WDLCはマイクロソフトとは別個にプロモーションを行なうための組織であり、参加するパートナーの皆さんと個別にプロモーションをさせていただくことはあるが、WDLCとして個別にWindows 7を絡めたプロモーションを行なうことはない」とした。


キャンペーンに参加する企業の担当者。左から富士通、ソニー、マウスコンピューター、東芝 バッファローのデジタルフォトフレーム「PF-50WG」は、キャンペーンによって無線LAN対応のデジタルフォトフレームをアピールしていく計画だ

アイ・オー・データのプロジェクト対応ポータブルハードディスク「HDPN-Uシリーズ」 アイ・オー・データのプロジェクトに対応したFeliCaおよびMIFARE対応のICカードリーダー「ぴタッチ」(USB2-NFC)のラインストーンで飾った特別バージョン


URL
  「アイ.ハコブ」プロジェクト
  http://love.wdlc.jp/


( 三浦 優子 )
2009/04/23 20:47
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