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キヤノン、2008年は9年ぶりの減収減益に


 キヤノンは28日、2008年12月期(2008年1月1日~2008年12月31日)の連結業績を発表した。売上高は4兆941億6,100万円(前年同期比8.6%減、以下同)、営業利益は4,960億7,400万円(34.4%減)、純利益は3,091億4,800万円(36.7%減)。通期での減収減益は9年ぶり。大幅な円高に加え、コンシューマー向け製品の価格下落やオフィス機器の需要減少などが影響した。

 カメラ事業では、デジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss X2」や「EOS 40D」などが好調に推移したほか、コンパクトデジタルカメラも数量を伸ばし、デジタルカメラ全体の販売台数は前期比4%増となった。ただし、価格下落と円高の影響を受け売上高は1兆420億円(9.6%減)、営業利益1,878億円(38.9%減)となった。

 デジタルカメラの売上高は前年同期比11.2%減、交換レンズは同4.8%減だった。なお、デジタルカメラに占めるデジタル一眼レフカメラの比率は台数ベースで15%、金額ベースで44%。

 事務機事業は売上高2兆6,600億円(9.4%減)、営業利益5,446億円(16.2%減)。インクジェットプリンタは単機能機の販売台数が引き続き減少し、4.5%の減収となった。オフィス向けは、企業の投資抑制から販売が低迷し、13.3%の減収。レーザープリンタは円高の影響と需要の落ち込みから5.6%の減収になった。

 光学機器およびその他事業は売上高3,922億円、営業損失は455億円。液晶用露光装置が需要回復に伴い売上げを伸ばしたが、半導体用露光装置の売上げが低迷した。

 来期の業績は売上高3兆5,000億円(14.5%減)、営業利益1,600億円(67.7%減)、純利益980億円(68.3%減)と大幅な減収減益になる見込み。

 デジタルカメラやインクジェットプリンターなどは景気悪化に伴う購買意欲の低下から、当面の間停滞するとしている。売上高はデジタルカメラが前年比14.6%減、交換レンズが同34.3%減を予想。デジタルカメラの台数予想は前年比7%減。

 オフィス機器の買い控えにより、レーザープリンターも厳しい状況が続くと見ている。また、半導体および液晶用露光装置も設備投資の見直しから需要の減退を見込む。



URL
  キヤノン
  http://www.canon.co.jp/
  2008年12月期決算短信(PDF)
  http://www.canon.co.jp/ir/results/2008/rslt2008j.pdf

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( 本誌:武石 修 )
2009/01/29 13:29
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