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オリンパス、単価下落を受け第1四半期は減収減益


 オリンパスは、2008年度第1四半期連結決算を発表した。売上高は前年同期比3.8%減の2,543億円、営業利益は43.6%減の175億円、経常利益は53.9%減の126億円、当期純利益は63.0%減の65億円となった。

 セグメント別では、デジタルカメラを中心とした映像事業が、売上高が前年同期比11.7%減の721億円、営業利益は34.4%減の97億円となった。

 デジタルカメラの出荷台数は、前年同期と同規模の260万台、そのうちデジタル一眼レフカメラが15万台。

 小型軽量の観点から、E-420がユーザーの高い支持を得たほか、コンパクトカメラでは、防水、耐衝撃性に優れたμSWシリーズが利益に貢献した一方で、販売単価が約11%下落しており、「当初の見通しよりも、1%ほど下落幅が大きかったことが収益に影響した」(同社)としている。


小型軽量が支持を得たE-420 防水・対衝撃性を備えるμ850SW

 だが、同事業の営業利益率は13.5%という高い水準を維持。「円高の影響、単価下落による売上高の減少、原材料高といったマイナス要素があったものの、開発領域まで遡ったプラットフォームの効率化、在庫コントロールの徹底などにより、13.5%の営業利益率を確保した。6月末の在庫水準は、1.3か月となっており、1.4か月という当社の目標水準を下回っている」とした。

 なお、デジタルカメラの年間出荷計画である1,260万台、そのうちデジタル一眼レフカメラは60万台の計画には変更はない。

 医療事業は、売上高が14.8%増の901億円、営業利益が16.9%減の178億円。今年2月に子会社化した英国ジャイラス社の売上が加わったことで、外科分野の売上が増加。また、主力のハイビジョン内視鏡システムが、アジアや中南米地域で堅調に推移。ガイドワイヤーなどの膵胆系処置具を中心とした内視鏡処置具や外科向け製品などが好調だったことが増収に影響した。

 ライフサイエンス事業は売上高が1.1%減の285億円、営業損失はマイナス2億円の赤字。マイクロイメージング分野では、設備投資の抑制により、工業用顕微鏡の売上減少が影響したが、ダイアグノスティックシステムズ分野では国内および海外向けの輸血関連製品が好調。さらに、欧州およびアジアで生化学関連製品が売上を拡大した。

 情報通信事業は20.7%減の474億円、営業利益は2.1%増の9,900万円となった。携帯電話端末の新料金プランの導入により、市場全体の端末台数が減少。その影響をうけたことで減収となったが、営業利益は、携帯電話関連事業における経理管理の徹底を図ったことで、前年を若干上回った。

 その他事業においては、売上高が3.4%増の161億円、営業損失マイナス33億円の赤字となった。インクジェット方式による高速プリンタの売上増加、非破壊検査機器分野の高機能フェイズドアレイ探傷器が、海外を中心に売上を伸ばしたが、新規連結会社ののれん代の償却費の増加に伴い、損失となった。

 今回の連結業績についてオリンパスは、「厳しい外部環境、為替の影響があったものの、期初の計画に沿った形で推移している」と総括した。なお為替の影響は、売上で約138億円の減収、営業利益で約6億円の減益となっている。

 なお、同社では、2008年度通期連結業績を一部下方修正した。売上高を、当初公表値に比べて420億円減少の1兆1,080億円とした。前年比では1.8%の減少となる。デジタルカメラの世界的な販売価格の下落、携帯電話端末の出荷台数の減少のほか、為替の影響が約612億円影響することなどを考慮したもの。一方、営業利益の950億円(前年比15.6%減)、経常利益は750億円(同19.4%減)、当期純利益の430億円(同25.8%減)は変更していない。



URL
  オリンパス
  http://www.olympus.co.jp/
  平成21年3月期第1四半期決算短信
  http://www.olympus.co.jp/jp/corc/ir/brief/pdf/brief141PA.pdf


( 大河原 克行 )
2008/08/01 19:05
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