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【PIE2008】会場で見つけた気になるモノ(その1)

~EX-F1のデジスコシステムや新カラーキャリブレーターなど


会場:東京ビッグサイト
会期:2008年3月19日~22日


早くも登場、EX-F1のデジスコソリューション

 超高速連写で注目を集めるカシオ EXILIM PRO EX-F1だが、コーワのブースには早くもEX-F1用のスポッティングスコープマウントシステムが参考出品された。これにより1,400~6,000mmの超望遠高速撮影が可能になる。

 アダプターは現行品のTSN-VA2を使えるが、マウントはEX-F1専用に作られたもので、6月発売予定という。

 なお、専用品でなくても、現行のユニバーサルマウントシステム「TSN-DA3st」を使えば、EX-F1でデジスコが可能だ。しかし、TSN-DA3stはさまざまな機材に対応するために重く大きい。専用品ならよりコンパクトで扱いやすくなるとしている。


EX-F1のデジスコシステム
EX-F1とスコープを下部で結ぶアダプターが専用品となる

X-Riteの新カラーキャリブレーターはプリンタやプロジェクタにも対応

 X-Riteは新しいカラーキャリブレーションシステム「ColorMunki」(カラーモンキー)を出品。5月中旬に発売される。価格はオープンプライスだが、店頭予想価格は7万円前後の見込み。

 同社のディスプレイ用カラーキャリブレーター「i1 Display」と、その上級製品群の間にcolor munkiは位置づけられ、color munkiだけでディスプレイのほかにプリンタ、プロジェクタのキャリブレーションができる。

 センサーは、ダイヤルのポジションを変えることで、ディスプレイ/プロジェクター/環境光/プリンタの測定が可能。プリンタキャリブレーション用のチャートは50パッチを測定後、その結果を受けて最適化した50パッチを出力してキャリブレーションするため、100パッチの測定で済む。


ColorMunkiのセンサー。手前のダイヤルを回転させてキャリブレーションモードを切り替える。写真は環境光測定モード プリンタ用のキャリブレーションパッチを測定しているところ

ディスプレイをキャリブレーションしているところ キャリブレーションはソフトウェアの指示に従ってウィザード形式で進める

バンガードの新三脚と、インデューロの雲台

バンガード Alta APシリーズ
 ガードフォースジャパンは、カメラ用品ブランド「バンガード」で、三脚の新製品を参考展示した。

 Alta 203AP/204AP/235AP/264APは、アルミ三脚。3~5段の大小4製品をラインナップする。いずれもレバーロックタイプで、クイックリリース機能付きの3ウェイ雲台が付属する。3ウェイ雲台はクイックリリース機構と水準器を備えつつも軽量化が図られており、脚部込みの重量を2kg以下に抑えている。発売は6月で、価格は2万円前後の見込み。

 Alta 223CP/254CBは、上記Alta APシリーズのカーボン版。カーボン三脚のエントリーモデルになるという。やはり6月発売で、3万円前後になる見込み。APシリーズとの違いは素材のほか、ナットロックになること。また、付属雲台は決まっていない。


Alta APシリーズの雲台
Altaのカーボンシリーズ

 プロフォトは、米Macグループの三脚「Induro」の新製品として、3ウェイ雲台「3D」シリーズを参考展示。チルト動作を油圧で保持しており、雲台にカメラを載せたままロックをはずしても、急激に傾かない。アルミダイキャスト製で、クイックリリース機構と水準器を備える。S/M/Lの3サイズが用意され、価格はそれぞれ1万4,700円、1万9,950円、2万3,100円。4月末に発売される。

 また、一脚用チルトヘッド「TH-S」も4月末に発売する。一方向のみチルトする雲台で、複数のポジションでロックできる。クイックリリース機構と水準器を備える。価格は6,510円。


インデューロ3Dシリーズ
インデューロTH-S

Gitzoの高機能ジャケット

 ボーゲンイメージングは、Gitzo(ジッツォ)ブランドの高機能なカメラジャケット2種を展示した。どちらも発売時期は未定。

 「フォーシーズンジャケット」は、コーデュラ、エコドライ、テフロンなどの素材を組み合わせた完全防水ジャケット。着脱式保護パッドを備えた大型のポケットにはレンズも収納できる。また、フードの前端はカメラのレインカバーとして使うこともできる。報道向けに反射材製の着脱式のカードホルダーやネームタグも備える。価格は10万3,950円。


 「フリースジャケット」はフリース素材の防風ジャケット。フォーシーズンジャケットと同様の大型ポケットを備え、単体でも使えるほか、フォーシーズンジャケットのインナーとして使うこともできる。価格は7万2,450円。


フォーシーズンジャケット(左)とフリースジャケット フォーシーズンジャケットにカードホルダーとネームタグを取り付けたところ

フォーシーズンジャケットの背中。「PRESS」のタグも取り外し可能
フード前端がカメラレインカバーになる

バライタ調など、各種インクジェット用紙

 会場ではさまざまなインクジェット用紙も見ることができる。

 中外写真薬品に代わって英Ilford(イルフォード)の印画紙の日本総代理店となったサイバーグラフィックスは、Harman Technologyブランドのインクジェット用紙を参考出品。Harman TechnologyはIlfordの印画紙部門を買収した会社。同社の製品は英国のIlfordの印画紙工場で作られており、Ilfordの印画紙と同じような質感が得られるという。

 ラインナップはすべてバライタベースで、光沢、光沢ウォームトーン、マット、マットウォームトーンが用意され、サイズもA4からロールまで揃う。発売は4月。価格は未定だが、ハイエンドの価格帯になるという。

 ちなみにIlfordにはインクジェット用紙部門もあったが、こちらはスイスに工場を構えており、王子製紙に買収されている。


Harmanブランドのインクジェット用紙。すべてバライタベース
パッケージは紙箱入り

 「月光」シリーズで知られるピクトリコは、コットンペーパー(薄手)と和紙を参考展示。前者はロール紙としての展開が決まっている。和紙はテクスチャや地色で4種類が用意されているが、発売時期は未定。


ピクトリコのコットンペーパー 参考出品の和紙

 銀一が扱う独Hahnemuhle(ハーネミューレ)のインクジェット用紙は、ラインナップに「FineArt Baryta 325gsm」と「Bamboo 290gsm」を追加。前者はその名のとおりバライタ調の用紙、後者は竹を素材に使った用紙だ。同社ブースではBarytaとBambooを含むHanemuhleの用紙を詰め合わせた試供品を配布している。


Hahnemuhle FineArt Baryta 325gsm
Hahnemuhleのラインナップを詰め合わせた試供品

 PCM竹尾はさまざまなテクスチャが特長のアート系用紙「DEEP PV」シリーズを展示。すべて、コーティングが改良されて色再現性が向上したという。また、DEEP PVシリーズ6種を詰め合わせたA4用紙のトライアルセットを、980円で販売している。

 さらに、写真家からの要望で作ったというポートフォリオケースも展示。紙製で高級感あふれるポートフォリオケースは、作品の間に挟む合紙30枚とセットで3,990円で販売されている。


コーティングが改良されたDEEP PVシリーズ
DEEP PVトライアルセット

ポートフォリオケースを開いたところ
閉じたところ。蓋は磁石でとめる

 和紙を基材としたインクジェット用紙「ピクトラン局紙」で知られるコスモスインターナショナルは、ピクトランシリーズに「バライタ」と「メタル」、「クリスタル」を追加した。「バライタ」は名前どおり、バライタ調の用紙。「メタル」、「クリスタル」どちらもフィルム素材でできており、独特の光沢感を持つ。また、メタルは地色が金属様の銀色となっている。いずれも顔料インクでも染料インクでも使える。

 また、同社が取り扱う英Innova Artのファインアート向けインクジェット用紙も展示。階調性や色再現性のほか、アーカイバル性を重視した製品をラインナップしている。


ピクトランバライタとピクトランクリスタルの作例 左からクリスタル、バライタ、メタル

Innova Art製用紙のパッケージ
Innova Artの出力例

インプレスも出展してます

ステージではデジカメWatchもトークショーを行なった
 僚誌「デジタルカメラマガジン」も会場の一角にブースを構えている。同誌特別号を無料配布しているほか、関連刊行物をすべて1割引で販売している。また、アルティザン&アーティストと共同開発した「QuickBuckle斜めがけストラップ」も会場特価で購入できる。ブースの小ステージでは、同誌ライター陣によるセミナーや撮影会が行なわれている。



URL
  フォトイメージングエキスポ2008関連記事リンク集
  http://dc.watch.impress.co.jp/cda/other/2008/03/20/8169.html


( 本誌:田中 真一郎 )
2008/03/21 20:14
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