会場:米国ニューヨーク ジェイコブ・ジャヴィッツ・コンベンションセンター
会期:10月18日~20日(現地時間)
Photoplus Expoは写真業界向けのトレードショウということもあり、カメラ・レンズメーカーに限らずさまざまな製品・サービスが出展されている。
ストックフォトサービスや、ウェディングフォトブック製造業者など写真ビジネスに直結した業者の出展がもっとも多く目立つが、中にはユニークなものも見受けられる。最小単位のブースで出展している業者も多いので、話を聞きながら見て回ると時間が無くなってしまうが、中には足を止めてじっくり話を聞きたくなるものも少なくない。中には首を傾げてしまう製品もあるが、それも含めてこのトレードショウの魅力となっている
今回会場で見つけたいくつかの製品をピックアップしてみた。
■ セコニックからカラーメーターが参考出品
デジタルへの対応を謳うカラーメーター、C-500/C-500Rが参考出品されていた。価格・発売日ともに未定で、正式な製品発表は今年12月末の予定。
製品名の最後に「R」がつくものと無印のものがあるが、RがついたモデルはPocketWizardのワイアレスストロボ同期システムに対応しており、複雑なライティングのもとでも正しい色温度を知ることができる。
実は同社の露出計「L-758D」シリーズにも、米国では最後にRがついた「L-758DR」というモデルが存在するが、これもPocketWizard製品に対応した製品という意味であり、露出を計測する際にワイヤレスでストロボを発光させることができる。カラーメーターも「R」モデルはPocketWizardに対応しているため、色温度の異なる複数の光源下で活躍しそうなアイテムだ。
残念ながら米国と日本では電波法が異なるので、日本に投入されるモデルはワイヤレスストロボ同期システムに未対応、ということになっているが、同社では日本でも国内法に遵守したワイヤレスモデルを出したいとしている。
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C-500R
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■ 山登りと写真撮影を気楽に楽しめるTrekPod
あるときは山登りの杖として、ある時は一脚として、またあるときは三脚にもなる……それが米国オレゴンのTrek TechnologiesのTrekPodシリーズだ。使われている材質やアクセサリの組み合わせで3モデルが用意され、価格は109ドル~となっている。
見た目がどことなく頼りなく、デジタル一眼を使用した場合にたわみが発生するんじゃないか、という以前に、安定して立っていられるかどうかが不安が残るが、同社説明員によると中級機までなら特に問題ないことを確認しているとのことだった。実際のデモンストレーションではペンタックスのK10Dを載せていたが、マウントしているのが軽いレンズなら特に問題はなさそうだ。
振動面など不安は残るが、気軽にハイキングをしながら所々で写真を撮りたいという用途なら十分こなせそうだ。
またTrekPodは3本に分解することができ、付属のケースに入れて航空機での移動も楽にできる(機内に持ち込めるかどうかはそれぞれ航空会社などの規定による)。
日本での代理店も決まっている模様だ。
■ スイスSeitzの、6×17のデジタルカメラ
1億6,000万画素デジタルバックを搭載した6×17サイズのデジタルカメラが、スイスのSeitzのブースにあった。デジタルバックはDALSAがこのカメラ専用に製造しているものだという。システムの価格は36,000ドル~となっている。
残念ながらこのカメラで撮ったサンプルの写真はまだ見られないとのことだったが、近いうちにオンラインで見られるようになるとのこと。
ちなみに一画像あたりファイルサイズは非圧縮(TIFF形式)で約1GBで、LANで接続されたTablet PCと組み合わせて使うことを想定しているようだ。
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Seitz 6x17 Digital
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背面を見ると、カメラの中にそのままEthernetケーブルのようなものが2本見えるなど、作りはかなり大胆だ
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■ Hahnemuhleは竹のインクジェット用紙
独Hahnemuhleが今回米国市場向けに販売を開始したのは、「Bamboo」と「Baryta」の2種類のインクジェット用紙。
Bambooは実際に竹の繊維を使って製作されており、ウォームカラーを特徴としている。バライタの方は強い光沢感を持ち、明るい白色となっている。
会場では、BambooとBarytaのレターサイズがそれぞれ5枚ずつ入ったサンプルパックを10ドルで販売していたが、早々と売り切れていた。どちらもカラー、モノクロの両方に対応している。
■ URL
Photoplus International 2007
http://www.photoplusexpo.com/
( Hiroyuki Yoshikawa )
2007/10/22 16:58
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