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エプソン、国立西洋美術館にモネ「睡蓮」の拡大インクジェット出力を展示

~同館初の写真展にも協力

インクジェット出力された睡蓮
 国立西洋美術館とエプソンは30日、クロード・モネの絵画「睡蓮」をインクジェットプリンタで拡大出力し、報道関係者に公開した。31日より東京上野の同館ロビーで一般公開される。

 同館が31日から行なう「OPEN museum」(オープンミュージアム)活動の一環として行なわれたもので、エプソンが同活動のパートナーを務める。

 OPEN museumは同館が所蔵する作品とその常設展示をより普及させることを目的とした活動。「睡蓮」のインクジェット出力展示を皮切りに、常設展示に訪れた人へのプレゼントや、クリスマスなどの季節に合わせたイベントを行ない、企画展示だけでなく、国立美術館ならではの豊富なコレクションへの注目を喚起する。

 また活動にあたっては、公立の美術館としては珍しく、民間企業や学校など外部団体との連携を図っていく。エプソンは美術がテーマのTV番組をスポンサードするなど、美術への理解が深く、関連する技術も有するために選ばれた。


国立西洋美術館の常設展
ロビーでは同館収蔵作品のガイドムービーが上映される

 「睡蓮」のインクジェット出力は、「睡蓮」をデジタルカメラで撮影し、エプソンの大判インクジェットプリンタ「MAXART PX-9500」で出力して制作された。「睡蓮」は2×2mの作品だが、インクジェット出力は同館ロビーの天井高に合わせて約1.5倍に拡大出力されている。

 インクジェットなので油絵特有の絵の具の盛り上がりはないが、拡大されているためか質感はわかりやすい。また、絵の具の塗り重ね具合なども、拡大されているおかげでわかりやすくなっている。


常設展示の「睡蓮」
インクジェットプリンタで拡大出力された「睡蓮」

 インクジェット展示の意図は、「所蔵作品は入館料を払って展示室で鑑賞しなければならないが、ロビーでなら無料なので、鑑賞機会が広がる」というもの。また収蔵作品に触ったり、展示室で模写することもできないが、インクジェット出力なら触ることもできるし、展示室よりも明るい環境で、近づいて仔細に鑑賞できる。常設展にはオリジナルの睡蓮も展示されているので、見比ることもできる。

 このほかインクジェット展示のあるロビーには、やはりエプソンの液晶プロジェクターによる、同館と同館収蔵作品のガイドムービー上映が行なわれる。

 また、同館では8月26日まで、同館初の写真展「祈りの中世-ロマネスク美術写真展」を開催している。ヨーロッパ各地の11~12世紀の宗教建築を六田知弘氏が撮影し、54点の作品として展示している。こちらも出力にはエプソンが協力している。同展への入場には常設展観覧料または企画展「パルマ-イタリア美術、もう一つの都」の観覧料が必要。


国立西洋美術館はJR上野駅公園口から徒歩1分。東京文化会館の向かいにある
前庭に「地獄の門」や「考える人」などロダンの彫刻が展示されているのが目印になる


URL
  エプソン
  http://www.epson.jp/
  国立西洋美術館
  http://www.nmwa.go.jp/
  ニュースリリース
  http://www.epson.jp/osirase/info070726.htm


( 本誌:田中 真一郎 )
2007/07/30 17:48
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