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東芝、3次元構造の新NAND型フラッシュメモリ


 東芝は12日、メモリセルの高層化で容量を増やす、新型3次元メモリセルアレイ技術を発表した。NAND型フラッシュメモリの大容量化に対応するのが目的。

 新型3次元メモリセルアレイは、平面のゲート電極を積み重ねた積層構造に、最上層から最下層まで貫通する孔を開け、柱状のシリコン電極を埋め込む構造。ゲート電極とシリコン電極の各交点にデータ保持用の窒化シリコン膜を形成することで、NANDセルとして機能する。チップ面積を増やすことなく大容量化が可能で、同一世代の従来型NANDセルの約10倍(32層の場合)の集積度を実現できるという。


電極材料を積み重ねる 貫通孔を開ける 柱状電極を埋め込む。平面電極との交点がメモリセルとなる

 データの読み書きに必要な回路は、複数のシリコン柱を共有する形をとっており、周辺回路面積の削減も可能としている。

 また、多層構造に貫通孔を一括加工できることから、製造効率が高く、継続的に大容量化を実現する手段になるとしている。貫通孔の加工は、独自のエッチング技術で実現しているほか、必要な製造プロセスは従来とほぼ同じ装置と材料で構築できるという。

 従来の積層メモリ技術は、シリコン基板上に平面メモリセルを形成する工程を繰り返しており、1層当たりの製造工程が多く、大容量化には不向きだった。



URL
  東芝
  http://www.toshiba.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.toshiba.co.jp/about/press/2007_06/pr_j1201.htm


( 本誌:武石 修 )
2007/06/12 13:48
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