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NEDO、コーティングなしでレンズの反射を低減する技術


成形したガラスのサンプル。反射防止構造の無い周囲(反射率5.2%)に比べて、反射防止構造を形成した中央部(反射率0.56%)は裏の文字がよりはっきり見える
 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構)は6日、ガラス表面に微細構造を形成することで、光学ガラスの反射率1%以下を実現するガラスモールド技術を世界で初めて開発したと発表した。

 開発したのは、レンズなどの光学部品の表面に微小な構造物をガラスモールド法で形成する技術。産業技術総合研究所がプロジェクトリーダーとなり、パナソニックなどが共同で研究に当たった。コーティングを行なわずに反射防止ができるため、大きなコストダウンが図れるという。

 従来、レンズの表面反射を抑えるには反射防止コーティングが用いられていた。しかし、反射率や入射角度依存性の低減、有効な波長域の拡大のためには、多層のコーティングが必要となり、工程が複雑で高価になっていた。

 今回の技術を用いることで、コーティングなしでレンズの表面反射を約1/10に低減でき、フレアーやゴーストを抑制できるという。また、従来の反射防止コーティングでは困難だった広い波長域と、入射角での反射防止性能があるとしている。

 光学部品表面に光の波長より小さな構造を形成することで、広い波長域、入射角範囲で反射防止効果があることは以前から知られていたが、これまでガラスに適用されたことは無かったという。



URL
  NEDO技術開発機構
  http://www.nedo.go.jp/
  ニュースリリース
  http://www.nedo.go.jp/informations/press/190606_1/190606_1.html


( 本誌:武石 修 )
2007/06/06 19:11
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