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「Macworld Conference&Expo」Appleブースレポート

~20台のApple TVでデモ

1時間に1度行なわれるiPhoneのデモは常に立ち見(地面に座り込む人も多々)が出る状況だ
会場:米サンフランシスコ Moscone Center
会期:1月8日~12日(現地時間)


 米Appleは、Moscone Center South Hallの中でも最も大きなブースを構え、先日基調講演で発表をすませたばかりの「Apple TV」と「iPhone」のお披露目が行なわれていた。


20台のApple

HD映像、写真、音楽と様々な機能をデモ
 今回、同社のブース内で入り口付近にズラリと並んでいたのが、9日(現地時間)に発表したばかりのApple TVである。全てSONYのブラビアとHDMIケーブルで接続され、1台につき1人ずつAppleの社員が説明にあたっていた。さすがにこれだけの数のApple TVと大型液晶テレビが並ぶ様は圧巻だ。

 デモは来場者の質問に答えながら行なうフリースタイルを取っており、様々なライフスタイルにあわせていろいろな使い方がされるということを想定しているかのようだった。

 また同社ブース内のどこかに設置されたMacintoshとワイヤレスで接続し、映像をストリーム受信しながら液晶大画面で表示させるデモも行なわれていた。

 Apple TVの内蔵ディスク上にある動画を再生するデモでは、720pの映画予告編などが使用されていたが、米国でのHD放送はほとんど720p(または1080i)がメインなので、Apple TVの出力が1080pをサポートしないことの不満は当面無さそうだ。米国における1080pの映像ソース事情は、Blu-rayまたはHD DVD、およびMicrosoftがXBox360ユーザ向けに配信しているものなど、かなり限定的である。

 フォトスライドショウ機能に関しては、9日の同社CEOスティーブ・ジョブズ氏の基調講演ではそれほど掘り下げて紹介してくれたわけではなかったが、展示会場では積極的にその機能について説明していた。

 表示する写真を切り替える際のエフェクトはユーザが好きなものを選べ、展示場ではモザイク状に細かくスライスされて切り替わるデモを見ることができた。

 Apple TVでできることの機能の中で音楽・映画・テレビドラマの再生、というのはApple TV以前にすでにリビングルームでの過ごし方のひとつとして定着している。なのでApple TVもこういった部分ではすんなりお茶の間に溶け込むかもしれない。写真をお茶の間のテレビで鑑賞するというスタイルが、Appleの提案するように定着していくのだろうか。


こちらは背面側。液晶テレビとはHDMIで接続中
 Apple TVはOSもプロセッサもユーザに意識させない、いわばブラックボックスのような存在だが、ユーザインターフェースはさすがにOSやアプリケーションを手がけてきただけあって、随所にアイデアが生かされている。

 たとえば音楽を再生すると、それにあわせてアーティスト名やイメージが表示されるが、いつも同じ場所にそれが表示されてテレビに焼き付けを起こさないよう、一定時間ごとに表示レイアウトが変わるようになっている。

 また一定時間電源が入ったまま何も動作が行なわれていないときに起動するスクリーンセーバーも、様々な設定が可能だ。

 Apple TVにはリモコンが付属するが、これらはペアリングが行なわれているため、買ってきたその日から特に設定をすることなく使用できる。 会場内では20台ものApple TVが隣接して展示されていたが、混線することなくスムーズにデモが行なわれていた。ただし紛失した場合は個別に取り寄せる必要がありそうで、取り扱いには注意が必要だ。


iPhoneは2台だけ展示

iPhoneの背面。左上の小さな穴がデジタルカメラ部。本体前面に配置していたらテレビ電話、それにジェスチャーでコントロールするなど面白い使い方ができたと思うのだが……
 iPhoneはまだFCC(米国連邦通信委員会)による正式認可を受けていないため、ハンズオンデモは行なわれていない。

 展示されている2台もガラスのケースに入れられ、それ自体が360度回転するようになっている。取り扱いはかなり厳重で、セキュリティ担当者がすぐ近くでにらみをきかせているのが印象的だった。


本体正面。液晶は160ppiとなっており、かなり精細に表示する
サイドの様子。台になっているのがiPhoneのドック接続部だが、それと比べて本体がいかに薄いかわかってもらえるだろう。このサイズで通話時間5時間サポートはさすがである

 iPhoneはOS Xが搭載されていること、また今やメールは世界中とやりとりすることなどから、国際化対応して出てくるのではと期待させられる。実際近くの係員に尋ねてみると「英語以外のメッセージングのやりとりをあえてサポートしない理由は見つからない」という、微妙なニュアンスを含んだ回答が返ってきた。

 残念ながらiPhoneがサポートしているネットワークはGSM方式であることから、そのままでは日本では使えないが、これだけ魅力的な製品となっているので、日本の仕様にあわせたものの製品化を検討していることと期待してしまう。



URL
  Apple(英文)
  http://www.apple.com/


( Hiroyuki Yoshikawa )
2007/01/11 18:18
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