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【インタビュー@Photokina 2006】
写真用品メーカーに聞く その1

〜Cokinは「フィルター+Photoshop」、ベルボンはビデオ雲台をアピール

フィルターとPhotoshopは補完関係

 フランスのフィルターメーカーであるCokinは、同じくフランスのスタジオ用ストロボメーカーであるバルカーを傘下に収め、Photokinaで共同のブースでの展示を行なった。

 Cokinは日本ではケンコーが扱うフィルターだが、四角いフィルターをホルダーに入れて使うという、どちらかといえばプロ向けの製品である。フィルターの幅に合わせて、Aシリーズ、Pシリーズ、Z-PROシリーズ、X-PROシリーズがあり、同社のオリジナルサイズである83mm幅の角型フィルターであるPシリーズの売り上げが最も大きいが、国際規格100mm幅のZ-PROシリーズの売り上げが最近伸びてきているという。

 デジタルでは写真撮影後にPCで後加工できるためフィルターが不要、という人もいるが、デジタルでのフィルター撮影について、Cokinのジャン・ピエール・ベルリオーズ社長に話を伺った。


Cokinフィルターとバルカーストロボの共同出展ブース フィルターについて熱く語る、Cokinのジャン・ピエール・ベルリオーズ社長

−− デジタル時代のフィルターの位置づけについてどのように考えていますか?

 「デジタルではフィルターが不要、という人もいるでしょう。でも私はPhotoshopを“調整するだけ”のソフトと考えています。例えばソフトフィルターは、光を拡散してソフトにするものです。それに対しPCのフィルター効果は、画像で見てみると全く別物です。ピクセルごとに強弱をコントロールするだけなので、写真がフラットになってしまいます。さらに偏光フィルターやグラデーションフィルターなど、フィルターでしか出せない効果はいっぱいあるのです」。

−− ではフィルターで調整すれば、PCは不要になるのでしょうか?

 「私はフィルター+Photoshop、と説明しています。撮影地で、写真家がイマジネーションを活かしながら撮影するには、写真家が撮影するその場でフィルターによって加工するのがベストです。家に帰ってからPCでの調整では、撮影するその場で、どのように考えて写真を撮ろうとしていたかを忘れてしまうからです。撮影現場でフィルターを使うからこそ、思い通りの写真が得られます。また、撮影した画像をあとでPCを使って調整すれば、よりよい画像が得られます。フィルターとPhotoshopは競合するものでなく、フィルター効果をソフトで補完することが重要です」。

−− デジタルカメラユーザーにはどのようにアピールしていますか?

 「今回のPhotokinaに合わせて、新しいカタログを作りました。多くの写真家の作品を掲載しましたが、今ではほとんどデジタルカメラによる撮影です。デジタルカメラでも、フィルムと変わらない効果が得られることをアピールしています」。


CokinZ-PROシリーズ。四角いカタチを活かした「グラデーションフィルター」が主流だ Cokinフィルターを使うには専用のホルダーを使う。まず、レンズにアダプターリングをつけ、その上にホルダーを取り付ける

グラデーションフィルタ 大口径レンズ用のCokinフィルターを見せるCokinのステファニーさん

Cokinフィルターを使った写真を展示 バルカーストロボを設置し、来場者がチェックできるようにしたコーナー。バルカーストロボの最新型「F」シリーズはリサイクルタイムが0.6秒と大変短くなったという

小型三脚「ULTR MAXi mini」を発表

ビデオ雲台の最上位機種「FHD71Q」を紹介するベルボン株式会社の中谷社長
 三脚メーカーのベルボンは3月に日本で開かれたフォトイメージングエキスポ同様、Photokinaでも高さ60cmほどの台の上に三脚を設置、近日発売となるFHD-71Q、FHD-61Qを中心に展示を行なった。超望遠レンズやデジスコ向けのスライド式クイックシューがついたビデオ雲台である。大型カーボン三脚の「SHERPA PRO CF830(ネオカルマーニュ830)」「SHERPA PRO CF730(ネオカルマーニュ730)」のそれぞれにビデオ雲台を載せ、超望遠レンズとデジスコを載せての展示だった。

 新製品やヨーロッパでの反響について、ベルボンの中谷社長にお話を伺った。


FHD71Qに載せられた超望遠レンズ。操作フィーリングを試すことができる 左側に見えるのが雲台の上下動を止めるレバー。右下に見えるのが左右方向の動きを止めるレバーだ

−− 今回のPhotokinaでの新製品は何ですか?

 「FHD71QとFHD61Qです。輸出はまだしばらく時間がかかりますが、生産が始まっており、日本では近日中に発売となります。「ビデオ雲台」という呼び方をしていますが、スライド式のシューでバランスをとることができ、超望遠レンズやデジスコなどの撮影にも向いています。FHD71Qが32,550円、FHD61Qが25,725円と競合するスリックの「テレバランスシリーズ」よりも手頃な価格を実現しました。他社のものは「バランス機構」を入れたものですが、ベルボンはバランス機構を入れない代わりに、安く、軽いのがポイントです。ビデオ雲台はオイルが入った部分で固定するので止まりが悪いのですが、ベルボンはオイルが入っていない部分で固定しますので、よく止まるのもポイントです。超望遠レンズをつけたFHD-71Qをみていただくと上下・左右の動く力のバランスがとれており、円を描くように滑らかに動かせるのがわかります」。

−− 国内未発表の新製品はありますか?

 「海外でしか売っていないモデルもありますが、今回のPhotokinaで「ULTR MAXi mini」を発表しました。これは国内でも発売予定です。“小さく畳めて、使うときは大きく伸ばすことができる”MAXiシリーズの特長を活かしたまま小型化したもので、パイプ同士で直接固定する「ダイレクトコンタクトパイプ」や、パイプに軸を通さずに脚パイプの端まで下段パイプを入れる「トラニアンシャフトシステム」を使っています。デジタル一眼レフも載せることができ、持ち運びはとても小さく、バッグに入れることができます。ローポジションにも対応しているので、花の写真を撮る人にも重宝すると思います」。


小ささとデジタル一眼レフを支えることができる信頼性の高さが魅力のULTRA MAXi mini。日本国内向けはクイックシューなしの仕様となる予定 伸ばすと膝下くらいの高さまで伸ばすことができる

開脚角度は3段階に変えられる。エレベーターの下部を取り外し、ローポジション撮影にも対応できる 畳めばちょうど手に載るくらいのサイズだ

 「写真愛好家が使う三脚では、ドイツは日本に似ているように感じます。カーボン三脚の売れる傾向ですが、イギリスでは3段がよく売れるのに対し、ドイツでは4段が伸びてきています。レバー式のカーボン三脚をヨーロッパに輸出を始めて約1年になりますが、ドイツでは、やはり「ナットロック式」の方に人気があります。また、ドイツではボールヘッドが売れるように変わってきたのも日本に似ています」。

−− Photokinaをご覧になっての感想は?

 「以前は一時“ベルボンだけが新製品をドンドン出して進んでいる”ように自負している時代がありました。ところが三脚メーカーはどこもアグレッシブに、新製品や新機構の開発を進めてくるようになりました。ベルボンも負けずに開発をしていかなければ、とあらためて思いました。



URL
  Cokin
  http://www.cokin-pro.com
  ベルボン
  http://www.velbon.com
  Photokina 2006
  http://www.koelnmesse.jp/photokina/

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( 木村 英夫 )
2006/10/02 02:31
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