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【Photokina 2006】
マンフロット/ジッツオ/KATAが共同出展


 三脚の有名ブランドである「マンフロット」と「ジッツオ」、イスラエルに拠点があるバッグメーカー「KATA」は、写真・放送機器などの複数メーカーで構成される「Vitecグループ」として、Photokinaで共同出展を行なった。

 Vitecグループには、写真用品関連としてマンフロット、ジッツオ、KATA、ボーゲンイメージングの各社、放送用品としてヴィンテン、ザハトラーなが加わっている。このうち日本では、2005年夏から写真用品関連各社の製品を、ボーゲンイメージングで輸入と販売を行なうようになった。


マンフロットは、軽量プロ用アルミ三脚「190」シリーズをモデルチェンジ

地面すれすれまでローポジションにセットできる190XB。ポールを外して、雲台取り付け用のアダプターを使った状態
 イタリアの三脚メーカーマンフロット」、プロ用カメラサポートシステムで知られるメーカーだが、最も人気が高い三脚が「190」シリーズである。現在はアルミ以外に、カーボンの190シリーズである「190MF3」、「190MF4」のラインナップがあるが、今回モデルチェンジしたのは、アルミのモデルで、「190XPROB」と「190XB」の2機種である。

 190シリーズは、脚のみの仕様で縮長60cm弱、全高150cm弱と使いやすいサイズ。さらに重量が2kg弱と持ち運びやすく、日本で人気の高い三脚である。

 今回のモデルチェンジでは、レバーロックの形状が変更になり、より操作しやすくなり、開脚ストッパーの形状もスマートになった。加えて、ストッパーが押しやすくなったことなど、操作性の向上が見られる。

 センターポールを水平にできる「PRO」タイプも、新たな工夫がされ、従来モデルでは1度抜いて差し込み直す必要があったセンターポールの固定方法が、センターポールを目一杯まで持ち上げて、横に倒す方式になり、撮影現場での扱いが楽になったのが大きな特徴である。


センターポールを横に倒すことで、楽に俯瞰撮影が可能な190XPROB 新デザインになった脚ロックレバー。指があたる部分に凹みがついている

横にするには、センターポールを抜いて差し替える必要があったPROタイプのセンターポール。190PROXBでは、持ち上げればそのまま横にできるようになった 開脚ストッパーを軽く押すだけで、角度を4段階に変更できる。形状もスマートになった

開脚角度は90度よりも拡げることができ、安定感はともかく、このようなセットも可能だ

新技術で三脚を使いやすくしたジッツオ

三脚とともに、様々な新技術を展示したジッツオ
 ジッツオは、2007年に創業90年を迎えるフランスの老舗三脚メーカー。1994年のPhotokinaで初のカーボン三脚「mountaineer」を発表するなど、新素材や新技術の研究に熱心なメーカーでもある。

 今回ジッツオが発表した新技術は主に3つある。1つは新たな脚ロックシステムの「G-Lock」。これは、今後発売されるカーボン三脚、バザルトファイバー三脚の全てに使われる機構で、プロが好むナットロック(ネジ式の脚締め付け機構)の締め付け力を改善するものである。

 ナットロック式の三脚は、ナットの内部に組み込まれているスリーブが、上段パイプと下段パイプの間に入り込み、摩擦力を起こすことで三脚が固定される。このスリーブの形状がを“面を広いクサビ状”にすることで、摩擦を起こす面積を拡げ、固定力を20%アップすることに成功したという。


G-Lock採用製品は、ナットのデザインも新形状になった。ナットのサイズはわずかに小さくなり、縮長を短くすることにつなげている
G-Lock使用のものと、従来のナットロック方式をカットモデルで展示

G-Lockは固定力が20%アップし、今まで以上に上からの力に耐えるという

 次の新技術が「ground level set」だ。よりローポジションでの三脚のセットを可能にするもので、従来センターポールが長くてギリギリまで低くできなかったものを、より低い位置にセットできるという。

 センターポールの上にあるディスクおよび雲台止めネジと、センターポール下にあるフックを取り外し、フックと雲台止めネジを三脚の上下で直結することで、三脚本体の高さギリギリまで、低いセットが可能となる。このシステムはアルミ、カーボン、バザルトのほとんどの三脚で採用される。

 3つ目は新たな素材「soulid238」である。アルミ、さらにマグネシウムよりも軽く、振動吸収性に優れる。この素材はダイカスト部品に使用され、既に発売中のビデオ雲台「G2180」に採用されているが、新製品「GT2330」と「GT2340L」の本体部(脚を3本まとめている部分)に使われ、軽量化に貢献している。


従来製品と「ground level set」の比較カットモデル 新素材soulid238の解説。マグネシウムよりも30%軽いとしている

 他の新たな改良点として、センターポール上部のプレートを新デザインにとし、従来より強く、軽い「テクノポリマー」を採用する。雲台取り付けネジは、従来同様、U1/4インチ(小ネジ)とU3/8インチ(大ネジ)のリバーシブルだが、プレートがセンターポールからずれないように回転止めのネジがついているのが変更点だ。


新デザインのプレート。プレートがセンターポールからずれないよう、止めネジが追加された

黄色い内装素材が印象的なイスラエルのカメラバッグKATA

 機材の保護機能に優れ、放送関係者にも愛用されるKATAは、マンフロットやジッツオと同じVitecグループの一員である。

 外部の凹凸のあるクッション材がいかにも機材へのショックを防いでくれそうな、しっかりした造りが魅力である。内部は黄色い柔らかい素材でできており、暗い場所での機材に対する視認性も高い。小型ポーチからカートまで、様々なラインナップを持ち、製品につけられている5年保証からも、クオリティーに対する自信のほどが伺える。


ライティングケースの新製品「OC-84」。外部の強いシェルで中身を保護している 中型サイズのカメラバッグ「SB-902」。ショルダーバッグ、ウエストバッグ兼用で使える

SB-902のフラップ部を開けたところ。内部のクッションボックスは取り外しが可能だ
フラップ部にはファスナーで中央が開閉でき、素早く機材を取り出したいときに便利

 マンフロット、ジッツオ、KATAの新製品は、日本ではボーゲンイメージングが発売。いずれも発売時期、価格は未定。



URL
  ボーゲンイメージング
  http://www.bogenimaging.jp/
  Photokina 2006
  http://www.koelnmesse.jp/photokina/

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( 木村 英夫 )
2006/09/30 01:47
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