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コーレル、「CorelDRAW Graphics Suite X3」を発売

~RAW現像ソフト「RawShooter」を同梱

 コーレルは4日、都内でドロー系統合グラフィックソフト「CorelDRAW Graphics Suite X3」(コーレル ドロー グラフィックス スイート 13)の発表会を開催した。

 同ソフトの発売日は8月4日。価格は通常版が57,540円、乗り換えアップグレード版が47,040円、アカデミック版が26,040円、アップグレード版が26,040円。対応OSは、Windows 2000/XP。現時点でMacintosh版のリリース予定はない。

 なお9月30日までの購入者に対して、5,000円のキャッシュバックを行なうほか、「Paint Shop Pro X」の無償モニターキャンペーンや、ユーザー登録者にコーレル製品をプレゼントするキャンペーン、ライセンス購入検討者が対象の無償貸し出しキャンペーンを行なう。


ニック・デイヴィーズ氏
 発表会では、コーレル グラフィック部門のニック・デイヴィーズ ゼネラルマネージャーがソフトの概要を説明した。

 CorelDRAWがターゲットにしているユーザーは、日常的にグラフィックソフトを使用するプロのデザイナーをはじめ、時々使用する程度のビジネスユーザーや趣味ユーザーまでを含む。特に中小企業などで需要が多く、グラフィックソフトのニーズは増えつつあるという。


CorelDRAW Graphics Suite X3の対象とするマーケットセグメント ターゲットユーザー

 また、同氏は実際にCorelDRAWで描かれたものを示し、自動車の外観や商品パッケージのイラストのほか、アパレルや建築のデザインにも使用されているとし、小さな印刷物から大きい看板まで、あらゆるグラフィックの要求に応えられるとした。


CorelDRAWを使用して作成した画像の例

 日本語版の発売に際して、市場のニーズを汲み取るために実際にソフトを操作する人を観察するなどしてソフトの改良に当たった。Unicode、縦書き、カード作成に対応したほか、印刷物の余白設定を日本に合わせた仕様にしている。

 同氏は新機能の、ヒント機能やイメージ調整ラボなどについて触れた。ヒント機能は、作業状況にあわせたヒントがテキストで表示される機能。有効性について同氏は「初めてのユーザーはもちろん、既存のユーザーでもより表現の幅が広がるだろう」とした。イメージ調整ラボは、画像の明度、彩度、色相、コントラストなどの変更を行なう機能。スナップショット機能により、調整中の画像を並べて比較、選択することが可能。さらに各パラメータはボタンひとつで自動的に調整できる。色の扱いに慣れていない初心者ユーザーでも簡単に扱える。


ヒント機能 イメージ調整ラボ

豊富なフリー素材を同梱 パワートレース機能

ベクター画像の切抜きが可能になった 同梱するソフトPHOTO-PAINTでのエフェクトの例

黒住浩司氏
 つづいて、デザイナーの黒住浩司氏がソフトのデモンストレーションを行なった。

 ビットマップ画像をベクター画像に変更するパワートレース機能の説明では、カラーパレットが表示され、パレット上の任意の色を選択することで、切り抜きたい箇所を範囲選択するテクニックなどを実演した。

 また、実際に作品を作りながら、ベクター画像の切抜きや、強化されたドロップシャドウ、背景の合成を行なうマージモードの説明を行なった。


パワートレースによる切抜きのデモ

曲線に沿ったテキストの配置も、従来に比べて直感的に行なえるようになった 同氏が作成した猫の画像の一部。1本1本の毛まで描かれている

下村慶一氏
 最後にコーレル日本法人の代表取締役社長下村慶一氏が日本での販売戦略にいて語った。

 同氏は、「日本市場では量販店での認知度を上げることが最も重要。急速なアプローチをかけている」と述べた。その上でユーザーサポートの充実や操作ガイドブックの制作など商品環境を充実させていくとした。

 そして、店頭での認知度を上げることで、法人へのランセンス販売につなげたいとも語った。また、今後メーカー製PCへの自社ソフトのOEM供給(インストールモデル)をさらに増やしていきたいとした。

 今後は、同社がアップセル(Up-Sell)と呼ぶ、安価なソフトのユーザーが高機能なソフトに買い替えてもらえるようなマーケットの創造にも力を入れていきたいと語った。


アップセルマーケットの創造 CorelDRAW Graphics Suite X3のポジション

 なお、X3はPixmantecの「RawShooter essentials」が同梱される。弊誌でもお伝えしたとおりPixmantecは6月26日に米Adobe Systemsが買収している。これについてディビーズ氏は、「(CorelDRAW以外にも)現在当社が販売しているソフトに付属するRawShooterは、今後も同梱を継続する」とした。

 ただし、今後の対応については、「RAWファイルのサポートに対する要望は高いので、今後発売するソフトについてはなにかしらのRAW現像ソフトを採用する。しかし、現時点ではPixmantecを含め、将来的にどのRAW現像ソフトを採用するかは未定」としている。



URL
  コーレル
  http://www.corel.jp/
  ニュースリリース
  https://www.corel.jp/pressroom/pr20060704.html
  製品情報
  http://www.corel.jp/product/coreldraw/

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Adobe、RAW現像ソフトのPixmantecを買収(2006/06/27)


( 本誌:武石 修 )
2006/07/04 21:43
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