会期:2月26日~3月1日
 会場:米国フロリダ州オーランド Orange Country Convention Center
 
 これまで大手メーカーのブースを中心にレポートしてきたが、PMAにはカメラメーカーだけでなく、アクセサリやソフトウェア、サービスを提供する中小ベンダーや他業種のブースもたくさん出展している。ここではそんなブースで見つけた興味深い製品を紹介する。
 
 
■ 「元祖ライブビュー」はさらに高機能に 
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ZIGView S2
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 韓国Seculineの「ZIGView」は、一眼レフのファインダー内を撮像素子(CMOS)で撮影し、それを液晶モニターに出力することで、ファインダーに接眼しなくてもフレーミングできるという、いわば「元祖ライブビュー」ソリューションだが、そのZIGViewの最新版「S2」の試作機を展示している。
 
  これまでのZIGViewでは液晶モニターが上向きで固定されていたため、真上か真下からしか液晶モニターを覗けなかったが、S2では2軸回転ヒンジを採用することで、液晶モニターの可動範囲が大幅に広がり、真横から見たり、背面液晶モニターのように使うこともできるようになった。
 
  また、液晶モニターも2.5型に大型化され、ビデオ出力機能が装備された。従来どおりのリモートレリーズ機能なども装備している。出荷は約3カ月後で、価格は未定。
 
 
 
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初代ZIGView。ファインダー内をCMOSで撮影して、液晶ディスプレイに表示する
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2軸回転式になったため、様々な角度から液晶モニターでフレーミングできるようになった
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ビデオ出力が新たに装備された。左の「Camera」コネクタはリモートレリーズ用のケーブルを接続するためのもの
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 Seculineはもうひとつのカメラ用アクセサリ「twin1 R2」を展示している。twin1は赤外線によるワイヤレスリモコンレリーズだが、純正品との違いは赤外線ポートを2つ装備していること。これにより到達距離がキヤノンなら8~10m、ニコンなら10~15mに伸びる。
 
  普通にレリーズする以外にも、2秒タイマー後のレリーズや、バルブも可能。さらに、レリーズケーブルを接続して有線リモコンにすることもできるほか、赤外線ポートがない機種にはレシーバーとのセットモデルも用意されている。キヤノン、ニコン、ペンタックス(サムスン)、シグマの各デジタル一眼用に対応モデルが用意されている。送信機のみは30ドル、レシーバーとのセットは60ドル。
 
 
 
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twin1。2つの赤外線送信ポートが見える
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「shutter」ポジションにするとバルブ撮影になる
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レシーバー(F90Xにくっついている丸い物体)も用意される。リモートレリーズケーブルも標準添付される
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SECULINE(英文)
 http://www.secu-line.com/
 
■ D50/D70用バッテリーグリップ 
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D50用バッテリーグリップ
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 液晶フードやレンズキャップなどの一眼レフ用アクセサリのメーカーであるHong Kong Jenis photo-facilityは、各種デジタル一眼レフ用のバッテリーグリップを展示した。
 
  この中でとくに目を引くのがニコンD50/D70/D70s用バッテリーグリップ。他機種でも同様だが、電池として単三電池を使用可能なほか、バッテリーグリップのみのモデル、縦位置用レリーズボタン付きのモデル、レリーズボタンとモノクロ液晶付きのモデルなどが用意されており、モノクロ液晶部には時計やタイマーなどの機能があるという。
 
  純正で用意されていない製品だけに大いに興味をそそられるところだ。価格は60ドル程度から250ドル程度までと幅広い。
 
 
Hong Kong Jenis photo-facility
 http://www.hkjenis.com/
 
 
■ コンパクトデジカメをデジタル顕微鏡にする「X-Loupe i6」 
 「X-Loupe i6」はIXY DIGITAL 60用の接写アダプタ。IXY DIGITAL 60の前面すべてを覆うアダプタの中にレンズとLEDライト、電源が組み込まれていて、レンズ先端を被写体にくっつけるだけで手軽に拡大接写できてしまう。標準で60倍だが、レンズ交換により100倍、150倍での撮影も可能。価格はデジタルカメラ込みで700ドルという。
 
 
 
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X-Loupe i6を装着したIXY Digital 60(中央奥)。手前はX-Loupeをはずしたところ。右は交換レンズ
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このように被写体にレンズ先端をくっつければすぐに接写できる
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Lumos Technology(英文)
 http://www.x-loupe.com/
 
 
 
■ Crumplerは新作の試作品を参考出品 
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Crumpleブースは同社のバッグ型のテント
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 斬新なデザインで人気のバッグメーカー、豪Crumplerは、カメラバッグの新作「BRAZILLION DOLLAR HOME」の試作品を参考出品した。一眼レフボディ2台と交換レンズ、外付けストロボ、PCを収納できる大型のバッグだが、ショルダーベルトを分割することで、ショルダーバッグとしてもリュックとしても使えるのが特徴。さらにピギーバック(タイヤと取っ手付きの引っ張るタイプの大型バッグ)の上部に取り付けられるような仕組みも設けられている。色使いやデザインはいつものCrumpler流だが、内容はまっとうなカメラバッグになっている。
 
 
 
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ボディ2台とPC、レンズ、ストロボなどを収納する
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ショルダーバッグとしても
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リュックとしても使える
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■ Logitechの新入力システム「NuLOOQ」 
 マウスやキーボードなどの入力デバイスでおなじみのLogitech(日本ではロジクール)は、Photoshop CS2やIllustrator CS2などのグラフィックソフトに対応した入力システム「NuLOOQ」を展示した。
 
  「NuLOOQ」は入力デバイスの「NuLOOQ navigator」と、入力ソフトの「NuLOOQ tooldial」で構成される。どちらも3月に出荷される。navigatorとtooldialのセットは149.99ドルだが、tooldialのみを49.99ドルで購入することもできるほか、tooldialには30日間有効な体験版も用意される。ただし、対応OSはMac OS X10.4.4以降のみ。
 
  navigatorはテニスボール大の半球形の上部を切り取ったような形のデバイスで、マウスを持つ手と反対の手で操作することを想定している。上部はiPodのクリックホイールのように機能するほか、胴体周囲もジョグダイヤルのように左右にまわすことができる。ホイール部でたとえばコントラストなどの設定値を動かしたり、ジョグダイヤルでズームやスクロールを操作する、などの使い方が可能。
 
  tooldialは、マウスやタブレットなどの入力デバイス用のソフト。マウスなどをクリックした位置にダイヤル上の操作パネルを表示し、やはり割り当てられたPhotoshopのコマンドを選択できる。
 
  navigatorとtooldialの組み合わせで、70種類以上のコマンドを実行可能で、マウスなどのポインティングデバイスでいちいちポインタをメニューやツールボックスに移動させたり、ショートカットキーを覚える必要がなくなり、作業効率を上げることができる。
 
 
 
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NuLOOQ navigator
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NuLOOQ navigatorのコマンド割り当て設定画面
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NuLOOQ tooldial
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製品情報(英文)
 http://www.logitech.com/nulooq/
 
 
■ アップルはIntel版Apertureを参考出品 
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Intel版Aperture
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 アップルコンピュータは同社製フォトフィニッシングソフト「Aperture」を出品。というか同社ブースではApertureしか扱っていない。そんな同社ブースで見つけたのが、Intel Core Duoを搭載したMacBook ProとiMac。
 
  現行ApertureはIntelプロセッサでは動作しないはず、と説明員に聞いてみたところ、Intelプロセッサネイティブ対応のApertureだという。パフォーマンスについて質問したところ、PowerPC版とは比較できないとのつれない返事が返ってきた。ごくわずかの間だが、筆者が操作してみた感じでは、PowerPC版と同等と感じられた。ネイティブ版のリリースは4月頃の予定だそうだ。
 
  アドビシステムズは当然「Lightroom」を出展。現在β2を公開中の同ソフトだが、ブースにはβ3がインストールされたマシンもあった。ただし、β2からの変更点はわからなかった。β3の公開時期は未定。
 
 
 
■ URL 
  PMA 2006 
  http://www.pmai.org/xpma2006/default.asp
 
  PMA 2006関連記事リンク集 
  http://dc.watch.impress.co.jp/cda/other/2006/03/01/3333.html
 
 
 
( 本誌:田中 真一郎 )
 
2006/03/02 18:32
  
 
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