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受講無料、ニコンの「ローパスフィルター清掃講座」体験記

〜自己責任のゴミ取り作業に度胸を付けるには!?

【注意!!】

 読者のみなさんが、本記事を参照してゴミ取りの作業などをする場合は、すべてご自身の責任において作業を行なってください。作業によって万が一、キズ、故障、破損などのトラブルが発生しても、一切の問題についてその責任を株式会社ニコン、ニコンカメラ販売株式会社、デジカメWatch編集部、筆者は負いませんのでご了解ください。また、ニコンサービスセンターでもイメージセンサクリーニングを有料で行なっています。イメージセンサークリーニングを行なってもゴミが取りきれないときなどは無理をせずにニコンサービスセンターで清掃をしてください。





講座はニコンプラザ新宿の1室で行なわる
 デジカメの撮像素子の前にある「ローパスフィルター」(LPF)の清掃は、ほとんどのユーザーがサービスセンター任せにしていることだろう。かくいう筆者もそんな状態だったのだが、ニコンが無料で行なっているローパスフィルター清掃講座にデジカメWatch編集部の編集者O氏と参加してきた。

 ニコンサービスのLPF清掃は保証期間内は無料だ。しかし、保証期間外やヨゴレがひどい場合は、2005年の6月1日から清掃料金が1,000円になるという。

 それまで筆者は、LPFが傷つくことをおそれて気軽に拭いてみるような度胸もなく、いつもサービスセンターまかせだった。

 そんな筆者が聞きつけてきた「ニコンの講座で清掃作業のレッスンをすれば、誰でもLPFが清掃できる」という言葉で、その気になった筆者とO氏の二人で実際に講座に参加してみた。その講座で聞かされたさまざまな話は、目から鱗の話がいっぱい。どのような講座なのかは実際に体験してほしいのだが、まずこの記事では清掃講座のさわりをご紹介していくことにしよう。


デジタル一眼レフカメラの敵、“ゴミ”をどう防ぐ?

清掃講座で必要な「クリーニングキットプロ」(8,190円)
 デジタル一眼レフカメラで撮影すると、画面に黒々と現れるにくき“ゴミ”だが、花粉や小さな毛、はたまた綿埃のようなものまで撮像素子には本当によくゴミがつく。

 ゴミのついてしまった画像は、Photoshopなどのレタッチソフトで修正するしかないのだが、ゴミが付いたLPFで撮影すれば、撮影した枚数だけレタッチをしなければならなくなる。これが苦痛なのは、みなさんもご承知の通りだろう。

 こんなゴミだが、撮影スタイルを選ばずに発生しがちだ。たとえば風景撮影などでは、全ピン欲しさにF11〜16以上に絞り込むことも多いのではっきりと黒いシミを生む。またボケを活かしたポートレートなどの開放F値付近で撮影したシーンでもは、まれに肌などのゴミが目立ちやすい部分にうすいシミのようになってポツリと現れることもある。

 そのためデジタル一眼レフカメラの一部には、オリンパスのE-1、E-300のダストリダクションシステムと呼ぶスーパーソニックウェーブフィルター(超音波防塵フィルター)や、シグマのSD9、SD10のようにボディマウント部にダストプロテクターを取り付ける防塵対策が施されている製品も多い。しかし、それ以外のメーカーでは、はっきりとわかる防塵対策が施されていないためローパスフィルターにゴミが付着すれば清掃するしかない。

 今回の講座を行なっているニコンでは、そんな清掃を助けるための道具として「クリーニングキットプロ」(8,190円)をニコンカメラ販売から販売している。

 そして「ニコンプラザ新宿」でのみ、受講無料の「ローパスフィルター清掃講座」を行なっている。直近の講座は2005年6月2日、6月8日、6月12日、6月23日の各回14:00〜16:00。

 参加資格は「ニコン製のデジタル一眼レフカメラ」、「使用カメラのレンズ」、「クリーニングキットプロ」、「使用カメラのAC電源」、「記録メディア(CFやSDメモリーカードなど)」を持っているユーザーに限っている。ちなみにD70はAC電源がなくてもLPFの清掃が可能だが、やはりAC電源を持ってきて欲しいとのこと。

 なお、会場と講師の都合から、各回の参加人数は10名までになっている。事前の予約が必要なので、各自が電話(Tel.03-3344-1830)またはニコンプラザ新宿の所定の窓口で希望の日時を確認の上で予約をしてほしい。


ゴミはどうして付着するのか?

ニコンカメラ販売のプロサービスマン、中島斉一氏に講座を担当してもらった
 今回の講座を担当してくれたニコンカメラ販売のプロサービスセンター主事、中島斉一さんは、デジタル一眼レフカメラの撮像素子の前面にあるLPFにゴミが付着するさまざまな条件を私たちに教えてくれた。そして、ゴミにはユーザーの配慮によって「防げるもの」と「防げないもの」があるという。そして「レンズを交換すれば必ずゴミが付着する」というものでもないのだという。

 まず防げるものから説明していこう。

 中島さんによればCCDのゴミは「ほとんどの場合が外から入ってくるもの」であり「ミラーボックス内にたまったゴミが原因」という。ゴミが付着する仕組みは、マウントやレンズの後玉に着いたゴミがレンズ交換時にミラーボックス内にたまり、撮影時のミラーの上下運動でゴミが巻き上げられることでLPF上に付着する。これを防ぐには、ユーザーがマウントやカメラ内部のゴミを、まめにブロアやブラシで除去するしかない。

 そして防げないものは、カメラが動作すると発生する「メカダスト」がある。

 これを中島さんは「たとえば新車の自動車で初乗りの1,000kmでエンジンオイルを交換しますね。これはエンジンのシリンダーにあるキリコが発生するためエンジンオイルを交換して、キリコを排出しているのです。これと同じように機械製品の新品ではメカダストが発生することがよくあります。そこでニコンは組み込む前に部品ごとに動作させる“エージング”を行なって、メカダストが排出されない工夫をしているのです」という。

 つまり、外部からの防塵性能を高める工夫がなされても、ボディからメカダストが発生すれば、やはりLPFにゴミは付着するのだ。また、メカダストにはホコリやキリコのような乾いたものもあるが、粘性の高いオイル様の成分もある。このようなものはゴミを拭き取る以外に除去することはできない。

 たまに見かけるのだが、デジタル一眼レフカメラ本体とレンズを固定して、複数台のカメラ機材で撮影している人がいる。しかし、ズームレンズは、レンズ操作をすることで空気が出入りする構造になっている。単焦点レンズは比較的緩やかだが、それでもレンズ操作をすれば、空気が動いてホコリがあればカメラ内部で舞い上がる。このような手段は、お金がかかる割には、ゴミ対策としてはあまり効果がないのだという。

 そしてゴミの発生しやすい条件があると中島さんはいう。

 「車の床やトランク、飛行機、キャリーカートなどの移動はゴミが出やすいですよ。私も大事な空撮中に、飛行機の上で念のためにLPFを清掃したのですが、飛行機の床にうっかりとカメラを置いてしまったんだす……。飛行機は細かい振動で常に揺れているんですよね。帰ってからパソコンで画像を見たら、数え切れないほどのゴミが出ていました。もうそれで全部パーです(苦笑)」と過去の苦い経験を語る。

 眼鏡店の店頭によく置いている超音波洗浄機の原理と同じようなことがカメラ内部でも起こり、細かな振動で浮かび上がったゴミがカメラ内部で舞い上がるのだ。


 しかし、舞い上がるだけならば、そんなに大量にLPFに付着しないはずだ。

 中島さんは、「LPFにゴミが付着するのは、撮影中に流れる撮像素子上の電力がLPFに静電気を引き起こして帯電するからなんです。つまり細かな舞い上がったゴミがLPFにグングンと吸い寄せらている状態なんですよ」。さらに「よくみなさんカメラのシャッタースピードを「B(バルブ)」にしてブロアをしていますよね。あれでは、撮像素子に電気が流れているため帯電が起きてきれいになりませんから注意してください」という。

 というか、筆者はよくバルブ状態にしてゴミを吹き飛ばしていた。しかも手動タイプのブロアーではゴミが落ちないので、よくいうエアゾールタイプのブロアーで盛大に吹き飛ばしていたのだ。

 そんな筆者に追い打ちをかけるように中島さんはいう。

 「エアゾールタイプのブロアーは使わない方がいいですよ。あれは目に見えにくいガス成分がLPFにうっすらと付着して曇ります。それにガスが強力すぎて、ホコリを強力に舞いあげたあげくに、プリズムやファインダー部分にゴミが入ってしまいます。こうなってしまうとD70やD50の場合は、工場で2週間の預かってバラしてファインダーを掃除するしかありません。プロ機種のD1やD2系でもサービスセンターで半日は作業に時間がかかるんです。それにですね……」。ちょっと間が空いてから中島さんは、「LPFとCCDやCMOSの間にも隙間があるんです。この隙間にゴミが入るとサービスセンターではゴミが取れません。またLPFと撮像素子は分解清掃もできません。つまり撮像素子の部品を全交換するしか方法がありません」。

 背中がかなり涼しくなってきた筆者に、さらにムチ打つ中島さん。

 「ブロアで清掃するときも道具の選択には気をつけてくださいね。ブロアの種類によっては、ゴムの滑りをよくするために粉末を入れているものがあります。これを使えばカメラの内部が、その粉で汚れます。またブロアの先端部分が経年劣化で外れてしまいます。これがLPFに飛んでいき撮像素子を破損させた人もいますよ。私は、ブロアの先端部分をテープで固めて、何があっても飛び出さないように固定しているぐらいです。ほかにもエアゾールタイプのブロアは細い管状の先端部を付けますね。あれが外れて飛んでいって……、あわれLPFを細い管で串刺しというのも数件ほど見ました」

 「うわぁ」とため息しかでない。もうしません、使いません、すみませんと誤るしかない背筋も凍る怖いセリフだった。知らなかったとはいえ、LPFを壊したり、ファインダーや撮像素子にゴミを入れてしまえば自分の責任だ。

 そこでLPFを傷つけて撮像素子を交換する値段も聞いてみた。各自の事情により異なるが、おおよその金額としては、D1とD1Hが約12万円、D1Xが約16万円、D2Hが約7万円、D100が約95,000円、D70系が約3万円になっている。

 みなさんも正しいクリーニングの知識を身につけて普段から気をつけてほしい。


コダワリの清掃用具を厳選

プロサービスで使われているブラシとスティック。キットの内容物も基本的には同じものだという
 ちなみに今回の講座で使われているクリーニングキットプロだが、これにはニコンのサービスセンターで使われているものと、まったく同じものが収められている。

 主なものは「ハンドラップ」、「クリーニングスティック」、「ブロア」、「ブラシ」、「シルボン紙」だが、これらの器具のひとつひとつにニコンのサービスセンターの経験が詰まっているといってよい。

 まずハンドラップは、無水アルコールを入れて適量を取り出すための装置だ。売価にして約1,500円ほどで市販されている一般的なものと変わりがない。ニコンのサービスセンターでは、このハンドラップにある加工をしてアルコールの浸潤量を少なくしているというが詳細は秘密であった。

 そして、クリーニングスティックだ。これはお正月によく見かけるお箸の「柳箸」を1本ごとに手作業で削りだし加工している逸品だ。ちなみにニコンサービスのプロは、反対側を細く削ることで、広い面と細い面の両面使いができるクリーニングスティックに改造しているそうだ。

 ブロアも、あえて低価格なユーエヌ製のブロアを選んでいるという。これは内部にゴムの滑りをよくする粉を塗布していないからだ。手持ちのブロアを確認する方法としては、ブロアの腹をつまんでお互いにこすりつけるとキシキシとした音がするものなら粉は塗布されていない。また、先端部までゴムの一体成形になっているので、ぜったいに先端部が飛び出すことがなく安全であることも選ばれた理由になっている。

 ブラシにも配慮がある。一般的なブラシは同じような毛足のものはあっても、毛の腰が柔らかすぎるという。ボディなどに付着したゴミをしっかりと払い落とすことのできる腰の強い毛を使ったブラシをわざわざ探し出し同梱している。

 最後がシルボン紙だ。これは1枚1円ほどのレーヨン単糸を紙と同じようにしてシート状にしたものだ。表面をクレープ状に加工しているので、柔らかく拭き取り性能がよくなっている。このシルボン紙は、サービスセンター内部でも同じものが使われている業務用アイテムで、一般にはほとんど流通していない。そのためシルボン紙を補充する場合は、ニコンオンラインショップか、ニコンサービスセンターで500枚2束「シルボン紙セット」が価格1,050円で発売されているので別途購入できる。


シルボン紙をすばやく巻き付けられるまで練習する

 ニコンのLPFの清掃講座では、まずLPF清掃に対しての事前知識を得ることから始める。各講師ごとに先ほど記述した内容などを要所ごとに説明してくれる。また、クリーニングキットプロに収録されているCD-ROMによるセンサークリーニングの解説とビデオを使って、さらに知識を深める。ここまでが約30分ほどになる。

 その後は、シルボン紙をクリーニングスティックに巻き付ける作業を覚える。この作業は、レンズやフィルター、LPFを拭くための清掃道具を作る作業だ。

 シルボン紙は一枚の紙なので上端を三角形に折る。その三角形のちょうど真ん中にスティックを当てて巻き付けていく。このとき少しだけ斜めにすると、スティックの先端部分にシルボン紙のあまりができる。このあまりが5〜10mmになるように練習をする。このセットが上手にできないと拭きムラが起こりやすくなる。最悪の場合はクリーニングスティックの先端で傷を付けてしまうので細心の注意を払って巻き付けていく。

 巻き付け具合や巻き付け方は、CD-ROMでも紹介しているのだが、やはりプロの講師に実演してもらえることと、実際に目の当たりにできるのは安心できる。ここまでがやはり約30分ほどだ。


シルボン紙をすばやく確実に巻くには修行が必要だ 手際よく巻かないとぐしゃぐしゃになってしまう うまくいけば、先端が5mmほどスティックから突き出る。これをニコンでは「鯉の口」と呼ぶ

 なお、シルボン紙は1枚1円である。先端部などを指で触ったり、先端部を何かで汚した場合は、即座に捨てること。そして、新しいものを作り直す。また一度使ったシルボン紙は、二度と使ってはいけない。

 中島さんのいう「1円を惜しんで、数十万円を出費することのないように、惜しげもなくどんどんと捨ててください」ということを厳守しよう。筆者の経験からも、清掃に慣れてくれば軽いヨゴレならば数枚、粘っこいヨゴレでも10枚は使わないものだ。

 シルボン紙は一度きりで捨ててしまうので、クリーニングスティックにシルボン紙を巻き付ける作業が、高速にできないと作業効率が上がらない。そこでこの動作に慣れるまで、やはり30分ほど練習をする。


拭き上げるコツは「ラスト3分ので逃がす」

まずはフィルターで実験
 そしてそのシルボン紙をセットしたクリーニングスティックで、まずは小手調べにフィルターを清掃する。

 このときの細かい清掃のコツや仕方は講座に参加して知識を得るか、クリーニングキットプロに詳しいので割愛するが、シルボン紙に染みこませる無水アルコールの量がキモになるという。無水アルコールの揮発量は、空気中の温度や湿度によって変化する。拭き残しがないようにするには、拭いたアルコールが1〜2秒で蒸発するのが適量になる。

 このときもしもアルコール量が多くなってしまった場合は、きれいなシルボン紙に染みこませて量を調節すればよい。この時に使ったシルボン紙は汚さなければ、乾燥後にクリーニング用に再利用もできるそうだ。

 なお、ニコンのプロサービスでは、脱脂洗浄用の速乾性の高い特殊液をアルコールに半分ほど加えている。乾燥速度を上げることで拭き取り時間を短くして作業効率を上げている。しかし、乾いたシルボン紙は摩擦係数が大きくなりLPFにヤスリでこすったような傷をつける恐れがあるので、初心者は安全な乾燥速度の無水アルコールでよいそうだ。

 フィルターを拭いていくのは中心部から、周辺に向かって、比較的ゆっくりとした動作で回転させながら拭いていく。最後の外周部分は、3分の2ほどの部分から軌道を外すような形で逃げていく。このとき外周を1周以上しないようにする。最後の外周を吹き上げるときに1周以上してしまうと、清掃したきれいな部分に外周の汚れを呼び込んでしまうので注意しよう。


本物の撮像素子でテストできる!!

某デジタル一眼レフカメラ用の撮像素子で心行くまで練習可能
 フィルターのテスト清掃が終わったら、今度はLPFのテスト清掃だ。

 しかし、誰でもそうだと思うが、筆者ならD2X、O氏ならD100内部のLPFを実験台にして、いきなり自分の責任で拭いて練習しなさいと言われても「はいそうですか」と練習できる人は少ないはずだ。

 それを見通してか、ニコンの体験講座では、LPFと撮像素子を組み合わせた部品を使って清掃の練習をさせてくれる。はっきり言って筆者は、この部品によるテストがなければ、LPFの清掃を何もせずに講習会から帰るつもりでいたくらいだ。

 中島さんは「きちんと講習会を受けた人が、きちんとクリーニングキットの説明通りに作業をすれば、LPFに傷が付くことはまずあり得ない」という。また清掃に耐えるレベルの強度を持っているという。これを図らずも証明しているのが、このテスト清掃用のLPFだろう。すでに1年以上の講習会を経て、いまだに傷がひとつもなくきれいな状態のままである。つまり、そんなに心配する必要はないというのだ。

 といわれると現金なもので安心してテスト清掃をしてみたくなる。中島さんがいう「LPFに指紋を付けてテスト清掃して見てください」という刺激的な言葉に誘われてさっそ挑戦してみた。

 しかし、触ることはおろか、目で長時間眺め回しているのもゴミが付きそうで遠慮しがちな、“神聖にして犯すべからず”なLPFに対して、指でグリグリと指紋を付けるというのはいささか気が引けるような、いやむしろうれしいような複雑な気分だ。

 拭きかたはフィルターと同じだ。強く押しつけるのではなく、軽いタッチでやさしく触れるようにして、中心から円周上に拭いていく。最後は四角く拭きあげて、空いているスペースで逃がせばよい。D1は撮像素子が拭きにくかったので、それ以降のニコンの一眼レフカメラは、拭き上げるためのスペースがわざわざ開けられているという。なお、どの場所で拭きあげてもよいが、正面からみてLPFの下の部分は、画像の天になる。ちょうど空の部分になるのでゴミが目立ちやすい。画像の地上部分に当たる、LPFの上の部分で拭きあげるのも一つの方法だという。

 またLPFの位置は、井戸の底のように深いため、シルボン紙のあまりの量をすこし多めにすることと、クリーニングスティックを立てて使うことがコツだそうだ。


覚悟を決めて本体を清掃する

白い紙をF16で撮影。PCディスプレイでゴミの位置を確認するためだ
 シルボン紙を20〜30枚ほど使った練習も、ここまでくれば、清掃作業も手慣れてくる。いよいよ本番だ。

 まずゴミの位置を確認するため、白い紙を撮影し、ゴミが画面のどこにあるのか確認する。適当なレンズを取り付けてなるべく望遠にする。カメラの設定は、マニュアルフォーカスで、ピントは無限遠∞。露出モードは絞り優先オートにして、 絞りをF16以上にする。画質モードはJPEG-FINEのLサイズ。ホワイトバランスはオートだ。撮影後、PCのディスプレイで確認する。このとき、かならず100%表示で確認すること。画面に現れたゴミは、撮像素子の天地が逆さまの部分にある。この時点で、おおよその目安をつけておく。

 作業にあたり、まずカメラ全体をきれいにする。本体のゴミをブラシで払う。AC電源を入れて、ミラーアップ状態にしてから、カメラを逆さまにした状態でブロアをかける。ミラーボックスやマウントのゴミなどを除くためだ。

 さて、拭き方はLPFのテスト清掃の時と同じだ。このとき花粉のような油性の汚れは、無水アルコールではアルコールが水分を吸収して揮発するため、汚れが落ちにくいことがある。そんなときは軽く息を吹きかけて曇らせてから拭くとよいという。ただしフィルターやLPFにはコート処理がされている。コートは水分によって腐食して禿げてしまう。画像にゴミが出るわけではないが、コートが腐食すると画像によい影響は与えない。多すぎる水分には気をつけてほしい。


ミラーボックス内のCCDを掃除。これまでの修練を活かすときだ
 しっかりと拭き上げたら、さきほどの撮影テストの条件を守って再撮をする。画像を確認してゴミがなくなれば、作業は終了だ。

 以上、駆け足ながらLPFの清掃講座をレポートしてきた。

 ちなみに、ニコンがいうLPFのゴミとは、カメラをF16以上に絞った時に画面にはっきりと現れる黒いゴミだけを指している。薄いゴミまでを含めて完全に清掃することは、中島さんクラスの清掃の達人でも非常に難しいという。

 やはり、シロウトのLPFのゴミ取りは、大きなものを中心にある程度できれいにすることで納得する。取れにくいゴミはサービスセンターに持ち込む。さらにレタッチソフトもうまく利用していくことがLPF清掃の勘所といえるようだ。


編集Oが持ち込んだ清掃前のD100で白い紙を撮影。周辺にボツボツとゴミが見える 清掃後。気になっていたゴミは消えたけど、新たなゴミが……


URL
  ニコン
  http://www.nikon.co.jp/
  ニコンオンラインショップ
  http://shop.nikon-image.com/
  ニコンプラザ新宿
  http://www.nikon-image.com/jpn/support/service/showroom/shinjuku/index.htm


( 清水 勝一 )
2005/05/31 00:26
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