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アジレント、LEDバックライト向けのカラーマネジメントシステム

~液晶モニターの色再現域を拡大

 アジレント・テクノロジー株式会社は19日、RGB LEDを使用したバックライト向けコントローラおよびセンサーの販売を開始した。出荷開始は6月。サンプル価格は4,200円。1年で3億円の販売を目標としている。

 同システムは、「HDJD-J822-SCR00 カラーマネジメントコントローラ」、「HDJD-S831-QT333 カラーセンサ」からなるもので、LEDアレイを組み合わせてバックライトシステムを構成できる。LEDアレイは、フィリップス・ライティングとの合弁企業、米ルミレッズライティングの製品などを組み合わせられる。ルミレッズ製品とのセット納入も可能という。

 同システムの場合、RGB LEDバックライト前に混色のための導光板を配置し、さらにその手前にカラーセンサーを設置。カラーセンサーが得た色情報をコントローラにフィードバックし、輝度や波長を制御する。同社ではこれらの技術を総称し「イルミネーション&カラーマネジメント(ICM)ソリューション」と呼んでいる。


LEDバックライト(右)を組み込んだ評価基板 バックライト内に搭載するコントローラとカラーセンサー 評価システム用のソフト

 コントローラはCIE、XYZ、RGB、YXY、Yuvといった複数の色座標フォーマットに対応。カラーセンサはアンプ内蔵型のモノシリックICで、12×12のフォトダイオードアレイ上にRGBカラーフィルターを塗布したもの。カラーフィルターをRGB LEDバックライトに適した感度特性に設計した。また、業界最小のQFNパッケージとしている。

 従来の冷陰極管(CCFL)によるバックライトでは、NTSC比で75%程度の色再現性に留まっていた。RGB LEDに置き換えることでNTSC比104%の色再現領域が得られるという。

 同社では、2008年におけるRGB LEDバックライト用ICMコントローラの市場規模を全世界で10億台以上と見込んでいる。対象は液晶テレビをはじめ、PC用液晶モニター、携帯電話、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯ゲーム機など。デジタルカメラの場合は背面の液晶モニターに採り入れられ、現在の白色LEDを超える色再現域が可能になるという。

 アジレントは'99年に米HPから分離独立したAgilent Technologiesの日本法人。国内では産業用測定機器のイメージが強いが、無線、センサー、半導体、通信、オプトエレクトロニクスなどを対象にした半導体部品グループも擁する。同グループの従業員数は世界で約6,800名。



URL
  アジレント・テクノロジー
  http://www.agilent.co.jp/


( 折本 幸治 )
2005/05/19 16:15
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