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「Display 2005」に有機ELなどデジタルカメラ向けパネルが展示


 フラットディスプレイ関連の展示イベント「第1回国際フラットパネルディスプレイ展(Display 2005」が20日、東京ビッグサイトで開幕した。事前登録者は入場無料。当日券による入場料は5,000円。会期は22日までとなっている。

 従来から開催されていた「フラットパネル ディスプレイ研究開発・製造技術展(ファインテック・ジャパン)」に新たに併設されたイベントで、製造装置や部材を重視したファインテックに対し、完成品のディスプレイモジュールの展示を主眼としているのが特徴。デジタルカメラ向けのパネルもいくつか出品されいたので紹介する。


開発品を多数出品した三洋エプソンイメージング

 中・小型の液晶パネルを主力とする三洋エプソンイメージングデバイスは、デジタルカメラ向けを謳う液晶パネルモジュールを出品した。すべて開発中のパネルで、これらをもとに納入先と仕様を詰めるという。展示品のバックライトはすべて白色LEDを使用。

 デジタルカメラ向けとしては4タイプを展示。そのうち2型は透過型と半透過型の2タイプを出品している。

 透過型はアモルファスシリコンTFT液晶を採用し、解像度は480×240ピクセル(約11.5万画素)。低消費電力を売りとしている。半透過型は低温ポリシリコンTFT液晶を採用。862×240ピクセル(約20.7万画素)の高精細と、高コントラストをアピールしていた。


2型の透過型アモルファスシリコンTFT液晶パネル 同じく2型。半透過型の低温ポリシリコンTFT液晶 2.8型ワイドの低温ポリシリコンTFT液晶パネル

 デジタルカメラ向けとしては珍しい、2.8型ワイドパネルも出品していた。デジタル一眼レフカメラのアスペクト比3:2や、今後需要が見込まれるHDVカム(16:9)への応用をイメージしたという。低温ポリシリコンTFT液晶で、解像度は862×240ピクセル。

 そのほか、パーソナルメディアプレーヤー向けとして、3型のQVGAパネルや3.5型のVGAパネルも展示していた。どちらも透過型。また、厚さ0.1mmの3.8型超薄型液晶パネルも参考出品。主にデザイン性を重視した携帯電話などでの使用を想定している。


3型のアモリファスシリコンTFT液晶 3.5型低温ポリシリコンTFT 3.8型調薄型液晶パネル

TDK、東芝松下、エルディスは有機ELをアピール

 TDKは、1.8型のアクティブカラー有機ELディスプレイを展示した。1.5型とともに、2004年10月の「FPD International」で発表済み。主な用途として、携帯電話、デジタルカメラ、カムコーダ、PDAなどを想定している。

 光を発光層の上部に送るトップエミッション構造が特徴で、CGS-TFTと呼ぶ薄幕トランジスタを採用する。トップエミッションは高開口率と高精細化に有利とされる。

 東芝松下ディスプレイテクノロジーは、2004年10月のCETAC JAPAN 2004で発表した3.5型フルカラー有機ELを展示していた。パネル自体は2005年上半期の量産が発表されていたが、すでに量産を開始しているという。今回はSDメモリーカードスロットを備えたイメージビューアという形で出品。解像度はVGAで、担当者は「ごく近い将来にも製品化されるのでは」と語っていた。


TDKの1.8型有機EL SDメモリーカード採用の3.5型有機ELビューア

 東北パイオニア/エルディスブースでは、2.4型QVGAの有機ELパネルを様々な機器に組み込み展示した。出品自体は今回が2度目で、デジタルカメラ向けの展示も引き続き行なっている。なお、今回は8cm DVDプレーヤーへの応用例が加わった。

 パネル自体に変更はなく新味は薄いが、展示パネルは稼動予定の量産ラインから持ってきたとのこと。担当者は「すでに準備は万全」とし、最大で月産25万枚体制が敷けるという。


2.4型有機ELパネルのデジタルカメラ採用例 こちらは表側


URL
  Display 2005
  http://www.displayexpo.jp/display/jp/
  三洋エプソンイメージングデバイス
  http://www.sanyo-epson.com/
  TDK
  http://www.tdk.co.jp/
  東芝松下ディスプレイテクノロジー
  http://www.tmdisplay.com/tm_dsp/
  東北パイオニア
  http://www.pioneer.co.jp/topec/


( 折本 幸治 )
2005/04/21 20:16
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