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セイコーエプソン、新社長に花岡副社長
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~時計経験のない社長就任で新たな時代を迎えるか
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花岡清二副社長
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セイコーエプソン株式会社は、花岡清二副社長の社長就任を決定した。4月1日付けで就任する。また、草間三郎社長は代表取締役会長に就任し、チェアマン兼CEOとして、引き続き経営に当たるほか、「とくに外向的な仕事にあたることになる」(草間社長)とした。
技術畑の社長就任はセイコーエプソンとしては既定路線だが、時計事業を経験していない花岡氏の社長就任は、過去のセイコーエプソンの社長としては異例。エプソンが新たな時代に突入したことを示す社長人事だといえる。
草間三郎社長は「私は4年で次に譲る考えであった。また、本人は気がついていなかっただろうが、4年前の社長就任時に次は花岡にすると決めていた」と語り、「セイコーエプソンは技術志向の会社であり、物づくりが中心。その点でも技術に精通した花岡氏は適任だと考えていた。情報関連事業が好調で油が乗っていた時期だったが、あえてさまざまな事業を担当させて、経験を積ませた。すべての事業に精通しており、心配はない」と、過去4年に渡って、花岡氏を次期社長として育ててきたことを示した。
また、草間社長は、「自分の最大の仕事は、2003年の東証への上場だった。短いようで長い4年だった」と振り返った。
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草間三郎社長と花岡副社長
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一方、花岡氏は「話を聞いたのは10日ほど前のこと。自分の能力で社長という仕事をまっとうできるかどうか一瞬ひるんだが、『断ることはできないから』と言われ、腹をくくった」と話した。また、時計事業の経験がないことについては「あんまり時計事業に関しては考えていない。草間社長に見てもらうことになる」とした。
花岡氏自身は、「'70年に入社した時に、時計の分解、組立の研修を受けたが、その後はプリンタだけに30年間取り組んできた。電卓用のミニプリンタからはじまり、レジスター用のプリンタ、インクジェットプリンタ、レーザープリンターに携わり、当初は100億円程度の売上高だったものを、現在の規模にまで拡大させてきた。私は技術者ではあるが、生みの親ではなく、むしろ育ての親の役割が多かった。オーケストラのコンダクターの役割が多く、不協和音を出している技術者を見つけるとそこを注意するという役回り。その点では、優秀な技術者たちに恵まれてきたともいえる」と自らの経験を振り返った。
また、草間氏が社長に就任して以降は、インターネット関連などの新たな事業に携わったが「新しい仕事を任せられるたびに飛ばされたと思っていた」と冗談を交えて説明。「新規事業では、大きな失敗もした。新規事業では、その分野において、当たり前ということを当たり前にできなかったことが失敗した原因だと思っている。ただ、エプソンはやさしい会社であり、失敗しても復活戦がある」などとこの4年間の経験を語った。
現在のセイコーエプソンの事業体制については「理想的な姿は、情報関連事業とデバイス事業が、車の両輪のようにして健全に回転していくことであるが、過去にこの2つが健全に回っていなかったことがあった。デバイスでは需給バランスに対応できないという課題もあった。また、市況環境に影響され、マーケットが縮小すると利益が出ない、あるい売り上げが落ちるということがあったが、市場環境の変化に動じず、強靱な技術的裏付けを持った製品を市場に投入していくことが必要だと考えている」としたほか、「セイコーエプソンのいいところは、フランクな会社であるという点。自由にディスカッションをして、方向感を作ってきた風土がある。これを生かしたい。'90年代の急成長によって、少し大企業的な会社となってしまった部分がある。当社のような会社は、ベンチャー精神を忘れてはならない。若い社員たちと活発なディスカッションをして、フランクな風土を保ちたい。セレモニー的な役割は会長と分担し、社長としては、現場をどう動かしていくのかというところに時間を割きたい。現場にもどんどん出ていく」と、現場主義を強調した。
花岡氏は、座右の銘として、「意志あるところに道あり」、「継続は力なり」、「ローマは1日にしてならず」などの言葉をあげ、「こうした言葉から、派手派手しい性格ではないことがわかるはず」としながらも、「いのしし年なので、猪突猛進の性格はある」などと自己評価。「尊敬する経営者はいない。時代の潮流にあわせて独自の手法でやっていく」と、4月からの自らの経営手法に言及した。
■ URL
エプソン
http://www.epson.co.jp/
ニュースリリース
http://www.epson.co.jp/osirase/2005/050223.htm
( 大河原 克行 )
2005/02/23 19:17
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