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三洋電機、初の「ネオハイブリッド正極」を採用した角型リチウムイオン電池

~4.4Vの高充電電圧と約10%の高容量化を実現

 三洋電機は1日、初の「ネオハイブリッド正極」を使用した角形リチウムイオン電池シリーズの生産開始を発表した。10月より開始し、11月に携帯電話向けを皮切りに出荷を始める。当初月産数量は50万個。

 角型リチウムイオン電池は、携帯電話をはじめ、現在はコンパクトデジタルカメラにも採用されている。採用機の多機能化と共に、電池容量の増加と安全性が求められていた。

 今回発表されたのは、正極にLi-Ni-Mn-Co(リチウム-ニッケル-マンガン-コバルト)複合酸化物を使用した角型リチウムイオン電池。Li-Ni-Mn-Co複合酸化物は、充電電圧を高くしても熱的な安定性が高いため、リチウムイオン電池の電池材料として注目されていた。

 しかし、Li-Ni-Mn-Co複合酸化物だけでは高エネルギー密度化が困難で、実用化が困難とされていた。発表された「Tシリーズ」では、Li-Ni-Mn-Co複合酸化物に充填性に優れるコバルト酸リチウムを混合させることで安定性を維持し、4.2Vから4.4Vの高充電電圧化と、約10%の高容量化を実現した。

 また、従来よりコバルト使用量を削減できるため、「最近のコバルト高騰に対して、コスト面で有利」としている。

 出荷を開始する「UF553436T」は携帯電話向けの製品で、電圧は4.4V、電池容量(放電電流×放電時間)は820mAh。外形寸法は5.4×33.85×35.8mm、重量は14.9g。来春までにさらに3機種の導入を予定し、「高充電電圧化の流れは新しいデファクトスタンダードを形成するだろう」としている。



URL
  三洋電機
  http://www.sanyo.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/0411news-j/1101-1.html


( 折本 幸治 )
2004/11/01 19:33
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