デジタル機器の総合展示イベント「WPC EXPO 2004」が20日より東京ビッグサイトで開幕した。会期は23日まで。入場料は2,000円(事前登録で無料)。
同イベントは、'95年にPC専門イベント「WORLD PC EXPO」として出発し、2002年に現名称に改称。PC以外にもデジタルカメラ、デジタル家電、ネットワーク機器などを扱う総合展示イベントに変化している。主催は日経BP社。
■ キヤノンは稼動する1Ds Mark IIを2台公開
キヤノンブースの正面右手で行なわれたのが、フォトグラファーの諏訪 光二氏による撮影・プリントデモ。来場者が諏訪氏のレクチャーに従いながら、ステージ上の女性モデルをEOS 20Dで撮影、PIXUS iP8600で出力するという趣向だ。
従来機からのユーザーの諏訪氏は、iP8600の広い色域を「EOS 20DのAdobe RGBモードが活かせる」と賞賛。また、キヤノンが「SUPER PHOTO BOX」と呼ぶPIXUSの新デザインについて「見た目がすごく良くなったので、部屋も格好良くしなければ」とコメントし、会場の笑いを誘った。
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コーポレートカラーの赤と白で彩られたキヤノンブース
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諏訪 光二氏とiP8600
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入力から出力まで自社製品でデモ
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ブース内にはデジタル一眼レフの実機を展示した「EOS Digitalコーナー」も設置されていた。実働品の展示は、EOS-1Ds Mark IIが2台、EOS 20Dが3台、EOS-1D Mark IIが2台、Kiss DIGITALが3台(20日現在)。ただし、発売前の1Ds Mark IIはまだ試作品とのこと。
また、発売前のIXY DIGITAL 40、IXY DIGITAL L2の展示もあった。これらは昇華型の「SELPHY」シリーズと組み合わせた展示が多い。IXY DIGITAL L2は全4色が揃えられていた。
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EOS Digitalコーナー
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EOS-1Ds Mark II。もう1台、50mm F1.4付きも
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IXY DIGITAL 50(左)と同40
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IXY DIGITAL L2
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■ EXILIM PROの新モデルを参考出品したカシオ
カシオブースの展示は、新製品の「EXILIM EX-S100」が中心。初日は正面カウンターに計6台を用意していた。
また、ガラスケース内には「EXILIM PRO P-700」が参考出品されていた。同P-600のCCDを700万画素にスペックアップした製品で、欧米では発売されているが、国内での発売時期、価格ともに未定。ボディの形状はP-600と同じだが、カラーがマットブラックになっている。
ほかにも、定例のEXLIMフォトコンテスト入賞作品を展示するなど、EXLIMシリーズのアピールに努めていた。
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カシオブースではEX-S100をメインにアピール
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参考出品のEXILIM PRO P-700
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P-700の側面
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■ 京セラブースでは新製品を毎日プレゼント
京セラブースでは、会期前日に発表した「CONTAX i4R」、「CONTAX U4R」の実機を数多く展示。特にi4Rの人気が高く、担当者もひっぱりだこだった
ステージではi4Rを使った撮影デモが行なわれた。他社のブースでも多い趣向だが、同社ブースでは連写機能をアピールするため、プロのジャグラーにパフォーマンスを依頼。また、メインステージで発表されるキーワードと、アンケートに答えると、会期中毎日1名にi4Rを進呈するプレゼントも開催されている。
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CONTAX i4Rを身に着けたダンサーたち
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前日に発表されたCONTAX i4R
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同時発表のCONTAX U4R
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■ robeシリーズを大量投入したオリンパス
メインステージをはじめ、発売前のi:robeとm:robeのアピールに努めたオリンパス。タッチ&トライコーナーも大きく設け、i:robe IR-500は計16台を投入していた。
また、i:robeと同じ区画に展示したm:robeの人気も高く、写真と音楽のリミックス機能が来場者に受けているという。販売店でも、i:robeとm:robeを一緒に陳列する企画が進行中で、写真と音楽を一緒に扱うという、今までにないユニークさをアピールしたいという。
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会場上の渡り廊下にi:robeとm:robeのロゴが
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i:robe IR-500
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E-300は7台を展示。こちらもすべて実働品で、新レンズをはじめ、システムでの展示も行なっていた。そばには、同社がスポンサードしているフェラーリのF1マシンも展示され、こちらは撮影スポットとして人気だった。
また、会期前日に発表した「CAMEDIA X-500」と「CAMEDIA X-450」も実機を展示。さらに「μ-mini DIGITAL」、「CAMEDIA C-70 ZOOM」などの新製品を出品していた。
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Eシステムコーナー。E-300は計7台を投入
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展示されていたE-300
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フェラーリチームのF1マシンも展示
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■ 冨永愛さんカスタマイズのXactiなど
リコーの展示は「Caplio R1」がメイン。ステージデモでは、起動時間、レリーズタイムラグの短さを強調し、被写体にもダンサーや自転車が現れた。R1で撮影した布川秀男氏による作品も掲げられている。発売間近となったブラックモデルの展示はなし。
そのほか、「Caplio GX」、「Caplio 400G Wide」も出品していた。なお、Photokina 2004で掲げられた「デジタル版GR1」(現地では2005年の発売を示唆した)の告知はない。
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Caplio R1のデモではエクスストリーム系のすばやい動きが印象的
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Caplio R1。ブラックモデルの展示はなかった
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三洋電機はCEATEC JAPAN 2004と同じく「Xacti DMX-C4」を中心にアピール。今回も昇華型プリンター「DVP-PS1」を一緒に並べ、ステージ上の女性モデルを撮影してプリントするデモを行なっていた。
さらに、モデルの冨永 愛さんとヘアメイクアーティストの江利川 美奈さんがカスタマイズしたというC4も展示。これらをもとにした特別バージョンの発売予定はなく、さらにビーズなどアクセサリで隙間なく飾り立てているためか、「実使用でのカスタマイズとして推奨しません」とのことだった。
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大量のXactiが並んだ三洋電機ブース
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DMC-X4の冨永 愛さんカスタマイズバージョン
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こちらは江利川 美奈さんバージョン。どちらも製品化の予定はなし
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CEATEC JAPAN 2004と同じく、現行LUMIXシリーズのカットモデルなどを展示した松下電器。今回もハイブリッドレコーダーのDIGAシリーズや、薄型テレビのVIERAシリーズとの連携を謳っていた。動画カメラ「D-Snap」の新製品「SV-AS30」、「SV-AS3」も大量に展示している。
また、発売直後となる「PRO HIGH SPEED」シリーズの1GBおよび512MBのSDメモリーカードも出品。20MB/secの高速転送をアピールするため、会場のPCでベンチマークテストするデモが行なわれていた。
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巨大FX7モックも登場した松下電器ブース
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転送速度のベンチマークデモを現地で行なった
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■ エプソンは非売品「フォト大使カレンダー」を配布
エプソンブースでは、受付横のオリジナルカレンダー配布所に人だかりができた。これは、携帯電話から同社の会員制情報提供サービス「MyEPSON」に登録し、同サイトでダウンロードできる「オールフォト大使(松浦亜弥さん)」、もしくは「B・A・R Honda F1マシン」の画像を待受画面に設定、ブースで提示するとオリジナルカレンダー「オールフォト大使と12人の大使たち(モーニング娘。)」がもらえるという企画。カレンダーは卓上タイプで、1カ月ごとに大使1人がテーマになっている。配布は会期中毎日行なわれている。
製品の展示は、複合機の最上位機種「PM-A900」を中心に、オールフォト・カラリオ「PM-A700」、「PM-A870」、「PX-A550」や、8色顔料インクの単機能機「PX-G5000」と「PX-G920」といった冬商戦用の新製品が中心。各機種の出力コーナーやプリント見本も用意されている。中にはコニカミノルタが発売予定のデジタル一眼レフカメラ「α-7 DIGITAL」で撮影した画像のプリント見本もあった。
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CMキャラクターを生かしたディスプレイとイベントを実行
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秋冬商戦用の全製品に触れることができる
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また、ブース内には発売前のデジタルカメラ「L-500V」とポータブルストレージ「P-2000」も展示。さらに、両機種に採用された「Photo Fine液晶」を5.8型に大型化したパネルも参考出品された。解像度は1,280×768ドット、256ppi。実用化の時期は未定としている。
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Photo Fine液晶搭載のL-500V
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ブース入り口にプリンタ新製品を揃えた日本HP
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日本HPは、新製品の複合機「Photosmart 2710 All-in-One」、「Photosmart 2610 All-in-One」、「PSC 2355 All-in-One」、「PSC 1315 All-in-One」、単機能機「Deskjet 6840」、「Deskjet 5740」、「Photosmart 325」をずらりと並べた。ただし、出力見本はあるものの、出力デモは行なわれていなかった。
■ 神鋼電機が民生向けプリンターの新製品を出品
神鋼電機は、昇華型プリンターの新製品「SP-250」を出品した。4月より通販などで扱われている「SP-200」の上位機種。価格はオープンプライスで、直販価格は39,000円前後の予定。販路も同じくWeb通販が主体になると見られる。
多くの昇華型ホームプリンタのOEM元と知られる同社の民生向けモデルで、SP-250では新たにビデオ入力(コンポジット)を設け、テレビ映像のプリントに対応した。入力中の映像をプリントするだけのシンプルなリモコンも付属する。
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神鋼電機が会期前日に発表したSP-250
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新たに背面にビデオ入力を備えた
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ダイレクトプリント用カードスロットを装備
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そのほかの仕様はSP-200を踏襲。300dpiの昇華型プリンタで、専用のはがき、L判、シール用紙に対応。出力はオーバーコート付きで、フチなしプリントも行なえる。前面にCFスロットやSDメモリーカード、スマートメディア、メモリースティック、MMCの4in1スロットを備え、メモリーカードからのダイレクトプリントもサポート。本体前面の液晶モニターには、操作ガイドが表示される。
ブースにはPhotokina 2004でも参考出品された業務用の昇華型プリンター「CHC-S1245」も展示された。8×10インチ(203.2×254mm)という昇華型としては大判の出力が可能。ロール紙を使用し、印画速度は1枚あたり30秒となっている。PCとはUSB 2.0で接続する。
発売時期は未定。同社では「2005年春には市場導入を図りたい」としている。
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8×10インチ出力対応のCHC-S1245
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8×10インチはこれくらいの大きさ
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■ 恒例の即売会ではSDメモリーカードが
WPC EXPOで恒例なのが、量販店やPCショップの即売会。今回はコジマが比較的大きな店舗を設け、薄型テレビ、マッサージチェア、斜めドラム洗濯機などの大型商材を出品。
デジタルカメラ関連では、PCボンバーやGENO(ジェノ)がメモリーカードの安売りを目玉商品に据え、活況を呈していた。
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大型店舗を出したコジマ
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Web通販のGENOの店頭。PCボンバー共々ごった返していた
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時々こんなダンボールの札が上がる
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■ URL
WPC EXPO 2004
http://expo.nikkeibp.co.jp/wpc/
( 折本 幸治 )
2004/10/20 21:44
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