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NHJ、米Polaroid「x530」を日本で発売
~コンパクトデジカメ初のFoveon搭載機
エヌエイチジェイ株式会社(NHJ)は米Polaroidのレンズ一体型コンパクトデジタルカメラ「x530」を12月より発売する。価格はオープンプライスだが、店頭予想価格は45,000円前後の見込み。
2月に米で開催されたPMA 2004で開発をアナウンス、モックアップを展示していたもの。当初は「6月に399ドルで発売」とされていた。
撮像素子に米Foveon(フォヴィオン)が開発した「Foveon X3 ダイレクトイメージセンサー」を搭載。同センサーはCMOS撮像素子の一種だが、上から青(B)、緑(G)、赤(R)のセンサーを3重に重ね、感色層を重ねた銀塩カラーフィルムと同じような構造をとるのが特徴。
シリコンが分光する性質を利用して各層のセンサーでRGBの各色を感知するため、1ピクセルで3つの色情報を得られる。4ピクセルを混合して色情報を得るCCDやCMOSセンサーに比べ、偽色が発生しにくく、色再現性が高く、解像力に優れるとしている。
Foveon X3センサーの構造
銀塩カラーフィルム(右)の構造と似ている
通常の撮像素子(上)は1ピクセルで1色を感知するが、Foveon X3は1ピクセルで3色を感知
通常の撮像素子(上)よりもFoveon X3のほうが効率よく光をキャプチャーする
Foveon X3センサー。上がシグマSD10用、下がx530用
撮像素子のサイズは1/1.8インチ、有効画素数は150万画素×3層。ISO感度はオートのほか64/100/200/400。記録画素数は2,432×1,842/2,048×1,536/1,408×1,056ピクセル。記録形式はJPEGとRAW。また、640×480ピクセル/最大15fpsまたは320×240ピクセル/最大30fpsのAVI(Motion JPEG)形式の音声付動画記録が可能。
レンズは3枚の非球面レンズを含む10枚で構成される光学3倍ズーム。35mm判換算の焦点距離は36~107mm、開放F値2.6~3.4。撮影距離は60cm~無限遠、マクロ時1cm~無限遠。シャッタースピードは1~1/1,000秒。AF補助光を備える。
画像処理プロセッサには、x530の開発・製造元であるワールドワイドライセンス(WWL)が開発した「ASF19 WWL」を搭載。レリーズタイムラグは0.3秒、オートフォーカスに要する時間は1.5秒。撮影間隔はJPEGの場合で5.5~6.8秒、RAWの場合で11秒。最大16コマの連続撮影が可能。記録後の静止画に対して、カメラ本体でトリミングや赤目補正、画像回転などの編集を行なえる。
実像式光学ファインダーのほかに、1.8型のTFT液晶モニターを搭載。記録媒体は16MBの内蔵フラッシュメモリと、SDメモリーカード。PCとの接続はUSB 2.0。内蔵ストロボを搭載する。
本体はプラスチック製。サイズは105×61×71mm(幅×奥行き×高さ)、充電池を含む重量は300g。
x530のメニュー
簡易画像編集が可能
撮影モードで「FUNC」ボタンを押すと感度変更などのメニューにアクセスできる
夜景モードやスポーツモードなどのプログラムを搭載
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実機は7日からCEATEC
発表会にはx530の開発・製造元であるWorld Wide Licenses(WWL)のジョバンニ・トマセリCEO、Foveon X3センサーの開発・製造元であるFoveonフォヴィオンのエリック・ザラコフ マーケティング副社長、Polaroidブランドのデジタルカメラの日本における販売元となるエヌエイチジェイのマージ・ハリレラ代表取締役兼CEOらが出席。
WWLは2002年にPolaroidからライセンスを獲得、Polaroidブランドのデジタルカメラの開発、製造を行なっている。香港に本社、深センに工場を有する。従業員数は100人で、その60%がエンジニアリングと開発に携わるという。日本市場ではエヌエイチジェイとのパートナーシップにより、Polaroidブランドを展開する。
Foveonは'98年にCMOS技術の開発を目的として創設。米National Semicomductorの出資を受けている。米カリフォルニア州サンタクララに本社を構え、従業員数は50人。CEOのフェデリコ・ファギー氏は、世界初のマイクロプロセッサであるIntel 4004の開発者の1人とされている。
エヌエイチジェイのマージ・ハリレラ代表取締役兼CEO
WWLのジョバンニ・トマセリCEO
Foveonのエリック・ザラコフ マーケティング副社長
Foveonのエリック・ザラコフ副社長は「一般的なモザイクフィルタを装備する撮像素子は、各ピクセルでは光の3分の1しかキャプチャされない。同じ量の光をあてると、Foveon X3のほうが3倍の光を吸収できる」とFoveon X3センサーが高効率であることを強調。スクリーンに表示した作例で、色再現性や解像力の高さを示した。
また、x530に同梱されるソフトウェアに搭載されている「Fill Light」機能を紹介。フォヴィオンが開発した機能で、コントラストの高い画像において、明部のディテールを失わないように暗部を明るくできる。Foveon X3センサーでのみ機能するとしている。
なお、x530の実機が、「CEATEC JAPAN 2004」のエヌエイチジェイのブースに7日朝より展示される。同社では手にとって操作できる状態で展示されるとしている。同イベントは千葉県幕張メッセ(日本コンベンションセンター)で9日まで開催される。
右がFoveonセンサーで撮影した画像。糸のほつれを解像できている
バンドルソフト「Photo Lab」のFill Light機能。雪のディテールを失わずに、人物を明るくすることができる
CEATEC JAPANのエヌエイチジェイ ブース。7日から実機を展示する
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x530実写画像
エヌエイチジェイが発表会で配布したx530の実写画像を掲載する。リンク先の画像は配布された画像そのままで、編集部ではファイル名の変更以外は手を加えていない。
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URL
NHJのホームページ
http://www.nhjapan.co.jp/
ポラロイド(英文)
http://www.polaroid-digital.com/
ポラロイド(和文)
http://www.polaroid-digital.jp/index.php
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【2月12日】キヤノンの新製品群や第3のFoveon搭載機など多数展示(PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0212/pma02.htm
( 田中 真一郎 )
2004/10/06 20:23
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