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オリンパス、コントラストAFや顔検出に対応した「E-420」


E-420ダブルズームキット。付属するレンズは、「ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6」と「ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6」
 オリンパスは、世界最小のデジタル一眼レフカメラ「E-420」を4月中旬に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は、ボディのみが6万円前後、「ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6」が付属する「E-420レンズキット」が7万円前後、レンズキットに「ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6」が付属する「E-420ダブルズームキット」が9万円前後の見込み。

 2007年4月発売の「E-410」の後継機種。液晶モニターを2.5型から2.7型に大型化したほか、ライブビュー時のコントラストAFなどを追加している。外観に大きな変更はないものの、グリップの突出部が大きくなり、コントロールダイヤルやモードダイヤルのデザインが変化している。背面のボタン類は、グレーからブラックに塗装が変わった。

 E-410と同様、センサーユニット前に設けたSSWF(スーパーソニックフィルター)による、ダストリダクションシステムを搭載。主要な設定を背面液晶モニターに一覧表示し、OKボタンや十字ボタンで設定を変更できる「スーパーコントロールパネル」など、E-410の主要機能を引き継ぐ。E-3やE-510が装備するボディ内手ブレ補正は、「小型化を優先させたコンセプトのため」(オリンパス)、今回も非搭載となる。




ライブビュー時は顔検出AF/AEに対応

 同社のデジタル一眼レフカメラとして、初のコントラストAFを搭載。ミラーダウンを伴わずに測距することから、同社では「ハイスピードイメージャAF」(メニューではイメージャAF)と呼ぶ。シャッターボタン半押しで測距動作を開始し、押し込むことで露光する。ライブビューを使わないときの操作と変わらないのが売りという。シャッターボタン半押しでのフォーカスロックも可能。なお、これまでライブビュー時のAFは、AF-ONボタン、またはAEL/AFLボタンで測距を開始していた。

 ただしイメージャAFは、現時点ではZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6、ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6、ZUIKO DIGITAL 25mm F2.8(4月中旬発売)でしか利用できない。イメージャAF設定時にこれら以外のレンズを装着すると、自動的に「ハイブリッドAF」となり、シャッターボタン半押しでおおよそのピント合わせを行ない、その後シャッターボタンを押し込むことで、AFセンサーによる位相差AFが作動する。シャッターボタン半押しである程度のAF動作が行なわているため、これまでの位相差AFに比べると、押し込んでから撮影までの時間は短い。フォーカスロックはAEL/AFLボタンを押しながら行なう。

 また、メニューから「全押しAF」を選ぶと、コントラストAF対応の3本であっても、位相差AFでの測距となる。この場合はシャッターボタン半押しでのピント合わせは行なわれず、シャッターボタンを全押しすると位相差AFが作動し、シャッターが切れる。全押しAFでもフォーカスロックは可能で、ハイブリッドAFと同じく、AEL/AFLボタンを使用する。

 なお、イメージャAFでの測距点は11点。ハイブリッドAF、全押しAFの測距点は、光学ファインダー使用時と同じ3点となる。


透過図 断面図(側面から)

断面図(底面から)

 ライブビュー時には、最大8人までの顔検出AF/AEも可能。検出用に専用ハードウェアを実装し、「高速かつ正確な検出が可能」としている。さらに2007年11月発売の「E-3」と同じく、階調メニューに「オート」を追加。SAT(シャドー・アジャストメント・テクノロジー)により、ハイライトとシャドウ部をバランス良く再現し、目で見た光景に近い自然な再現を行なうという。SATの効果はライブビューにも反映される。顔検出AF/AEとの組み合わせも可能で、顔と背景の両方の明るさを最適化する「フェイス&バックコントロール」が利用できる。顔検出AF/AEのON/OFF切替は、十字ボタン左で可能。

 さらに、μシリーズなどと同様の「パーフェクトショットプレビュー」を搭載した。撮影前、液晶モニターに補正のシミュレーションを4画面で表示するもの。露出補正とホワイトバランスの2種類を選択できる。

 コントラストAFを含むすべてのフォーカスモードでフォーカス枠の移動や拡大表示が可能。視野率も100%を維持する。従来通り、露出補正ホワイトバランスも表示に反映できる。ただし、C-AF(コンティニュアスAF)は設定できない。


液晶モニター、連写速度などがスペックアップ

 撮像素子は、有効1,000万画素の4/3型LiveMOSセンサー。有効が素数に変化はないが、新規に開発した素子となる。主にダイナミックレンジが向上したという。

 液晶モニターは、2.7型約23万ドットの「ハイパークリスタルII」。半透過型のTFTで、従来よりコントラストを高め、表示できる色域を拡大している。液晶モニターの色温度調整も可能になった。

 また、連写性能を3枚/秒から3.5枚/秒に高速化。さらに内蔵ストロボにコマンダー機能を設け、E-3から採用が始まった「ワイヤレスRCフラッシュシステム」に対応する。3グループ、4チャンネルの対応ストロボを制御可能。


新規開発の4/3型LiveMOSセンサー ファインダー内表示

 メニュー構成は、機能別にグループ化を図ったスタイルになった。ほぼE-3と同様で、「SHQ」、「HQ」といった画質モードの表記は、「L」、「M」、「S」に変更されている。また、シーンセレクトAEから、水中関連が省略された。オプションに防水プロテクターの設定はない。

 そのほかの仕様はE-410を踏襲。ファインダーは視野率約95%、約0.92倍(35mm判換算で約0.46倍)、アイポイント約14mm。記録媒体はCF、Microdrive、xDピクチャーカード。

 電池はE-410と同じくリチウムイオン充電池の「BLS-1」。本体サイズは129.5×53×91mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約380g(本体のみ)。

現行機種との比較(主な仕様)

  E-420 E-410 E-510 E-3
発売時期 2008年4月 2007年4月 2007年6月 2007年11月
店頭価格(発売時、ボディのみ) 6万円前後 9万円前後 11万円前後 20万円前後
撮像素子 タイプ LiveMOS ハイスピード
LiveMOS
有効画素数 1,000万 1,010万
サイズ 17.3×13mm
最高感度 通常設定 ISO1600 ISO3200
手ブレ補正機構 形式 撮像素子シフト式
有効補正範囲 4EV 5EV
ダスト対策 SSWF(超音波防塵フィルター)
ライブビュー時のコントラストAF
防塵防滴
ファインダー 視野率 約95% 約100%
倍率 約0.92倍 約1.15倍
アイポイント 約14mm 約20mm
スクリーン 固定式 交換式
アイピース
シャッター
別付 内蔵
位相差AF測距点 3点 11点
シャッター 最高速度 1/4,000秒 1/8,000秒
ストロボ
同調速度
1/180秒以下 1/250秒以下
連写 撮影速度 約3.5枚/秒 約3枚/秒 約5枚/秒
連続撮影
(RAW)
8枚 16枚
液晶モニター サイズ 2.7型 2.5型
ドット数 約23万画素
バリアングル 上下左右
メディア
スロット
CF
xD
内蔵ストロボ ガイドナンバー GN12 GN13
コマンダー
電源 使用電池
(本体のみ)
BLS-1 BLM-1
バッテリー
グリップ
HLD-4
本体サイズ 129.5mm 136mm 142.5mm
奥行 53mm 68mm 74.5mm
高さ 91mm 91.5mm 116.5mm
重量(本体のみ) 380g 375g 470g 810g


【お詫びと訂正】記事初出時、パーフェクトショットプレビューで露出補正、ホワイトバランス、ピクチャーモード、階調設定の4種類が選択できると記載いたしましたが、正しくは、露出補正とホワイトバランスの2種類です。(記事掲載後、オリンパスによるニュースリリースの訂正があったため、記事本文も訂正いたしました)

 また表中で、E-410の発売時期を2007年11月、E-3のの発売時期を2007年4月と記載いたしましたが、それぞれ正しくはE-410が2007年4月、E-3が2007年11月です。お詫びして訂正いたします。



URL
  オリンパス
  http://www.olympus.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.olympus.co.jp/jp/news/2008a/nr080305e420j.cfm
  製品情報
  http://olympus-imaging.jp/product/dslr/e420/
  オリンパスE-410関連記事リンク集(前モデル)
  http://dc.watch.impress.co.jp/cda/dslr/2007/03/12/5811.html


( 本誌:折本 幸治 )
2008/03/05 15:07
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