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ニコン、プロ/ハイアマ向けデジタル一眼レフ「D200」

~1,020万画素CCDをマグネシウム合金ボディに搭載

 ニコンは、プロ/ハイアマ向けのレンズ交換式デジタル一眼レフカメラ「D200」を、12月16日より発売する。価格はオープンプライスだが、店頭予想価格は20万円前後の見込み。

 2002年6月に発売されたデジタル一眼レフカメラ「D100」の後継機。D2X/D2Hsに次ぐ中堅機と位置づけられ、マグネシウム合金ボディに防塵/防滴処理が施されるなど、D100よりも上級にシフトした製品となっている。

※記事中の写真のレンズ(ED 18-200mm F3.5-5.6G)は別売です。



D2系ライクな外観に変更、防塵/防滴処理も

 D100からの変更点は外観、撮像素子、液晶モニターなどのインターフェイス類など、多岐にわたる。

 外観は、D2X/D2Hsの縦位置グリップを除いたような姿になり、D100で左肩に搭載されていたモードダイヤルはなくなり、ISO感度、ホワイトバランス、画質などの設定ボタンに変更された。

 ただし、D2X/D2Hsにはないストロボが内蔵され、ワイヤレススピードライトのコマンダー機能が搭載されている。ガイドナンバーは約12。また、D2X/D2Hsのような背面サブ液晶パネルは無いが、右肩のモノクロ液晶パネルに表示される情報量が増えている。

 ボディ材質はマグネシウム合金となり、防塵/防滴処理が施される。

 本体サイズは約147×74×113mm(幅×奥行き×高さ)、バッテリや記録媒体を除く重量は約830g。



バッテリに大きな変更

バッテリーパック「MB-D200」を装着したところ
 また、使用できるバッテリーが「EN-EL3e」になった。D100/D70s/D70/D50で採用されてきたEN-EL3/EN-EL3a同様にリチウムイオンバッテリだが、D200とEN-EL3eにはID認証機能が搭載されており、D200本体がニコン純正のEN-EL3eであることを確認しなければ、使用できない。

 外形はEN-EL3、EN-EL3aとほぼ同様だが、D200のバッテリ室に切り欠きが追加され、EN-EL3e以外のバッテリが挿入できないようになっている。なお、D100/D70s/D70/D50ではEN-EL3eを使用できる。また、EN-EL3/EN-EL3aと間違えないよう、EN-EL3eの本体色は黒からグレーに変更された。

 1回の充電による撮影可能コマ数は1,800コマ。D200本体の液晶モニターに残容量や撮影回数、劣化度を表示できるFuel Gauge機能を搭載する。

 なお、オプションで本体下部に装着するバッテリーパック「MB-D200」を用意。EN-EL3e×2または単3アルカリ乾電池×6を使用できる。EN-EL3eを2本装着した場合は、1本ずつ消費される(1本使い切ってから、2本目を使う)。MB-D200には縦位置レリーズやコマンドダイヤル、AFボタンが装備される。


非CPUレンズにも対応

 マウントはニコンFマウント。DX/D/GタイプのAFニッコールレンズのすべての機能を使用できる。また、非AIレンズを除くCPU非搭載レンズは、レンズ情報を手動でD200本体に入力することで、RGBマルチパターン測光による絞り優先AEが可能。情報を保存できるのは1本のみ。


1,020万画素のCCDを搭載

 撮像素子はAPS-Cサイズ(DXフォーマット)の有効1,020万画素CCD。撮像素子のサイズは23.6×15.8mm。総画素数は1,092万画素。画素ピッチは6.05μm。

 D2Xのようなクロップ機能は搭載されないが、4ch読み出しにより、秒間5コマの連写を実現している。最大連写枚数はJPEG NOMAL Lサイズで54コマ、非圧縮RAWで22コマ。なお、連写性能の数値はいずれもサンディスクのExtreme IIIまたはUltra IIの1GB CF使用時のもの。

 感度はISO100~1600。さらにISO1600から1段増感したH1設定も可能。記録画素数は3,872×2,592/2,896×1,944/1,936×1,296ピクセル。記録形式はJPEGとRAWで、同時記録も可能。

 また、新開発のローパスフィルターを搭載し、解像度を維持しながらモアレや赤かぶりを抑制したとしている。


起動時間は世界最速

 高速レスポンスが重視され、起動時間約0.15秒はレンズ交換式デジタル一眼レフで世界最速(2005年11月1日現在)としている。また、レリーズタイムラグは約50ms、ファインダー像消失時間は約105ms。

 AF検出モジュールはマルチCAM1000。11の測距点を持つ。中央と左右に縦に3点配置され、その外側左右に1点ずつ配置される。左右の縦3点を統合し、各AFフレームを広げた7点ワイドエリアAFへの切り替えも可能で、動体撮影時などの操作性を高めた。なお、中央1点にはクロスセンサーを採用。AFモードはシングルエリア/ダイナミック/至近優先ダイナミック/グループダイナミックの4つを搭載する。

 測光システムは1,005分割RGBセンサーによる「3D RGB マルチパターン測光II」を搭載。中央部重点測光、スポット測光も可能。

 シャッターユニットは縦走りのフォーカルプレーンシャッターで、10万回の耐久性を持つ。シャッタースピードは最高1/8,000秒。1/250秒以下でストロボと同調する。なお、D100のようなメカニカルレリーズソケットは廃止され、10ピンのリモートコネクターにオプションのリモートコードを接続する。

 ファインダーはペンタプリズムを採用し、倍率は約0.94倍、視野率は約95%。スクリーンはB型クリアマットスクリーンIIを採用する。スクリーンの交換はできないが、スクリーン上にバッテリや記録媒体の残量警告を表示できる。

 液晶モニターは2.5型 約23万画素の低温ポリシリコンTFT液晶。メニューの表示行数がD2Xの8行から7行に減らされた代わりに、文字サイズが大きくなった。また、ヘルプ機能のほか、最近使ったメニュー項目を表示するヒストリー機能が搭載された。

 PCとの接続はUSB 2.0。記録媒体はCF。いずれも従来機より高速化された。


白黒設定を搭載、合成や多重露出も

 画像処理エンジンはD2Xの技術を受け継いだもの。輪郭(シャープネス)や階調(コントラスト)、カラー、彩度、色合いをカスタマイズできるほか、パラメーターセットとして「ソフトに」、「標準」、「鮮やかに」、「より鮮やかに」、「ポートレート」を用意。さらに、モノクロ写真用に「白黒」が追加された。

 本体内で2つのRAW画像を合成する機能や、2~10コマまでの多重露出機能を搭載。多重露出時は自動的にゲインを補正することも可能。


オプションでGPSや無線LANに対応

 外付けストロボ「SB-800」、「SB-600」、「SB-R200」では、i-TTL調光などが使用可能。
 また、オプションのGPS変換コード「MC-35」により、NMEA0183 Ver.2.01に対応したGPS機器を接続可能。

 さらに、2006年夏にはワイヤレストランスミッター「WT-3」を発売。IEEE 802.11b/gにより、無線LANで画像の転送が可能になる。



お問い合わせ先
  カスタマーサポートセンター
  Tel.0570-02-8000
  Tel.03-5977-7033
 


URL
  ニコン
  http://www.nikon.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.nikon.co.jp/main/jpn/whatsnew/2005/1101_d200_01.htm
  【2002年2月21日】ニコン、610万画素一眼レフデジタルカメラ「D100」の開発を表明(PC)
  http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0221/nikon1.htm


( 本誌:田中真一郎 )
2005/11/01 15:44
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