米Olympus Imaging Americaは19日(現地時間)、写真関連イベント「PMA 2005」のプレイベント「Digital Focus」において、コンパクトデジタルカメラ5機種を発表。加えて、PMA 2005では開発発表したフォーサーズ用レンズ3本のモックアップを公開した。
■ HDDストレージ内の画像が再生できる「IR-300」
発表されたコンパクトデジタルカメラは、「IR-300」、「Stylus Verve S」、「D-545 Zoom」、「D-595 Zoom」、「D-630 ZOOM」の6機種。いずれも国内での発売は未定。
IR-300は、2004年11月発売の「IR-500」の下位モデル。液晶モニターを2.5型から2型に小型化し、マルチアングルディスプレイを省略することで、一般的なコンパクトデジタルカメラの形状となった。価格は349.99ドル。米国で4月に発売される。
撮像素子は1/2.5型の有効500万画素。レンズには、屈曲光学系の光学3倍ズームレンズを採用する。35mm判換算での焦点距離は38~114mm、開放F値はF3.3-4。起動時および焦点距離最大時でもレンズが本体から飛び出さないインナーズームとなっている。
記録メディアはxDピクチャーカード。本体内蔵の16MBメモリにも記録できる。電源はリチウムイオン充電池。外形寸法は99×22×53mm(幅×奥行き×高さ)、重量は112g(本体のみ)。
IR-500と同様、HDDストレージ「S-HD100」、昇華型プリンタ「P-S100」とを独自規格「Dock & Done」で接続できる。PCレスでの保存・プリントが行なえる。IR-500では一度保存した画像はPCを介さない限り確認できなかったので、厳密にはPCレスでの運用とは言い切れない部分もあったが、IR-300では、S-HD100内部に保存した写真をIR-300の液晶で再生できるようになった。クレードル側面のAV端子を使用し、テレビなどに映像を映すことも可能。ただし、S-HD100のファームウェアをアップデートする必要がある。
同時に、IR-300内の画像をDVDやCDに書き出す「S-DVD-100」も5月に米国で発売になる。最大8倍速(DVD-R、DVD+R使用時)記録のDVD±R/RWドライブをベースにしたもので、S-HD-100同様、PCにもUSBで接続できる。
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クレードルに乗せたIR-300を「S-HD100」と接続した状態
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クレードルに乗せたIR-300を「S-DVD-100」と接続した状態
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なお、IR-500の日本国内での愛称は「i:robe」だが、米国では今回発表のIR-300も含め、同社では「Total Imaging Solution」と呼んでいる。
■ 500万画素になったμ-mini DIGITAL後継機など
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Stylus Verve S
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Stylus Verve Sは、「Styleus Verve」(日本ではμ-mini DIGITAL)の後継機。価格は349.99ドル。米国で4月に発売される。
CCDが1/2.5型有効400万画素から1/2.5型有効500万画素になったほか、本体表面の処理が特徴ある「スーペリアルシルキーフィニッシュ」から光沢感の強いクリア塗装になった。本体色はブラックのみ。
また、カレンダー機能やリアルタイムヒストグラムなど、上級機「μ-40 DIGITAL」などで採用された機能がいくつか搭載されている。
そのほかの仕様は前モデルと共通。レンズも同一のものを搭載している。記録メディアはxDピクチャーカード。電源はリチウムイオン充電池。液晶モニターは1.8型。
D-630 ZOOMは、1/2.5型有効500万画素CCD、光学3倍ズームレンズ、2型液晶モニターなどを搭載する薄型コンパクト。米国で3月に発売され、店頭予想価格は279.99ドル。
レンズの焦点距離は38~114mm(35mm判換算)。開放F値はF2.8~4.9。記録メディアはxDピクチャーカード。内蔵メモリ14MBも備える。単3電池2本で動作。外形寸法は104.5×36.2×60.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は150g(本体のみ)。
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D-630 ZOOM
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D-595 Zoomは、低価格路線の有効500万画素機。米国での発売時期は3月。価格は279.99ドル。
レンズは焦点距離38~114mm(35mm判換算)、開放F値2.8~4.9の光学3倍ズーム。記録メディアはxDピクチャーカードおよび内蔵14MBメモリ。液晶モニターは1.8型TFT液晶。
電源は単3電池2本を仕様。本体サイズは104.5×36.2×60.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は150g(本体のみ)。
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D-595 Zoom
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D-545 Zoomは、市場想定価格199.99ドルのエントリーモデル。米国での発売は3月。
CCDは1/2.5型の有効400万画素。レンズは焦点距離38~114mm(35mm判換算)、開放F値はF2.8~4.9。
液晶モニターは約8.5MBの1.8型TFT液晶。記録メディアはxDピクチャーカード。本体内蔵の14MBメモリーへも記録できる。電源は単3電池2本を使用し、アルカリとリチウムのみ正式対応をしている。本体サイズは106×36.2×56mm(幅×奥行き×高さ)、重量は140g(本体の除く)。
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D-545 Zoom
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■ フォーサーズ用レンズやイメージリンク対応機も展示
開幕後の会場では、18日に開発表明のあった3本のフォーサーズ用レンズが展示された。ただしいずれもモックアップで、そのほかのEシステムレンズと同じガラスケースに並べられていた。2005年秋から順次発売する。
展示されたのは「ZUIKO DIGITAL ED 14-35mm F2.0」、「ZUIKO DIGITAL ED 35-100mm F2.0」、「ZUIKO DIGITAL ED 90-250mm F2.8」。全域F2でのズームレンズは世界初としている。
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左から35-100mm F2.0、14-35mm F2.0、7-14mm F4.0
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ZUIKO DIGITAL ED 300mm F2.8
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ZUIKO DIGITAL ED 90-250mm F2.8
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また、コダックのプリンタードック規格「イメージリンク」に対応したデジタルカメラとプリンタを参考出品。発売時期、価格などは未定。カメラのデザインはD-595 Zoomに近いが、今回はあくまでも参考展示で、具体的な仕様などは公開されていない。
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イメージリンク対応のデジタルカメラとプリンタ
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■ URL
Olympus Imaging America
http://www.olympusamerica.com/
( 折本 幸治 )
2005/02/21 20:50
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