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ナナオ、液晶ディスプレイによる眼精疲労対策セミナーを実施


セミナーは、同社のディスプレイにスライドを映す形で行なわれた
 ナナオは3日、液晶ディスプレイに関するセミナーを都内で開催した。同セミナーは報道機関を対象に定期的に行なっているもので、各回のテーマに沿って担当者が解説するもの。今回で3回目になる。

 今回のセミナーでは、眼精疲労とモニターの関係について、2部に分けて説明を行なった。


長時間のPC使用による眼精疲労

塚西里紗氏
 セミナーの第1部では、同社マーケティング部販売促進課の塚西里紗氏が「液晶モニターによる眼精疲労対策」を解説した。

 塚西氏はディスプレイなどの表示機器を使用した作業を長時間続けることのデメリットとして、目や心身に疲労やストレスを感じるVDT(Visual Display Terminal)症候群を挙げた。

 VDT症候群は、ディスプレイやゲーム機、携帯電話のモニターなどを使用して行なう作業を長時間続けることによって、眼精疲労やストレスを感じる症状。塚西氏によれば、PC使用時間の長時間化と、液晶ディスプレイの高輝度化を背景として、オフィス労働者の間で急速に増加しているという。それと併せて、厚生労働省の調査では、仕事による身体的疲労や症状の内容として、目の疲れや痛みが最も大きな割合を占めていることを述べた。

 疲労を軽減するポイントは、輝度を適切に下げて使用すること、モニターを適切な位置に調整することで適切な姿勢を維持すること、適度な休憩時間をとることの3つであるという。


VDT症候群の概要 オフィス環境の比較

高輝度化する液晶ディスプレイ 映り込みの防止も眼精疲労を防ぐ重要な要素

内蔵のセンサーにより、周囲の明るさを感知して輝度を修正する

位置調節のための機構を備える
 これを踏まえてナナオでは、ディスプレイの輝度を周囲の輝度とシンクロさせて目への負担を軽減する「BrightRegulator」機能と、ディスプレイの位置を細かく調節できる機構を「EIZO」ブランドのディスプレイに搭載した。また、同社のディスプレイユーティリティーソフト「ScreenManagerPro for LCD」には、一定時間ディスプレイを使用しているとポップアップで休憩を促す「EyeCare Reminder」、ディスプレイの使用時間を表示する「EyeCare Recorder」という機能も搭載している。

 最後に塚西氏は「オフィスでの健康管理は経営層からみても、医療費の削減、作業効率の維持という点から非常に重要な課題になっている」とし、「IT機器が普及している今、VDT症候群と呼ばれる眼精疲労の問題は非常に深刻化している。しかし、適切な対策をとれば、症状は軽減できる」とまとめた。


EyeCare ユーティリティ概要 ポップアップの表示間隔は任意に設定できる

目と体への負担を軽減する方法

上田陽一氏。後ろに倒れた姿勢は楽に感じられるが、腰痛や肩凝りの原因になりうる
 第2部では、同社マーケティング部商品技術課の上田陽一氏が「今すぐできる疲れ目対策講座」を実演を交えて説明した。

 上田氏は、ディスプレイの設置場所について「反射光によってディスプレイが見えにくくなることが疲れにつながるので、窓を背にしたり照明が映り込むような配置はなるべく避けるべき」と説明し、やむをえない場合はブラインドやルーバーを使用するなどの対策を勧めた。

 ディスプレイの明るさについては、「明るさの変化が激しいと、それが疲労に繋がる」とし、紙の明るさを基準としてディスプレイの明るさを調整することを勧めた。注意点として、部屋の明るさが変わると、紙の明るさも変わってしまうことを指摘し、その都度ディスプレイの明るさを再調整する必要があることを説明したうえで、「BrightRegulator機能を搭載した当社のディスプレイなら、自動的にディスプレイの明るさを設定するので、再設定の煩わしさはない」とした。

 ディスプレイの位置については、「ディスプレイの位置が高すぎると、見上げるような姿勢になってしまい、首に負担がかかるとともに、眼球が空気に触れる面積が増えてしまうので、ドライアイになりやすい」として、やや見下ろすような位置が適切であると説明した。

 また、ディスプレイとの距離については、「モニターから近すぎると視線移動の量が増えてしまうので目が疲れやすい」として、目安として、ディスプレイから50cm程度離れて使用することが望ましいと述べた。

 ディスプレイを見るときの姿勢については、首、肩、腰への負担を考慮して「椅子には深く腰を掛けて、背もたれに背を十分にあて、背を伸ばし、履物の足裏全体が床に接した姿勢が適切」と説明。「ただし、適切な姿勢とはいえ、ずっと同じ姿勢でいると却って緊張してしまうので、時には自分なりに姿勢を崩すことも必要」と述べた。

 休憩の目安としては、ずっと同じ姿勢で集中し続けることが困難なため、1時間につき10分程度の休止時間を設けることを推奨した。



URL
  ナナオ
  http://www.nanao.co.jp/
  今すぐできる!疲れ目対策講座
  http://www.nanao.co.jp/products/lcd/vdt/
  厚生労働省「新しい「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」の策定について」
  http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/04/h0405-4.html

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ナナオ、報道向けに液晶モニターセミナーを実施(2008/03/27)


( 本誌:関根慎一 )
2008/07/04 19:39
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