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ジャングル、高速動作が特徴のRAW現像ソフト

~シグマSD14のRAWデータもサポート

 ジャングルは、米ArcSoftのRAW現像ソフト「Digital Darkroom」(デジタルダークルーム)を6月7日に発売する。価格は1万8,690円。他社製品からの乗り換えを前提とした特別優待版が1万3,440円。対応OSはWindows 2000/XP/Vista。

 特別優待版の対象は、他社のRAW現像ソフト、デジタルカメラ活用ソフト、画像補正ソフトなどの購入者。デジタルカメラに付属するソフトも対象となる。


ArcSoft Digital Darkroom
編集画面

 独自技術「ART」(ArcSfot Advanced RAW Technology)による高速処理を謳うRAW現像ソフト。読み込んでからサムネイルを表示するまでの時間は「他社製品の約9倍」という、ArcSoftの実験によると、100ファイルのキヤノンCR2ファイルの場合、A社製品が3分33秒、B社製品が1分39秒。対してDigital Darkroomは28秒で表示を終えるという。ただし、表示はRAWデータ内に記録されたサムネイル(多くの場合は低解像度のJPEGファイル)を利用する。

 現像時間も高速で、一括現像処理において、他社製品より処理を速く終えるという。具体的には、他社製品で23分39秒かかった処理(100枚を7MBのJPEGに一括現像)を、Digital Darkroomでは8分13秒で完了したとしている。使用PCはPentium 4 1.6GHz、メモリ512MB。

 また、主要メーカーすべてのデジタル一眼レフカメラへの対応も特徴。エプソン(ERF)、オリンパス(ORF)、キヤノン(CRW、CR2、TIFF)、コダック(DCR、KDC)、コニカミノルタ(MRW)、サムスン(PEF)、シグマ(X3F)、ソニー(SRF、SR2、ARW)、ニコン(NEF)、パナソニック(RAW)、富士フイルム(RAF)、ペンタックス(PEF)、マミヤ(MEF)の読み込みに対応する。また、DNGにも対応している。さらに、JPEGやTIFFを読み込み、RAWと同様の補正が可能。

 最新機種のRAWデータにも対応しており、例えばニコンD40xやオリンパスE-410のRAWもサポート。富士フイルムFinePix S5 ProやシグマSD14のRAWにも対応し、特にSD14が採用するFoveon X3センサーの現像は、メーカー提供製品以外の汎用RAW現像ソフトとしては初めてという。今後の新機種に対しても、迅速な対応を行なうそうだ。

 補正関連の機能は、露出、ホワイトバランス、ノイズ低減、色相、彩度、明るさ、コントラストなど。トリミング、傾き修正なども行なえる。トーンカーブはRGBごとに調整できる。特に、ノイズ低減には独自のアルゴリズムを開発し、「ディテールを失わずノイズを除去する」という。

 編集はすべて非破壊で行ない、画像と同一のフォルダに、編集内容を記録したファイルを自動的に保存。そのファイルを適宜読み出して、編集画面に反映させる仕組み。

 さらに、ゆがみ補正、周辺光量落ちの補正、色収差補正、ほこり/キズの除去、顔を認識しての自動赤目補正といった各機能を搭載。モノクロ化の際、フィルターワークを模した調整も行なえる。補正前後の状態を同時に表示できる「ビフォーアフター表示」も利用可能。なお、補正内容は「レシピ」として保存可能。ほかのRAW画像に再利用できる。


サムネイル表示を行なう「ブラウザ」画面
補正前と補正後を比べるビフォーアフター表示

非編集写真2枚を並べる「比較」表示も可能。このとき、同時拡大表示や拡大中の同期スクロールが行なえる パッケージを手にしたジャングルの高田晃子社長

 また同社は、同じくArcSoftの新製品として、ブルーレイディスクに対応したライティング統合ソフト「TotalmediaExtreme」を6月7日に発売する。価格は1万6,590円。対応OSはWindows XP/Vista。

 Total Media Extremeは、再生ソフト「DigitalTheatre」、オーサリングソフト「Total Media Author」、バックアップソフト「Total Media Backup&Record」からなるライティング統合ソフト。いずれもブルーレイディスクに対応し、加えてDigital TeatreはHD DVDの再生もサポートする。

 なお、Digital TheatreとTotalMedia Authorは、単体パッケージでも6月7日に発売。価格は1万290円となっている。


Total Media Extreme
Total Media Author

 ArcSoftは、1994年にシリコンバレーを拠点として創業。アメリカ、ヨーロッパ、日本、中国、台湾に事業所を持ち、従業員数は約400名。パートナー企業は約160社以上。近年では画像処理ソフト「Photo Impression」シリーズの開発にも力を入れ、国内ではBHAなどソフトベンダーが発売元となっている。そのほか、パノラマ作成ソフトをはじめ、デジタルカメラへの付属ソフトでも知られる。

 今回のDigital Darkroomは、現像エンジンから新規に開発した製品で、海外でも未発売。自社ではなく、ジャングルを通じて発売する。

 発表会で挨拶に立ったジャングルの高田晃子社長は、「ArcSoftは、世界で一番レベルの高い日本のコンシューマー市場を重視している。技術力は群を抜いており、今回、第1段としてソフトをリリースできた。今後、第2弾、第3弾のリリースも予定している」と語った。

 ジャングルでは、初心者向けの画像処理ソフトを発売したことはあるものの、写真関連で中上級者に向けた製品は今回が初めて。Digital Darkroomの初年度販売目標を1万5,000本としている。



URL
  ジャングル
  http://www.junglejapan.com/
  ニュースリリース
  http://www.junglejapan.com/release/2007/0516a.html
  アークソフト
  http://www.arcsoft.jp/en/


( 本誌:折本 幸治 )
2007/05/16 19:13
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