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エプソン インクジェットプリンタ 2006年冬モデルの進化ポイント

〜顔検出による色補正を改良、ハードウェアにも多数の進化

PM-A970
 エプソンは2006年冬モデルでコンシューマー向けインクジェットプリンタ「カラリオ」シリーズと、コンパクトフォトプリンタ「カラリオ me」シリーズのラインナップをすべて刷新した。ただし、A4顔料単機能機の「PX-V630」は2005年モデルが継続されるほか、フォト・エンスージアストやプロ向けの顔料インク機「カラリオ Pro Selection」シリーズ(PX-5500、PX-G5100、PX-G930)も継続される。

 このうちPM-A950のリプレースとなる最上位機種は、直系の後継機たる「PM-A970」のほかに、後述するTVプリンティング機能を備えた派生モデル「PM-T990」が用意された。

 また、新たに染料インクのA3ノビ対応機「PM-G4500」が、最廉価のフォト・エンスージアスト向けモデルとして登場。ただしPM-G4500はPro Selectionには位置づけられない。


・複合機
PM-T990(5万円台後半) / PM-A970(4万円台後半) / PM-A920(3万円台後半) / PM-A820(2万円台後半) / PX-A720(1万円台後半)

・A4単機能機
PM-D870(2万円台後半) / PX-A720(1万円台後半) / PM-G850(1万円台後半) / PX-V630(1万円前後)

・A3ノビ単機能機
PM-G4500(3万円台後半)

・コンパクト
E-700(32,000円前後) / E-500(25,000円前後) / E-300(18,000円前後)

 2005年に「Epson Color」と銘打って、画像処理技術「オートフォトファイン! EX」+「つよインク」+純正写真用紙のコンビネーションによる高画質をアピールしたエプソン。2006年も引き続き「Epson Color」を前面に打ち出していくが、そのEpson Colorを支える技術には多数の改良が加えられている。


PM-G4500
E-700

液晶モニターにはPhoto Fine Ultraを採用

 複合機全機種には2型以上のカラー液晶モニターを搭載。RGBにエメラルドグリーンを加えた4色フィルタを備えた「Photo Fine Ultra液晶」を採用した。ただし、同時発表のフォトストレージビューア「P-5000」に搭載されているPhoto Fine Ultraとは異なり、プリントで再現される色の確認を主眼に置いたもので、Adobe RGBには対応していない。

 Photo Fine Ultra液晶により色再現性が向上したことを受け、PM-A970/PM-T990にはオートフォトファイン! EXによる補正効果を印刷前に液晶モニターで確かめる「仕上がりView」が搭載された。


PM-A920
PM-A820

プリンタ本体はヘッドや画像処理エンジンが進化

 エプソンは従来からヘッドに「MSDT(マルチ サイズド ドット テクノロジー)」と呼ばれる技術を採用している。微細な表現が必要な部分には小さいインク滴を撃って画質を向上させ、不要な場合は大きなインク滴で印刷速度を稼ぐ技術だが、従来は3サイズのインク滴を撃っていたのに対し、2006年モデルで採用された「Advanced-MSDT」は5サイズのインク滴を駆使する。これにより4色インクでも粒状性や階調性が改善され、6色なみの表現が可能になった。

 またヘッド駆動を高速にし、紙送り制御の精度を高めることで、印刷速度も向上。これは特に4色インクのコンパクト機において劇的に改善されており、L判フチなしの印刷時間はE-700/E-500はE-200の74秒から35秒に、E-300はE-150の71秒から41秒になった。複合機ではPM-A970/PM-T990でこそPM-A950から1秒短縮された19秒だが、PM-A920では32秒から23秒に、PM-A820では38秒から25秒になっている。

 なお今回からはプリンタに搭載する画像処理エンジンを「REALOID」(リアロイド)と名づけ、高画質と高速処理を訴求する。REALOIDのメインプロセッサは288MHzで駆動され、並列処理による高速処理が可能なほか、PCと同じハーフトーン処理アルゴリズムを採用することで高画質を実現した。今後はさらなる高速化や、Ethernetなどのインターフェイスの拡張、省電力化などが予定されている。

 このほか「IrSimple」に対応した高速赤外線通信機能、SDHC対応メモリカードスロットなどが搭載されたほか、縦横比16:9のハイビジョンサイズ用紙への対応が全機種に拡大され、新たに発売されたKGサイズ用紙に対応している。


「オートフォトファイン! EX」はより好ましい色再現に

 画像内の人物の顔を検出し、人物に合わせた色補正を行なうことが話題になった画像処理機能「オートフォトファイン! EX」だが、2006年版では人物の肌の色をさらに好ましい色に近づけるよう改良された。

 顔検出による補正機能は、顔の色再現を優先するあまりに背景の色が不自然になるなどの副作用が見られることもあったが、2006年版では画面に占める顔の大きさを検知し、顔が小さいときは補正を弱くして背景を活かすようになった。顔が小さい場合でも、背景よりも顔を優先した色補正を行ないたいときのために「人物」モードを備えている。

 また2005年モデルでは、顔を検出した場合でも、その場の雰囲気を残すためにオレンジの色カブリを補正していなかったが、2006年は肌の色を重視する方針に転換し、オレンジカブリも積極的に補正するようになった。

 このほか赤目を自動補正する機能が搭載された。

 染料インクでも顔料なみの耐候性をうたう「つよインク」は、色材やインク処方を改良して「つよインク200」に進化。アルバム保存200年寿命200年は変わらないものの、6色インクでは蛍光灯耐光性寿命が20年から50年に、耐オゾン性寿命が10年から25年に、4色インクでは蛍光灯耐光性寿命が10年から50年に、耐オゾン性寿命が5年から25年にと、大幅に伸びた。なおこれらの数値は純正用紙の「写真用紙<光沢>」を使用した場合のものだ。


地デジを見据えてTVプリントを提案

PM-T990
 「PM-T990」は基本的には「PM-A970」と同じハードウェアを備える製品だが、大きな違いは「TVプリンティング」に対応していること。デジタル放送では映像の放送とともにデータ放送が可能だが、このデータ放送の中にプリントデータ規格が用意されている。対応TVで受信したプリントデータをEthernetや無線LANで受け取り、プリントするのがTVプリンティングだ。

 実際の利用シーンでは、電子番組表や料理番組のレシピ、TVショッピングでは領収書や振込用紙、CMでは店舗までの地図やクーポンなどのプリントが想定されている。また行政サービスの告知や申請/届出用紙の印刷なども視野に入っている。

 2007年に発売される業界標準規格対応の「ネットTV」に対応する製品だが、すでに発売されているパナソニックのVIERA(PZ600、PX300〜600、LX300〜600)にも対応しており、対応するVIERAのユーザーはすぐにTVプリンティングを体験することができる。



URL
  エプソン
  http://www.epson.jp/
  ニュースリリース
  http://www.epson.jp/

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( 本誌:田中 真一郎 )
2006/09/26 12:13
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