私はこれを買いました!
安定感の高さが魅力の超望遠ズーム
FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS(井上六郎)
2019年12月25日 12:00
インナーズームで安定化の高い超望遠
「光陰矢の如し」のくだりが師走の冷たい雨とともに身に沁みる……。一年は速い、もう「これ買い」の時期と。この企画でトリを務める編集者が挙げる品こそ、ガジェット感に関わらず捻りがあって面白い、が……私は捻くれずいたって忠実に、このソニーFE 200-600mm F5.6-6.3 G OSSを挙げる。数日前に公開された製品レビューでも触れたが、発表会での実使用から来る期待感を強烈に抱き、その場で発売日までの金策を練った初夏だった。発表会で実戦使用させるソニーの意気込みには恐れ入った。
では、どこが良いか。
インナーズームで、かつズームリングが先端側にある
ホールディングバランスを崩すことなく、構えながらいつでもズームが行える。顔・瞳AFによる合焦ポジションは画面内を自在に追ってくれるため、ズーミングによる画角変化に伴うAFポジションを気にしなくていい。これこそがミラーレスがもたらす新次元。
この製品前から同じことは他モデルでも出来ていたが、インナーズーム+先っぽズームリングは安定度が各段に良く、ズームリングを回しながらでも水平がキープし易い。ただ、やはりズームブレの現象は発生するので、注意はすべき。
2倍のテレコンバーターを入れて合成F値が13になってもAFが効く
α9、α9 IIでは像面位相差AFが可能で、α7R II、α7R III、α7R IVなどではコントラスト方式になり、スピードも遅く連写時の追随はできないものの、これまでの一眼レフシステムの中で開放絞りF13によるAF合焦は記憶にない。作例として掲載する写真もAFで機体を追いつつシャッターを切っている。
ただ、αシステムは点光源や低コントラスト被写体に向けてのAFキャッチの達成度が今一つ。それに高感度時のノイズ耐性もまだ足りない。今後のカメラ側の進化を待つのだが、あと半年の間(オリンピック開幕)でソニーは何とかするのかも……、と勝手に期待している。
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