私はこれを買いました!

高精細&広ダイナミックレンジ クロップで1,800万画素あるのもポイント

ソニーα7R III/中原一雄

2017年を締めくくるにあたり、本誌のレビュー系記事にご寄稿いただいた皆様に今年新品で購入したデジタルカメラ、レンズのうち、特に思い入れのある製品について語っていただきました。(敬称略)

今年は私にとってソニーの年でした。昨年秋にEOS 5D Mark IVを手に入れて、よしこれであと3年戦うぞ! と決意したものの、春にα9の発表がありうっかり手に入れてしまったばかりに気付けば手元にα7R IIIもありました。

これまでもソニーのカメラは何度か使ってきて、その画質には大変素晴らしいものがあると分かっていたものの、操作性や信頼性の面での不安もありメインはキヤノン機を使っていました。

しかし、α9の登場でその評価も変わりました。インパクトや革新性という意味ではα9の方が上かなとも思いますが、ずっとEOS 5D系を使ってきた身としては高バランスなα7R IIIがしっくり来る感じです。

α7R IIゆずりの約4,240万画素の高精細さに加え、ダイナミックレンジが非常に広いためRAWデータに含まれる情報量も豊富。RAW現像時の自由度が大きく上がりました。

高画素なため、APS-Cクロップしても1,800万画素残ることもお気に入りのポイント。操作性もα9とほぼ同じでα7R II以前とは比べものにならない快適さです(細かな不満はまだたくさんあるのだけど)。

AFもα9同等とまでは言わないけれど、ほとんどのシーンで満足できる仕上がり。デュアルスロット搭載やバッテリーの持ち時間向上などもありまさにオールラウンダー。

このカメラに同時に発売されたFE 24-105mm F4 G OSSを付けてしまうと、普通の撮影ならレンズ交換無しで撮りきれてしまうんじゃないだろうかと思うほど。あと3年はこれで戦えそうです(2年連続2度目)。

こちらも今年買って良かったFE 12-24mm F4 Gの12mmで撮影。アンダーになりがちな曇り空をバックにした撮影もダイナミックレンジが広いために現像時に大きく持ち上げられ、色もしっかり出すことができた。葉っぱや枝の解像感も見事。α7R III / FE 12-24mm F4 G / 1/250秒 / F5.6 / +1EV / ISO400 / 絞り優先AE / 12mm

プロフィール & 近況報告:昨年は赤ちゃんだった我が子も今では予測不能な動きを繰り返す2歳児に(こういう被写体にはα9がいいですね)。育児をしつつ、バタバタと撮影や執筆をしていたらあっという間に年の瀬です。振り返ればオリジナルカメラバッグ第二弾を出したり、カメラ誌での連載をやらせていただき、多くの人との繋がりもできた実りある1年でした。

中原一雄

1982年北海道生まれ。化学メーカー勤務を経て写真の道へ。バンタンデザイン研究所フォトグラフィ専攻卒業。広告写真撮影の傍ら写真ワーク ショップやセミナー講師として活動。写真情報サイトstudio9を主催 。