中判カメラのミラーレス化は一大事！　コンパクトさが決め手に

2017年を締めくくるにあたり、本誌のレビュー系記事にご寄稿いただいた皆様に今年新品で購入したデジタルカメラ、レンズのうち、特に思い入れのある製品について語っていただきました。（敬称略）

2017年度も結局色々なカメラやレンズを購入した。その中でも中判デジタルカメラのミラーレス化は私にとって一大事だった。

今までハッセルブラッドのH5D-40、H5D-50cとアップグレードしていたが、Hasselblad X1D-50cの登場は衝撃的だった。もちろんHシリーズとはコンセプトは違うが、移動が多く、荷物をできるだけコンパクトにして動きたい筆者にとっては魅力的だった。

X1Dは通常の製品と「X1D-50c 4116エディション」がある。購入に対してとても悩んだが、ブラックで洗練されたボディーと2年間の保証があるとのことだったので、4116エディションを購入した。

結構なお値段だった（笑）が、非常に満足している。圧倒的なダイナミックレンジとディテールの表現力はとても安心だ。16bitのRAWが撮影でき、作品のクオリーティーを細部まで拘ることができる。

また、ストロボ撮影も多いのでレンズシャッターで1/2,000秒同調を実現できている点も魅力だ。デジカメ Watchでもレビューをさせていただいたので、興味がある方は見てもらいたい。

もちろんミラーレスになってバッテリーの消耗はやや激しいのと、まだレンズが3本しかないというのも頑張ってもらいたい点だ。特に標準域の65mm当たりは早めに欲しい。

とは言えこのカメラだからこそ表現できる世界があるのも事実で、筆者の愛用しているニコンD850との使い分けも明確にできている。これからのファームアップでより使いやすくなっていくのも楽しみなカメラだ。

北海道をドライブしていた時に何気なく撮影した1枚。解像感はもちろんのこと、データーの質がよく雲の質感、波の質感までしっかり表現できている。X1D-50c 4116エディション / XCD 90mm F3.2 / 1/640秒 / F4.5 / 0EV / ISO100 / 絞り優先AE / 90mm

プロフィール & 近況報告：広島県呉市出身。フリーランスフォトグラファー。今年は取材や出張が多く1年の飛行機の搭乗回数は100回を超えた。お陰でマイレージは多く貯まった。来年は行った事のない国を中心に旅をしようと考え中。