私はこれを買いました!

Lレンズらしい透明感のある画質 EOS 5Ds Rでも不満なし!

キヤノンEF24-105mm F4 L IS II USM/伊藤亮介

2017年を締めくくるにあたり、本誌のレビュー系記事にご寄稿いただいた皆様に今年新品で購入したデジタルカメラ、レンズのうち、特に思い入れのある製品について語っていただきました。(敬称略)

キヤノンのEF24-105mm F4 L IS II USMは、その登場を待ち焦がれていたレンズだった。

現在はEOS 5Ds Rを使って風景を写しているが、5,000万画素機ともなると古いタイプのLレンズでは解像しきれない製品もある。

このため、EOS 5Ds Rを購入した際に手持ちのレンズ群を一新し、広角ズームはEF16-35mm F4L IS USMに、望遠ズームはEF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMにして、16mmから400mmという広い範囲をカバーできるようにした。

しかし、この計画はひとつの“賭け”でもあった。一番使用頻度の高い標準域をカバーするEF24-105mm F4L IS USMはEOS 5Ds Rでは解像しきれず、24-70mmクラスのズームでは70-100mm間をカバーできないため、新しいLタイプの24-105mmレンズの登場が不可欠だったからだ。

EF24-105mm F4L IS USMは、発売されて約10年。「そう遠くないうちに後継レンズが出るのではないか」と予想して、それまでの間は解像力に定評のあるEF24-105mm F3.5-5.6 IS STMを暫定的に使うことにしたのである。

それからしばらく経った頃、予想は的中してEF24-105mm F4L IS II USMが発売された。諸般の事情により今年購入することとなったこのレンズは、EF16-35mm F4L IS USMほどのパキッとした描写ではないものの、透明感のある画質はLレンズらしく、今のところ特に大きな不満はない。

とりわけ、自分にとって何よりも恩恵を受けているのが、3本のズームレンズすべてが防塵防滴仕様になったことだ(EF24-105mm F3.5-5.6 IS STMは非防塵防滴仕様)。これにより、風景撮影の現場において雨天時でも機材が濡れることを気にせず、作画によりいっそう集中できるようになったのである。

プロフィール & 近況報告:数年間にわたる某誌の連載も終わり、ひと息ついている今日この頃。来年は少し余裕があるはず(?)なので、じっくりと風景を撮影するつもりだ。筆者主宰のクラブ「フォトR」の内容もより濃いものにしていきたい。

伊藤亮介

1972年新潟県生まれ。東京電機大学卒。中学生から写真を始め、大学生の時から本格的に自然風景を撮り始める。写真誌編集部の勤務を経てフリーランスとなり、現在は写真雑誌などで作品や記事などを数多く掲載・執筆している。「ニコンDf WORLD」「ニコンD750マニュアル」「キヤノンEOS 5Ds/5Ds R WORLD」「ニコンD500 WORLD」(いずれも日本カメラ社)で口絵ページやレンズ紹介ページなどを担当する。2015年より月刊「日本カメラ」で「一撃必撮! 風景撮影ワザのすべて」を連載中。クラブ「フォトR」主宰。