私はこれを買いました!

前モデルとは別次元!撮り直し行脚に出たくなる1台

ニコンD850/萩原俊哉

2017年を締めくくるにあたり、本誌のレビュー系記事にご寄稿いただいた皆様に今年新品で購入したデジタルカメラ、レンズのうち、特に思い入れのある製品について語っていただきました。(敬称略)

「ふう、ようやく手に入ったか」

手に入れたカメラをしげしげと眺めながらニヤリと頬が緩んだことを思い返す。モロモロの事情で発売日の入手を逃してしまったニコンD850をやっとのことで手に入れたのは11月上旬のこと。

発売当初は入手が困難ということもあり、実際にマイカメラを手に取るとなかなか感慨深いものがあるではないか。わずかひと月、されどひと月。それはまるでクリスマスプレゼントを心待ちにする子供の心境だ。

D850についてはデジタルカメラマガジン2017年10月号でその魅力を語らせていただいたので、ひとことだけ言うなら前モデルとまるでは別次元のカメラである。

D810も十分ハイスペックカメラであったが、それをはるかに凌駕する圧倒的な精細感で緻密に風景を描写できる。中判カメラクラスの画素数に、35mmフルサイズカメラならではの機動力高さが加わることで、これまでにないアクティブな風景描写を存分に楽しめるのだ。

ところで、D850の入手と同時に手に入れたアイテムがある。マーキンスのL型プレートがそれ。D850専用のカメラプレートPN-850とサブプレートLN-850を組み合わせることでL型プレートとして使用できる。

これを使うと標準ズームレンズなど三脚座のないレンズを使用する際、縦位置と横位置に切り替えても光軸のずれが少ないので素早く構図を追い込めるメリットがある。むろん専用なだけあってD850への装着感も上々だ。春から使い始めている自由雲台(マーキンスQ10iQ-BK)とともに重要な戦力となっている。

D850による風景の撮り直し行脚が2018年の目標のひとつ。この冬はもちろん、春夏秋冬、季節を追いかけて何処に行こうかといまから楽しみでワクワクしている。

晩秋近くで出会える落ち葉の回転。「ぐるぐる」のほうがなじみ深いだろうか。わずかなブレをも抑えるため、電子先幕シャッターを使用している。D850は高画素化はもちろん、それを支援する数々の機能が搭載されていることもポイントだ。D850 / AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR / 30秒 / F8 / 0EV / ISO32 / 絞り優先AE / 24mm

プロフィール & 近況報告:ニコンD850祭りとなった今年の後半。その締めくくりとして12月15日に「ニコンD850完全ガイド」がインプレスから発売されました。ギャラリーはじめ約4,575万画素を最大限に引き出すD850プロの作法などの記事を書かせていただいております。ぜひお求めくださいませ。

萩原俊哉

(はぎはらとしや)1964年山梨県甲府市生まれ。浅間山北麓の広大な風景に魅せられ、2008年に本格的に嬬恋村に移住。カメラグランプリ選考委員 ニコンカレッジ講師 日本風景写真家協会(JSPA)会員。