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ソニー「α7 IV」、日本で12月17日に発売決定。33万円

海外で先行発表した中核モデル 静止画/動画の“ハイブリッド層”を意識

ソニーは、ミラーレスカメラ「α7 IV」(ILCE-7M4)を12月17日に日本国内で発売する。価格はオープン。店頭予想価格は税込33万円前後。「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS」が付属するレンズキット(ILCE-7M4K。税込35万円前後の見込み)も2022年春以降に発売予定。

2013年10月の「α7」、2014年11月の「α7 II」、2018年2月の「α7 III」に続き、α7シリーズ最新世代の中核を担うモデル。キーワードとして「次代の、新基準へ」(Beyond Basic)を掲げている。海外では先行して10月19日に詳細発表されていたが、日本国内でも発売に関する具体的なアナウンスが行われた。

α7 IVの開発にあたっては、静止画も動画も撮影する“ハイブリッド層”が最も重視しているという「画素数」に着目。α7 IIIの有効2,420万画素に対し、α7 IVでは有効3,300万画素の新開発CMOSセンサー(裏面照射型)を採用した。静止画ISO感度はISO 100-51200(拡張50-204800)。

画像処理エンジンはα7S IIIやα1に採用実績のあるBIONZ XRに刷新されている。手ブレ補正はボディ内で5軸・5.5段の補正に対応。

最高シャッター速度は1/8,000秒。フラッシュ同調速度はフルサイズ時で1/250秒、APS-Cクロップ時で1/320秒。連写速度は最高約10コマ/秒(Hi+時)。α7 IVと同時に、クリップオンストロボの新機種「HVL-F60RM2」「HVL-46RM」も発売となる。

AFは、位相差AF測距点が759点(画面全体の約94%をカバー)に増加。リアルタイム瞳AFはα1と同様に「人物」「動物」「鳥」の瞳認識に対応する。

動画機能におけるα7 IIIからの主な変更点は、α7 IIIの4K30p/4:2:0 8bitに対し4K60p/4:2:2 10bit記録にも対応したほか、ピクチャープロファイルに「S-Cinetone」が加わっている点。モードダイヤル基部に「静止画/動画/S&Q」を切り替えるダイヤルが備わり、各モードの独立設定に素早く切り替えられるようになった。

背面モニターはこれまでのチルト式からバリアングル式(3.0型・約103万ドット)に変更。機能固定式だった背面右手側の露出補正ダイヤルが、ホワイトバランス選択などの任意機能を割り当てられるようになったのも大きな特徴。

また、動画撮影時の新機能として「ブリージング補正」を搭載。動画撮影中のフォーカシングによる画角変化をデジタル補正で最小化するもので、現時点ではG Masterシリーズを中心に計16本のソニー純正レンズで利用できる。

USB経由のストリーミング(UVC/UAC)にも対応。4K 15pを含む4種類の画質を選べるほか、美肌モードを適用した状態での配信も可能となっている。

記録メディアはCFexpress Type AとUHS-II SDに両対応。スロット1がCFexpress Type AとUHS-II SD、スロット2はSD UHS-IIのみを使える。

無線通信はWi-Fi(2.4GHz/5GHz)とBluetoothに対応。NFCは非搭載となった。

バッテリーはα7 IIIなどと同じ「NP-FZ100」。撮影可能枚数はファインダー使用時で約520枚、背面モニター使用時で約580枚。USB Type-C端子からの充電・給電に対応する。

外形寸法は約131.3×96.4×79.8mm。重量は約658g(バッテリー、メモリーカード含む)、約573g(本体のみ)。

本誌:鈴木誠