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ソニー「α9」「α7R III」「α7 III」の大型アップデートが予告

進化した瞳AF、新たな被写体追尾モードなど 操作カスタマイズ性も向上

アップデート対象機のひとつ「α9」

ソニーは1月16日、ミラーレスカメラ「α9」「α7R III」「α7 III」のソフトウェアアップデートを予告した。予定時期は3月〜夏ごろ。進化した瞳AFなどが使えるようになる。

資料提供:ソニーマーケティング株式会社

機種ごとのアップデート概要は次の通り。

α9

Ver.5.0(3月)

・進化した瞳AF(シャッターボタン半押しで作動。瞳の左右選択)
・リアルタイムトラッキング
・操作性
・接続性(FTPバックグラウンド転送、Imaging Edge Mobile)

Ver.6.0(夏ごろ)

・進化した瞳AF(動物瞳AF)
・インターバル撮影

α7R III/α7 III

Ver.3.0(4月)

・進化した瞳AF(シャッターボタン半押しで作動。動物瞳AF)
・インターバル撮影
・接続性(Imaging Edge Mobile)

主な機能の概要は次の通り。

リアルタイムトラッキング(α9)

同社独自のAI技術(顔/瞳の認識)を使った被写体認識技術により、変化する被写体の状況を識別しつづけるという。従来のロックオンAFでは「色/距離/顔」を参照していたが、新しいリアルタイムトラッキングでは「模様/瞳」の情報も活用する。瞳AF中に被写体が後ろを向いた場合でも、人物を追随可能という。

進化した瞳AF(α9)

瞳AFで撮影する場合、左右どちらかの瞳(もしくはカメラ任せのオート)を指定できる新機能。「右目/左目切換」機能をカスタムボタンに割り当てると、ボタンを押すたびに切り換えられる。なお、動物瞳AFに関する詳しい情報はまだない。

※1月17日修正:記事初出時、進化した瞳AFについてα9/α7R III/α7 IIIの3機種に対応と記載していましたが、正しくはα9のみの対応でした。

操作性

像面位相差AF/コントラストAF(α9)

α9において、像面位相差AFの有効F値がF11までからF16までに拡大。全てのEマウントレンズが対応するという。また、コントラストAFのポイントが425点に増える。

AF操作面では、AFエリアを移動させていて画面端に到達した場合、画面の反対側に循環する設定が追加。加えて、ユーザーが使いたいAFエリアモードのみをメニュー画面に表示させられるようになった。

連続撮影画像のグループ表示(α9)

α9でも、連写画像のグループ表示が可能になった。α7R IIIやα7 IIIには存在していた機能。

マイダイヤル(α9)

従来のFnボタンに加え、前後ダイヤルやコントロールホイールも任意機能の割り当て対象となる。前ダイヤル/後ダイヤル/ホイールを通常時の「絞り/シャッター速度/露出補正」といった組み合わせから、ボタン操作ひとつで別の組み合わせに切り換えられる。

AWBロック機能(α9)

人工光と自然光などの複数光源があるシーンで、オートホワイトバランスの色味を好きなタイミングでに固定できる。固定のタイミングは、シャッターボタン半押し時/連写の1枚目/カスタムボタンを押した時の3通りから選べる。

データ書き込み中の操作性の向上(α9)

連写後にメモリーカードへデータを書き込んでいる最中でも、Fnメニューやメニュー画面での設定変更が可能になった。α7R III/α7 III同等へのアップデート。

本体内でのインターバル撮影に対応(α9/α7R III/α7 III)

カメラ内での設定によりインターバル撮影が可能になった。記録した画像を付属ソフトの「Imaging Edge」「PlayMemories Home」でタイムラプス動画に編集できる。

メニュー画面でヘルプ表示(α9)

削除ボタンを押すとヘルプが表示される。

接続性(PC/スマートフォン用アプリ)

比較表示とコレクション管理

画像2枚を並べて表示し、ズームやスクロールを同期しながら比較できるモードを追加。複数フォルダに跨がる画像の管理や比較を助ける「コレクション管理」(仮想フォルダ機能)も加わった。

オーバーレイ機能の進化、リセット機能の追加

ストップモーション動画の撮影時などに、前の画像が半透明化して残る機能。やり直しを可能とする「リセット機能」も追加された。

Imaging Edge Mobile

リモート撮影時にアプリ側から操作できる項目を大幅に増やした。ドライブモードやファイル形式も操作できるようになる。

Transfer & Tagging add-on(α9)

スポーツや報道現場のワークフローに向けたアプリケーション。スマートフォンアプリでバックグラウンド転送や音声認識(Googleベース)によるタグ付けを可能とした。

本誌:鈴木誠