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触ってきました「ソニーα7 III」
実機と関連アクセサリーの写真を掲載 「瞳AF」実演動画つき
2018年2月27日 19:11
ソニーが3月23日に発売する「α7 III」について、本日開催された記者発表会で実機を手にした印象をお届けする。
α7 IIIは、新開発の有効約2.420万画素・35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサーを核に、先行するハイスピードモデル「α9」と高解像度モデル「α7R III」の基本仕様やカスタマイズ性を取り入れたモデル。詳しい仕様と機能的な差違については既報記事をご覧いただきたい。
ソニーは2013年にフルサイズミラーレス機のα7/α7Rを発売して以来、ミラーレスカメラの市場を牽引してきたと自負。今回新たに「一眼、ミラーレス時代。」とキーワードを掲げ、店頭などで一眼レフカメラと共に"一眼カメラ"などと総称されるシステムカメラ市場において、今後はミラーレスカメラがメインストリームになるという意気込みを見せる。
同社はα9やα7R IIIと並ぶ最新世代のα7 IIIを「従来のベーシックの概念を打ち破る(高い水準の機能・性能を持つ)ベーシックモデル」として展開。3月1日に開幕する「CP+2018」に実機が展示されるほか、3月2日からは全国のソニーストアでも先行展示が行われる。
有効約2,420万画素センサーを搭載
イメージセンサーは、α7 II、α9のどちらとも異なる裏面照射型の有効約2,420画素CMOSセンサーを搭載。ブラックアウトフリーの秒間20コマAF/AE追従連写や、ローリングシャッター歪みを抑えたサイレント撮影などのハイスピード要素は引き続き「α9」の特権であり、有効約4,240万画素の高解像度撮影は「α7R III」など高解像モデルだけの特権として棲み分けられている。
α9/α7R III譲りの追尾力「瞳AF」のデモ
ミラーレスカメラならではの機能として各社がアピールする「瞳AF」。α7 IIIの瞳AFはα9およびα7R III譲りのアルゴリズムによる高い追従性がウリで、レンズ側面のファンクションボタンに瞳AFのONボタンを割り当てるとよりスムーズに使える。
以下に、発表会場で撮影してきた瞳AFのデモ動画を掲載する。筆者がスマホで動画を撮影し、カメラの操作とモデルへの指示はソニー担当者にお願いした。モデルがメガネをかけても瞳検出に問題はなく、後ろ向きの状態から振り向くとすぐに瞳検出のフレームが復帰するなど、検出・追従に危なっかしさは感じられない。
モデルとの淀みない連携で行われていたスムーズな実演には、今回の記者発表会(およびCP+の展示)に臨む入念な準備がうかがえ、同機能に対するソニーの思い入れと強い自信を見た。
連写速度はメカシャッター/電子シャッターともに最高約10コマ/秒。最高速の10コマ/秒が出る「Hi+」設定では撮影画像(アフタービュー)がパラパラと表示される。最高約8コマ/秒の「Hi」以下の設定では、間欠的にライブビューを見ながら撮れる。電子シャッター撮影時のローリングシャッター歪みは、α7R IIIと同程度だという。
高速性と機動性の評判をα9とα7R IIIで確固たるものにし、価格をより現実的な"ボディ単体で税別23万円前後"というパッケージングにまとめてきた今回のα7 IIIには、35mmフルサイズミラーレスカメラの市場において(今後参入が期待されるメーカーも含め)他社の追従を引き離しにかかる、ソニーの強い意志が感じられる。
新フラッシュ「HVL-F60RM」
最大ガイドナンバー60(ISO100・m、200mm時)のクリップオンストロボ。電波式ワイヤレス通信に対応した最上位機種となる。発売は4月13日。希望小売価格は税別6万8,300円。
ソニー独自の「クイックシフトバウンス」機構を継承し、発光部の上下方向角度をそのままに、カメラの縦横位置に合わせて発光部を左右に倒せる。バウンス機構の一部見直しにより軽量化も実現している。
単3型電池8本が入る外部電池アダプター
HVL-F60RMのほか、HVL-F60M/F58AM/F56AMに対応する「フラッシュ用外部電池アダプターFA-EBA1」も新発売される。希望小売価格は税別2万7,000円。