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こだわりは“デルタカット”…クラシックデザインに高機能を搭載した「OM SYSTEM OM-3」
2025年2月7日 07:00
OMデジタルソリューションズ株式会社から、ミラーレスカメラの新モデル「OM SYSTEM OM-3」(以下、OM-3)が発表された。3月1日(土)発売で、店頭予想価格はボディ単体が26万4,000円となっている。
その中身は同社フラッグシップモデル「OM-1 Mark II」に匹敵するほどの撮影性能を備えており、このモデルにかけるメーカーの本気度が伝わってくる。
一方で特徴的なのがそのデザインだ。フィルムカメラ「OLYMPUS OM-1」の設計思想を継承したというそのクラシカルな出で立ちに、興味を惹かれているユーザーも多いのではないだろうか。このページで、その一端をお届けしたい。
往年のフィルムカメラにインスピレーション
前述したように、OM-3のデザインは1972年に登場したフィルムカメラ「OLYMPUS OM-1」に影響を受けている。ペンタ部や各種ダイヤル形状など、現代の使いやすさを考慮しながらデザインしていったという。
ボディの両サイドを“デルタカット”としたこともこだわりのひとつ。あえてカクっとした形状とすることで、握りしめた際の手に馴染む感覚が高められるのだとか。
クラシカルなデザインに詰め込まれた高性能
OM-3はその多くの撮影性能を「OM-1 Mark II」から踏襲している。画像処理エンジンTruePic Xと、裏面照射積層型Live MOSセンサー(有効約2,037万画素)の組み合わせも同じで、画質やAF性能に差はないという。
カメラを正面からまず見て目につくのは、マウント部の脇に備えたダイヤルだ。これは「クリエイティブダイヤル」で、ミラーレスカメラの「OLYMPUS PEN-F」や「OLYMPUS PEN E-P7」に続いて3台目、“OM SYSTEM”の製品名が付くモデルとしては初めての採用となった。
このダイヤルによって「カラープロファイルコントロール」「モノクロプロファイルコントロール」「アートフィルター」「カラークリエーター」の切り替えが可能。同社によると、OM-3は“表現”にこだわる人に向いたモデルになるとのこと。
カメラの背面に目を向けると、そこには見慣れぬ“CP”と書かれたボタンが。これはOM SYSTEMが注力している「コンピュテーショナルフォトグラフィー」のことで、それらの機能に素早くアクセスするためのもの。このボタンも同社カメラでは初搭載となる。
利用できる機能は「三脚ハイレゾショット」「手持ちハイレゾショット」「ライブND撮影(ND 2-64)「ライブGND撮影(GND 2-8)「深度合成撮影」「HDR撮影(HDR1/2)」「多重露出撮影」で、こちらも妥協がない印象。
この機能の面白いところは、効果をかけた後の画像が背面モニターで先に確認できるところ。例えばND効果をかけて滝にカメラを向けると、長時間露光で撮影したような滝の流れを、モニターで確認しながら撮影できる。まだ未体験なら、一見の価値ありだ。
カメラの右側面はメモリーカードスロット。SD UHS-IIメモリーカードのシングルスロット仕様だ。
左側面には各種インターフェースが備わる。上からφ3.5mmステレオミニジャック×2(マイク/ヘッドフォン)、USB Type-C×1(USB PD対応)、HDMI Type D×1。
カメラの左肩には、静止画/動画/S&Qの切り替えダイヤルを搭載。そのため右肩のモードダイヤルから“動画”が省略され、カスタムがC1~C5まで備えられた。
II型の単焦点レンズ
同日に発表された単焦点レンズ2本とのマッチングも良い。
その2本とは「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 lI」と「M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 II」のことだが、いずれも従来モデルから“防塵防滴”になったことが主なトピックだ。