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OM SYSTEM、新機能“ライブGND”を搭載した「OM-1 Mark II」。手ブレ補正やAFも進化

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO IIを装着

OMデジタルソリューションズは、ミラーレスカメラ「OM SYSTEM OM-1 Mark II」を2月23日(金・祝)に発売する。価格はオープン。店頭予想価格はボディ単体が税込30万円前後、12-40mm PRO IIレンズキットが税込37万円前後。

OM-1 Mark II(左)とOM-1(右)

同社マイクロフォーサーズ機「OM SYSTEM OM-1」(2022年3月発売)の後継となるフラッグシップモデル。有効約2,037万画素の裏面照射積層型Live MOSセンサー、画像処理エンジン「TruePic X」を継承しつつ、新たな撮影機能の搭載、AF/手ブレ補正の向上、バッファメモリ増量などの進化点がある。

M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROを装着

世界初「ライブGND」機能を搭載

ライブGNDの撮影例(右)

ハーフND(グラデーションND)フィルターの効果をデジタルで再現するもので、オリンパス時代からお馴染みの「ライブコンポジット」「ライブバルブ」などと同じく、「コンピュテーショナル フォトグラフィ」のタブ内に用意される。

効果はフィルター段数(GND2/4/8)、フィルタータイプ(Soft/Medium/Hard)を選択可能。ライブビュー画面上で、ハーフND効果がかかる境界線の位置と角度を調節できる。

複数枚の連写合成により実現する機能で、ハイレゾショットとの掛け合わせには非対応。静止被写体向けの機能としている。RAW記録は可能。

※1月31日12時追記:ライブGND機能はRAW記録にも対応していると判明したため、上記部分を修正しました。

なお、既存のコンピュテーショナル フォトグラフィ機能である「ライブND」は、段数の上限がND64相当からND128に拡大されている。ハイレゾショットも14bit RAW記録に対応(三脚/手持ちともに)。

AI被写体認識AFに「人物」追加

ディープラーニング技術を活用した「AI被写体認識AF」は、OM-1で対応していたフォーミュラーカー・バイク、飛行機・ヘリコプター、 鈇道、鳥、動物(犬・猫)に加え、新たに「人物」に対応。

従来からある顔優先/瞳優先AFをAI被写体認識AFに統合・発展させたもので、人物の横向きや後ろ向き、目や口が隠れていてもAFできるよう認識能力が向上したという。加えて、検出被写体をスーパーコンパネから選べるようにし、従来よりスムーズな操作性とした。

ほかにも被写体追尾能力と合焦率がアップしたとしており、被写体の手前のあるものに引っ張られにくくなったという。

バッファメモリー増設。連続撮影枚数が向上

シャッターボタン全押しから遡って記録できる「プロキャプチャー」は、AF/AE固定で最高約120コマ/秒、AF/AE追従で約50コマ/秒の高速連写に対応。OM-1に比べてバッファメモリーを2倍以上に増加したといい、遡って記録できる枚数が70枚から約99枚に増加した。

手ブレ補正効果を向上。「星空も手持ちで撮れる」

アルゴリズムの見直しにより、手ブレ補正効果を向上。ボディ単体で最大8.5段分、対応レンズと協調する「5軸シンクロ手ブレ補正」では、M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROの広角端において最大8.5段分を実現したという。M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PROを使用した10秒露光の撮影例を示し、「星空も手持ちで撮れる」と表現している。

従来機OM-1は、ボディ単体で7段分、対応レンズとの協調で8段分を実現していた。OM-1 Mark IIにおける最大8.5段分の手ブレ補正効果は、ジャイロセンサーおよび加速度センサーに含まれるノイズ成分(位置ズレ)を、撮像素子からの情報を活用して除去することで実現したという。

定評あるタフネス性能。操作性改善も

防塵・防水保護等級IP53の防塵防滴設計を継承。-10℃の耐低温性能も有する。ファインダーは約576万ドットOLED、倍率0.83倍相当。背面モニターは3.0型バリアングルタイプ、約162万ドットのタッチパネル式。

IP5X試験
IPX3試験

メモリーカードスロットはSD×2。いずれもUHS-I/IIに対応する。

新たに背面右手側のゴミ箱ボタンをMENUボタンとして使える設定を用意したほか、コマンドダイヤルの表面にエラストマー加工を施して指掛かりを向上したという。

動画記録は最大で4,096×2,160(C4K)/60p。クイック動画/スロー動画、ハイスピード撮影、縦位置記録にも対応。USBオーディオクラス/ビデオクラスに対応し、カメラとPCをUSBケーブルで接続するだけでWebカメラとして使える。

対応バッテリーはOM-1と同じ「BLX-1」。撮影可能枚数は約500枚(標準)、約1,020枚(低消費電力撮影モード時)。別売のパワーバッテリーホルダー「HLD-10」もOM-1と共用できるという。

外形寸法は約134.8×91.6×72.7mm。質量は599g(電池とSD込み)、511g(本体のみ)。サイズ・質量ともにOM-1と同じ。

OM-1 Mark II(左)とOM-1(右)
【実機解説】OM SYSTEMの新たなフラッグシップ「OM-1 Mark II」の新機能をいち早く実写検証!
本誌:鈴木誠