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ライカM10-D
巻き上げレバー風サムレストの詳細 新アプリとの連携も
2018年11月1日 12:29
ライカカメラジャパンが11月に発売する「ライカM10-D」の外観を紹介する。デジタルカメラらしい「撮って即モニターで見られる」を放棄し、フィルムカメラ的な撮影スタイルを楽しめるのが特徴だ。
液晶モニターのないライカMデジタルは3機種目だが、今回はレリーズボタンの部分にも変更がある。これまでには見られなかった巻き上げレバーのようなパーツが追加されているのだ。
このパーツ、実は親指を引っかけるサムレストで、シャッターチャージのようなカメラの機能との連動はない。デジタルのM型ライカは、天面のボタンや感度ダイヤルなど、これまでのM型ライカに存在したモチーフを取り込む形で新要素を加えているのが面白い。
筆者もかつてM型デジタルに社外品サムレストを取り付けてみたことはあったが、それらはカメラの後ろ側に出っ張るため、カメラを首から提げたり、バッグにしまう時に存在が気になり、常用には至らなかった。
今でもサムレストは欠かせないという人もいるし、M10ではライカからも純正のホットシューに差し込むタイプのサムレストが発売されたぐらいなので、愛用者は多いのだろう。
特筆すべき点は、M10-Dのサムレストは巻き上げレバーのような意匠ゆえに後付け感がないこと。一体型ゆえにいつでも使えるので、時々サムレストが欲しくなるという人にはアリかもしれない。
Wi-Fi経由で、スマホがモニター代わりに
液晶モニター非搭載のライカMデジタルは3機種目だが、収納式サムレストの他にも初の要素がある。それがWi-Fi機能と外付けEVFへの対応だ。
Wi-Fi機能により、カメラの詳細な設定をスマートフォンの「Leica FOTOS」アプリから行える。これまでは「DNGのみ」「ホワイトバランスはオート固定」といった限定的な撮影(細かい調整はRAW現像に任せる)に限られていたが、M10-Dではカメラのメニュー画面での操作・設定に相当するカスタマイズが可能になった。カメラと連携するスマホアプリらしく、撮影画像の再生・転送や、ライブビュー画面を表示しながらのリモート撮影機能もできる。
これまではSSIDを選んでパスワードを手打ちしていたが、今後はカメラのモニターに表示されるQRコードをスマホアプリのカメラで読めば接続完了となる。各社のデジタルカメラがNFCに代わって採用しつつある簡便なペアリング方法だ。
別売品の外付けEVFは今回試さなかったが、ライブビュー画面と、シャッターを切った直後のプレビュー画面が表示されるという。本体の光学ファインダーで扱いきれない広角レンズや、距離計連動のない交換レンズなどでピントやフレーミングを見ながら緻密に撮りたいときに活躍するだろう。
SDやバッテリー残量の確認は?
困りそうなのは、バッテリー残量や、SDカードの残量を液晶モニターで確認できないことだろう。これについては従来のモニターレスM型ライカと同様、上面右手側の丸いボタンを押すと、AE時にシャッター速度が表示される部分に「バッテリー残量のパーセンテージ」「残り撮影可能枚数」が交互に表示される。