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富士フイルム、チタン外装のミラーレスカメラ「X-Pro3」開発発表

必要時に開ける液晶モニター XF33mmF1は「XF50mmF1」に計画変更

富士フイルムは9月20日、ミラーレスカメラ「X-Pro3」を開発発表。詳細を10月23日に発表すると予告した。

光学式と電子式を切り替えて使える「ハイブリッドビューファインダー」を採用するレンズ交換式カメラの最新モデル。先代の「X-Pro2」は2016年に発売された。

外観上の特徴として、背面にはライブビュー用の大型モニターではなく、小さな正方形の情報パネルを搭載。一般的な背面モニターは、その背面部分をチルト式モニターのように下方向に開くと現れるようにした。同社ではこれを「Hidden LCD」と呼んでいる。

背面の情報パネルはカメラの電源をオフにしてもカラー表示が残る。同日にストリーミング配信された同社イベントに登壇した海外写真家からは、フィルムカメラの背面にフィルムパッケージの切れ端を入れておくホルダーを想起させるデザインに「電源を切ってもフィルムは失われないんだね」「フィルム1本で相当たくさんの写真を撮れるんだね」といったジョークも飛び出した。フィルムシミュレーションには新たに「Classic Neg.」が追加。イメージ画像として、フジカラースーペリア100のパッケージが示されている。

また小型カメラにとっては、大きさ、重さ、静穏性に加えて堅牢性も大事なポイントであるとし、外装素材にはチタンを採用したと発表。トップカバーはプレス加工で作られている。チタン外装はデジタルカメラでは採用例が少ないが、これは強度があるゆえに扱いづらい素材であり、放熱性もよくないからだという。

X-Pro3の本体カラーは、ブラック、デュラブラック、デュラシルバーの3色。「デュラコーティング」という特殊加工を施した外装は、ステンレススチールの10倍でサファイアに迫るという耐傷性を誇る。

カメラの新機能としては、「High Dynamic Range Live-View」や「Wi-Fi X RAW Studio」などを予告。またジンバルやドローンとのカメラ連携を強化し、撮影のスタート/ストップのみならず露出設定なども可能にする計画を明らかにした。

交換レンズに関しては、これまで予告されていた大口径標準レンズ「XF33mmF1」の計画変更を発表。「XF50mmF1」として新たに開発発表した。理由は、"33mm F1"の計画を進めるうちに、レンズが15枚構成で重量1.3kgを超え、三脚座が備わるまでになり、許容できない大きさと重さになったからだという。焦点距離を50mmに変更したことで、900gを切る重量で製品化を目指す。

なお10月26日には、東京国立博物館 表慶館で、同社主催のファンミーティング「FUJIFEST GLOCAL」を開催すると予告。X-Pro3を始めとする最新機種が並ぶという。参加のWeb事前登録は9月27日14時から受け付ける。

本誌:鈴木誠