私はこれを買いました!
映画製作の記録に役だった無音シャッター
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II/藤井智弘
2017年12月26日 12:00
2017年を締めくくるにあたり、本誌のレビュー系記事にご寄稿いただいた皆様に今年新品で購入したデジタルカメラ、レンズのうち、特に思い入れのある製品について語っていただきました。(敬称略)
2015年に購入したOLYMPUS OM-D E-M5 Mark IIから始まった、私のオリンパス マイクロフォーサーズシステム。
実はそのとき、当時のフラッグシップ機だったOLYMPUS OM-D E-M1にするか悩んだ。しかしE-M5 Mark IIの方が新しく、デザインも好み。モータードライブを思わせるパワーバッテリーホルダーなどE-M1より楽しめそうだと、あえてフラッグシップ機を外した。
初めは自分の作品用を考えていたのが、取材など仕事で使い始めると、マイクロフォーサーズは機動力が高くてとても便利。となると、気になってくるのはE-M1の後継機だ。
そこへ登場したE-M1 Mark II。本当に導入するか検討した末、パワーバッテリーホルダーとM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROと一緒に手に入れた。
私の場合、スポーツのようなシーンを撮ることは少ないため、高速連写よりも広いエリアで精度も高いAFが魅力だ。そして12-100mmを装着したときの手ブレ補正効果がとても高いのも嬉しい。1秒が手持ちで撮れたのには驚いた。
また、ありがたいのがSDカードダブルスロットの採用。私はRAWとJPEGの振り分けに設定している。クライアントにJPEGで確認しもらい、セレクトした写真をRAWから追い込む。これが便利なのだ。
E-M1 Mark IIを手に入れてすぐに、市民参加型映画の記録を撮ることになった。市民による実行委員の活動や、メイキング用のオフィシャル写真など、ほとんどをE-M1 Mark IIと12-100mmの組み合わせで撮影した。
そこで威力を発揮したのが静音モード。シャッター音がしないので、音が厳禁の映画撮影でも、消音ケースに頼ることなく写真が撮れるのだ。これには映画スタッフも注目していた。
E-M1 Mark IIは満足感がとても高く、導入からすぐに欠かせないカメラになっている。当然、来年も大活躍してくれることは間違いなしだ。
プロフィール & 近況報告:記録を担当した映画は、千葉県船橋市と勝浦市を舞台にした「きらきら眼鏡」(犬童一利監督)。作家、森沢明夫さんの小説の実写化です。公開は2018年下半期の予定。