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「対物レンズ&補正レンズ×3」の天体望遠鏡システム「Askar V」
2023年7月11日 11:00
株式会社サイトロンジャパンは、Jiaxing Ruixing Optical Instrumentの新製品として、鏡筒セット「Askar V」、ガイドスコープ「Askar 32mmF4 ガイドスコープ」、のデュアルナローバンドフィルターセット「Askar カラーマジック 6nm D フィルターセット」を7月11日に発売する。
Askar V
口径60mmと口径80mmの2つの対物レンズユニットと、3つの補正レンズがセットになった鏡筒セット。予想価格は税込35万円前後。
V用に開発されたVレデューサー、Vフラットナー、Vエクステンダーを組み替えることで、60mm対物レンズでは270mm F4.5、360mm F6.0、446mm F7.43、80mm対物レンズでは384mm F4.8、495mm F6.18、600mm F7.5の合計6通りの焦点距離をカバーする。
いずれもEDレンズを2枚使用した3群3枚設計で、色収差の少ないシャープな写りが特徴。
補正レンズには、それぞれフルサイズセンサーをカバーする44mmのイメージサークルを有している。
補正レンズの伸縮インナーチューブには、あらかじめ60mm用と80mm用の位置が設定されている。なお、工具なしで伸縮し、指定位置でロックできるため、対物レンズに合わせた組み立てと組み換えが容易に行える。
M48アダプター内部には、M48×P0.75mmフィルターが収納可能。
鏡筒ハンドルには、ファインダーアリミゾ幅のアクセサリーが取り付けられ、アルカスイス互換のレールとしても使用できる。
減速装置付きのデュアルスピードフォーカサーと、目盛り付きドローチューブを標準で装備。視野回転装置をドローチューブ後端に装備する。
運搬用のセミハードケースを付属する。
60mm対物レンズ仕様
- 有効径:60mm
- 焦点距離:360mm
- 口径比:F6.0
- 筒外焦点位置:50.8mm(アダプター後端から約150mm)
- レンズ構成:3群3枚(うちEDレンズ2枚使用)
- 全長:318.5mm
- フード外径:89.4mm
- 質量:2.85kg(補正レンズなし、バンド・プレート込み)
- +Vレデューサー:270mm F4.5
- +Vフラットナー:360mm F6.0
- +Vエクステンダー:446mm F7.43
80mm対物レンズ
- 有効径:80mm
- 焦点距離:500mm
- 口径比:F6~25
- 筒外焦点位置:50.8mm(アダプター後端から約139.7mm)
- レンズ構成:3群3枚(うちEDレンズ2枚使用)
- 全長:411mm(フード最短位置)、479mm(フード伸長位置)
- フード外径:99mm
- 質量:3.4kg(補正レンズなし、バンド・プレート込み)
- +Vレデューサー:384mm F4.8
- +Vフラットナー:495mm F6.18
- +Vエクステンダー:600mm F7.5
共通部品
- +Vレデューサー:0.44kg
- +Vフラットナー:0.48kg
- +Vエクステンダー:0.46kg
- バックフォーカス:各55mm(M48ネジから)
- フィルター取り付け:可(M48×P0.75mm)
- カメラ取り付け:M48×P0.75mm、M54×P0.75mm
- 鏡筒バンド直径:82mm
- ドブテイルバー:290mm
Askar 32mmF4 ガイドスコープ
オートガイドに使用する口径32mmのガイドスコープ。予想価格は税込2万円前後。
カラーバリエーションとして、シルバーとブラックの2色を用意する。
コンパクトかつ、約300gの軽量設計で、ファインダーアリガタを介してさまざまな鏡筒に取り付け可能。
また、31.7mm差し込みタイプもしくは、M42×P0.75mmねじ込みタイプのカメラに装着できる。
ヘリカルフォーカサーを採用し、素早く正確なピント合わせが可能。
3本のネジにより、指向方向を微調整できるXY調整機構を搭載し、撮影鏡筒との向きを合わせ、電子ファインダーとしても使用できる。
主な仕様
- 有効径:32mm
- 焦点距離:128mm
- 口径比:F4
- レンズ構成:2枚玉
- ヘリコイド可動範囲:約20mm
- 質量:約300g
Askar カラーマジック 6nm D フィルターセット
半値幅6nmのデュアルナローバンドフィルター「D1」「D2」の2枚セット。フィルター径は48mm。予想価格は税込9万円前後。
「D1」はHαとOIIIの輝線を透過するように設計。「D2」はSIIとOIIIの輝線を透過する。
本フィルターを利用して撮影した画像を、市販の画像処理ソフトでRGBチャンネルに分解することで、OIII、Hα、SIIの輝線をそれぞれ得られるようになる。
なお、モノクロカメラとナローバンドフィルターを用いなくても、カラーカメラと本フィルターのみで、S(SII)+A(Hα)+O(OIII)合成が可能。
通常のナローバンド撮影で不足しがちなOIIIのデータについて、それぞれのフィルターで得られるため、自然なバランスでカラー合成が行えるようになる。
主な仕様
- 透過波長:OIII+Hα(D1)、OIII+SII(D2)
- ネジM48×P0.75 mm
- フィルター厚み:2.0mm
- 半値幅6.0nm