ニュース

口径160mmにして質量13.6kgのAskar「160APO鏡筒」

中型赤道儀にも搭載可能

株式会社サイトロンジャパンは、中型赤道儀への搭載も視野に入る口径160mmのAskar「160APO鏡筒」を4月22日(火)に発売する。価格は77万円前後。

口径160mm、焦点距離1,120mmの屈折鏡筒。EDレンズ1枚を含む3群3枚アポクロマートのレンズ構成をとり、質量は13.6kg。中型赤道儀への搭載も可能としている。受注生産となる。

伸縮式フードや接眼部のドローチューブにより、光路を柔軟に確保。フードと伸縮装置をすべて縮めた最短全長は約883mm、すべて伸ばした全長は996mm。

付属のドローチューブは長さ3.5インチ。縮めた状態でも対物レンズからの光がケラれないように設計したという。別売の1xフラットナーや0.8xレデューサーが取り付けられる余裕のある設計となっている。

フォーカサーは、いわゆる微動にも対応するデュアルスピード・ラックアンドピニオン式。市販の電動フォーカサーを取り付けるためのM4ネジ穴も備える。

ファインダー台座を左右2カ所に装備。鏡筒ハンドル部分には、34mm幅のファインダーアリガタを取り付ける溝を備える。

ドブテイルバーは幅75mm、長さ400mm。

キャスター付きのハードケースが付属する。

  • 口径:160mm
  • 焦点距離:1,120mm
  • 口径比:F7
  • 光学系:3群3枚(うちEDレンズ1枚使用)
  • 全長:約883mm(フード収納・伸縮装置非展開)/約996mm(フード・伸縮装置展開)
  • フード外径:183mm
  • 鏡筒外径:163mm
  • 質量:約13.6kg(バンド・プレート込み)

アクセサリー

160APO 鏡筒専用 1.0xフラットナー

Askar 160APO専用のフラットナーレンズ。像面湾曲を補正する。35mmフルサイズのイメージサークルに対応。価格は6万6,000円前後。

  • 焦点距離:1,120mm(取付時)
  • 口径比:F7(取付時)
  • 光学系:3群3枚
  • 接続方法:M48×P0.75、M54×P0.75、M68×P1
  • 質量:約560g
  • 備考:フランジバックはM48アダプター後端(ネジを除く)から55mm

160APO 鏡筒専用 0.8xレデューサー

Askar 160APOの焦点距離を0.8倍の896mmに短縮するレデューサーレンズ。口径比はF5.6になる。価格は8万8,000円前後。

  • 焦点距離:896mm(取付時)
  • 口径比:F5.6(取付時)
  • 光学系:4群4枚
  • 接続方法:M48×P0.75、M54×P0.75、M68×P1
  • 質量:約1,100g
  • 備考:フランジバックはM48アダプター後端(ネジ除く)から55mm

52mmSD ガイドスコープ(ブラック/シルバー)

口径52mm、F4.8のガイドスコープ。価格は5万5,000円前後。

SDレンズ1枚を含む2枚で色収差の発生を抑制。高い精度のオートガイドが必要なカメラと鏡筒の組み合わせなどで利用する。

XY方向への微動機能を搭載する。

  • 焦点距離:249.6mm
  • 口径:52mm
  • 口径比:F4.8
  • 光学系:2枚(うち1枚にSDレンズを使用)
  • フォーカサー:直進ヘリコイド
  • 質量:約740g

50.8mm 誘電体コート 天頂ミラー

接眼部に取り付ける天頂ミラー。光路を変えることで観察を楽にする。面精度1/8λ・反射率99%の誘電体コートの採用で、像質の変化なしに光路の向きを変えるとしている。価格は3万5,000円前後。

1.25インチと2インチのアイピースに対応する。

50.8mm差し込みアダプターのほか、CELESTRONのシュミットカセグレン鏡筒に直接取り付け可能なSCTアダプター(50.8×P1.0mm)が付属する。

  • ミラー:誘電体コートミラー(反射率99%)
  • 面精度:1/8λ
  • 50.8mmアダプター 光路長:107mm(2インチ)、117mm(1.25インチ)
  • SCTアダプター 光路長:123mm(2インチ)、133mm(1.25インチ)

フォーカルプレーンアジャスター

カメラを取り付けたまま、焦点面の傾き(スケアリング)を調節できるアジャスター。価格は3万5,000円前後。

傾きの方向と角度を調節するリングをそれぞれ備える。調節範囲は±1°。

望遠鏡への取り付けはM54×0.75mm、光路長は18mm。

AskarやSHARPSTARの望遠鏡や、補正レンズのM54→M48カメラ取り付けアダプターのサイズと同じであるため、追加の延長筒やバックフォーカスの調整が不要。

M54→M48変換リングが付属する。

  • 調整範囲:1°(無段階、5分角ごとに目盛あり)
  • 望遠鏡側取付:M54×P0.75mm、M48×P0.75mm(アダプター使用)
  • カメラ側取付:M48×P0.75mm
  • 光路長:18mm
飯塚直

パソコン誌&カメラ誌を中心に編集者として活動後、2008年からフリーに転向したフリーランスエディター。商業の大判プリンターから家庭用のインクジェット複合機、スキャナー、デジタルカメラなどのイメージング機器が得意。現在、1児の父。子供を撮影する望遠レンズと、高倍率コンパクトデジタルカメラの可能性を探っている。