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フルサイズカメラ用の補正レンズも 伸縮機能付きのAskar「140APO鏡筒」

株式会社サイトロンジャパンは、天体望遠鏡ブランドAskarの新製品「140APO鏡筒」「140APO専用1.0xフラットナー」「140APO専用0.8xレデューサー」を3月19日(火)に発売する。

140APO鏡筒

口径140mm・焦点距離980mm、3群3枚の対物レンズを搭載したEDアポクロマート鏡筒。

対物レンズ3枚のうち、1枚にEDレンズを使用して色収差を補正。肉眼での観測と写真の両方で、極めて高い性能が得られるという。

また、別売の「140APO専用1.0xフラットナー」「140APO専用0.8xレデューサー」と組み合わせることで、フルサイズまでのイメージサークルを持つ撮影向けの鏡筒としても利用できる。

伸縮機能を備え、収縮時には約360mmの筒外焦点が得られる。これにより、双眼装置など、長い光路長を必要とするアクセサリーの取り付けに対応する。

さらに、フードと伸縮装置を縮めることで、全長は735mmとなり、コンパクトに収納が可能。

鏡筒を縮めた状態でも、対物レンズからの光がケラれないように設計され、大型の3.5インチドローチューブを標準で装備する。

ドローチューブは約100mm、伸縮装置と合わせると合計約225mm伸ばすことができ、ほぼ全てのアイピースやカメラ、周辺機器でピントを合わせることができる。

フォーカサーは、デュアルスピードラックアンドピニオンを搭載。また、360°視野回転装置を標準で装備する。

ファインダー台座は、左右に2つ装備。鏡筒ハンドル部分には、34mm幅のファインダーアリガタを取り付けられる溝を備えている。

セミハードケースを付属する。

主な仕様

  • 口径:140mm
  • 焦点距離:980mm
  • 口径比:F7
  • 光学系:3群3枚(うちEDレンズ1枚使用)
  • 全長:約735mm(フード収納・伸縮装置非展開時)/約870mm(フード展開・伸縮装置非展開時)
  • フード外径:162mm
  • 鏡筒外径:150mm
  • 質量:約10.9kg(バンド・プレート込み)
  • 予想市場価格:税込40万円前後

140APO専用1.0xフラットナー

「140APO鏡筒」専用の補正レンズ。鏡筒部に取り付けることで、焦点距離は変えずに、フルサイズのイメージセンサーに対応した44mmイメージサークルが得られる。

鏡筒後端の回転装置にねじ込んで接続(M48×0.75mm)するため、脱落の心配が少なく、重いカメラでも光軸のズレや傾きを気にすることなく使用可能。

主な仕様

  • 光学系:3群3枚
  • バックフォーカス:55mm(M48アダプター後端から)、73mm(M54アダプター後端から)、113mm(M68アダプター後端から)
  • カメラ取り付け:M48×0.75mm、M54×P0.75、M68×P1
  • 質量:約790g
  • 予想市場価格:税込6万円前後

140APO専用0.8xレデューサー

「140APO鏡筒」専用の補正レンズ。鏡筒部に取り付けることで、焦点距離を0.8倍の784mm(F5.6)に短縮。フルサイズのイメージセンサーに対応した44mmイメージサークルが得られる。

鏡筒後端の回転装置にねじ込んで接続(M48×0.75mm)する。

主な仕様

  • 光学系:3群3枚
  • バックフォーカス:55mm(M48アダプター後端から)、73mm(M54アダプター後端から)、113mm(M68アダプター後端から)
  • カメラ取り付け:M48×0.75mm、M54×P0.75、M68×P1
  • 質量:約630g
  • 予想市場価格:税込6万円前後
飯塚直

(いいづか なお)パソコン誌&カメラ誌を中心に編集・執筆活動を行なうフリーランスエディター。DTP誌出身ということもあり、商業用途で使われる大判プリンタから家庭用のインクジェット複合機までの幅広いプリンタ群、スキャナ、デジタルカメラなどのイメージング機器を得意とする。