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富士フイルム説明会で聞いた「X-Pro3」詳報
外観写真とメニュー画面を多数掲載
2019年10月23日 18:48
富士フイルムは、ミラーレスカメラ「FUJIFILM X-Pro3」のブラックを11月28日に、DRブラックとDRシルバーを12月中旬に発売する。価格はオープン。店頭予想価格はブラックが税別21万4,500円前後、DRブラックとDRシルバーがそれぞれ税別23万9,500円前後。本稿では同日に行われたメディア向け説明会の内容をお届けする。
コンセプトと"チタン仕上げ"
X-Pro3は後述するHidden LCDといった要素や、"引き算の美学"という外観スタイリングを前提とした「PURE PHOTOGRAPHY」を標榜。これまでのX-Proシリーズで継続してきたコンセプトをより深め、商品企画担当の上野氏自身が「3m離れたら(X-Pro1/X-Pro2とも)見分けが付かないぐらい」と評する一貫した外観デザインも踏襲している。
外観部分で目新しいのは、トップカバーやベースプレートといった外装部分にチタンを採用した点。特にデュラテクトを採用したカラーにおいては、ビッカース硬度でサファイアに迫る耐傷性を誇る。「いつまでも新品同様に、長く使ってほしい」とのこと。
DRブラックは腕時計のケースなどに施されるDLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティングを施し、DRシルバーは表面に硬化層を作るMRK処理がなされている。使用に伴うスレなどのエイジングを楽しむならブラックペイント、素材そのものの色を楽しむにはDRシルバー、使用中に手の脂などが付着して独特の質感を楽しめるのがDRブラック、という印象だ。
外形寸法は140.5×82.8×46.1mm。重量は約497g(バッテリー、SD含む)、約447g(本体のみ)。X-Pro2からは厚さが0.2mm、重量が2g増えた。
絵作り機能の新要素
富士フイルムのメインとなるカラーネガを再現したという新フィルムシミュレーション「Classic Neg.」や明瞭度補正の搭載をはじめ、グレインエフェクト、ホワイトバランスといった設定項目の充実がポイント。多重露出は最大9枚に拡大。HDR設定は3枚合成による「800%」も選べるようになった。
撮影機能周り
撮像素子はAPS-Cサイズ相当の有効約2,610万画素「X-Trans CMOS IV」センサー。画像処理エンジンはX-Processor 4。ともに一眼レフスタイルのX-T3と同じだという。感度はISO 160-12800(拡張でISO 80-51200)。動画記録は最大4,096×2,160/29.97p・200Mbpsに対応。120fpsのハイスピード動画も記録できる。
シャッター速度は最高1/8,000秒。シンクロ速度は1/250秒以下。電子シャッター時の最高シャッター速度は1/32,000秒となっている。連写速度は最高約11コマ/秒(JPEGで145枚、可逆圧縮RAWで42枚、非圧縮RAWで36枚まで)。
AF方式はコントラストAFと像面位相差AFによる「インテリジェントハイブリッドAF」。位相差AFは-6EV(F1.4、1秒、ISO 12800)までの低輝度に対応しているという。X-Pro2は同-3EV。
EVFは0.5型・約369万ドットの有機ELパネルを採用。アイポイントは約16.8mm。ファインダー倍率は0.66倍。視度調整機構も内蔵している。OVFの倍率は約0.52倍で、23/27/35mmレンズを組み合わせたスナップ撮影での使用にフォーカスしている。以前はタイムラグや色再現の観点からOVFを重要視していたが、今では表示の遅延も減り、80〜90%のユーザーはEVFのみでX-Proシリーズを使っているということも踏まえ、EVF重視の設計にしたという。
フレームレートはX-T3同様の100fpsとした(X-Pro2は85fps)。「残像低減機能」を利用することで、ライブビューの各フレーム間にブラックフレームが入り、倍速の200fps駆動をしたような残像低減効果があるとしていた。
サブモニターは1.28型のカラーメモリー液晶。液晶モニターは3.0型約162万ドットのタッチパネル式。下180度にチルトする。
通信機能はWi-Fi/Bluetoothに対応。デュアルSDスロットを装備している。USB端子はType-C。
バッテリーはX-Pro2と同じ「NP-W126」「NP-W126S」に対応。撮影可能枚数は約370枚(ノーマルモード時EVF)、約440枚(ノーマルモード時OVF)。