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2019年デジタルカメラ出荷見通しが発表 1,000万台規模を維持

主流はレンズ交換式へ 2018年はミラーレスが一眼レフを台数で上回る

引き続き減少傾向にあるものの、全世界1,000万台の規模は維持。ますますレンズ交換式の価値が高まる……一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)が2月1日、2019年の出荷見通しを発表した。

※かっこ内は対前年比

2019年出荷見通し

総出荷

1,690万台(87.1%)
内「日本向け」250万台(89.3%)、「日本向け以外」1,440万台(86.7%)

タイプ別

レンズ一体型デジタルカメラ
690万台(79.3%)
内「日本向け」150万台(83.3%)、「日本向け以外」540万台(78.3%)

レンズ交換式デジタルカメラ
1,000万台(92.6%)
内「日本向け」100万台(90.9%)、「日本向け以外」900万台(92.8%)

交換レンズ
1,650万本(91.7%)
内「日本向け」180万本(85.7%)、「日本向け以外」1,470万本(91.9%)

全体では2桁台の落ち込みを見せているが、レンズ一体型(いわゆるコンパクトデジタルカメラ)を除いたレンズ交換式カメラや交換レンズに限れば、90%台の減少でふみとどまっている。これは2018年の実績に近く、2019年も大幅な落ち込みはないものという予想だ。

2018年出荷実績

総出荷

1,940万台(77.8%)

タイプ別

レンズ一体型デジタルカメラ
870万台(65.1%)
内「日本向け」180万台(77.5%)、「日本向け以外」690万台(62.5%)

レンズ交換式デジタルカメラ
1,008万台(92.2%)
内「日本向け」110万台(87.0%)、「日本向け以外」970万台(92.8%)

交換レンズ
1,800万本(93.8%)
内「日本向け」210万台(88.1%)、「日本向け以外」1,600万台(94.6%)

台数でもレンズ交換式がレンズ一体型を上回った。一体型はその主な役割を、スマートフォンにほぼ受け渡し終えたと見て良いだろう。CIPAも「スマートフォンに対するアドバンテージを打ち出し難いカテゴリーであり、スマートフォンの攻勢の矢面に立つ状況が続いた」との見解を示している。一方レンズ交換式については、スマートフォンからのステップアップの受け皿になるものと位置付けている。

好調に推移するミラーレスカメラについては、買い替えではなく買い増しの潮流が見て取れるという。発表資料中に「特性の異なる両カテゴリーのシナジーにこそ期待したい」との表現もあり、CIPAでは(ミラーレスカメラに加えて)一眼レフカメラに対しても、一定の役割を期待しているようだ。

ちなみに2018年累計の日本向け出荷台数を見ると、ミラーレスカメラが一眼レフカメラを上回った。ミラーレスカメラ59万1,412台に対し、一眼レフカメラは46万台8.952台だった。ミラーレス対一眼レフの構成比率は55.77:44.23。ちなみに2017年累計では、金額のみミラーレスが一眼レフを超えていた。

本誌:折本幸治