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デジタルカメラ出荷台数が2010年以来の増加に

2018年は6.4%減の見込み

一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)は、デジタルカメラの出荷実績について、2017年全体のまとめと2018年の予測を発表した。

※カッコ内は前年比

2017年出荷実績

デジタルカメラ全体では前年比3.3%増の2,500万台。東日本大震災やタイ国洪水が影響した2011年の減少以来、7年を経て増加に転じた。レポートでは「2016年春の熊本地震による落ち込みからの反動的な側面はある」としつつも、需要の実力値が反映されたとみている。

ただし日本向け出荷の実績を見ると、レンズ交換式が5%減、レンズ一体型が2.9%増のあわせて前年比横ばいという結果に落ち着いた。日本向けの交換レンズも6.4%減に止まっている。

レンズ一体型も増加へと転じたが、レンズ交換式と一体型の比率は47:53となり、レンズ交換式が一体型に迫りつつあることがわかる。

デジタルカメラ合計

日本向け:350万台(100.0%)
日本以外向け:2,150万台(103.8%)
計:2,500万台(103.3%)

レンズ交換式デジタルカメラ

日本向け:120万台(95.0%)
日本以外向け:1,050万台(101.3%)
計:1,170万台(100.6%)

レンズ一体型デジタルカメラ

日本向け:230万台(102.9%)
日本以外向け:1,100万台(90.9%)
計:1,330万台(105.7%)

交換レンズ

日本向け:240万本(93.6%)
日本以外向け:1,690万本(101.2%)
計:1,920万本(100.2%)

2018年出荷見通し

2018年のデジタルカメラ総出荷は、2017年比93.6%の2,340万台と予測。6%程度の微減となり、そのうち日本向けは330万台(94.3%)との見通しになっている。

タイプ別では、レンズ交換式デジタルカメラの方が減少率が少なく、特に日本向けは2017年と変わらず120万台を見込んでいる。

スマートフォンからのステップアップ需要のほか、上位機種へ買い換える既存のデジタルカメラユーザーが存在することから、レンズ交換式デジタルカメラの存在感が増すとの見通しだ。

デジタルカメラ合計

日本向け:330万台(94.3%)
日本向け以外:2,010万台(93.5%)
計:2,340万台(93.6%)

レンズ交換式デジタルカメラ

日本向け:120万台(100.0%)
日本向け以外:1,010万台(96.2%)
計:1,130万台(96.6%)

レンズ一体型デジタルカメラ

日本向け:210万台(91.3%)
日本向け以外:1,000万台(90.9%)
計:1,210万台(91.0%)

交換レンズ

日本向け:230万本(95.8%)
日本向け以外:1,630万本(96.4%)
計:1,860万本(96.9%)

本誌:折本幸治