マニュアルレンズギャラリー
Tokina SZ 500mm F8 Reflex MF
シンプル構造でクリアな画質…手のひらサイズの反射望遠レンズ
2024年5月26日 12:00
デジタルカメラだからこそ使いたいマニュアルフォーカスの交換レンズ。自分の意思と努力と根性でピントを合わせる撮影行為には、不思議とAFにはない魅力があるものです。本連載で、描写性能はもちろん、プロダクトデザインなどなど、MFレンズならではの拘りを感じてもらえればと思います。
40年前のレンズを再設計
2022年2月に発売されたトキナーの反射望遠レンズで、今回紹介するソニーEマウント用以外にも、キヤノンEF、キヤノンEF-M、ニコンF、富士フイルムX、マイクロフォーサーズと多くのマウントに対応しています。
反射望遠レンズというと、今ではあまり聞き慣れなくなっていますが、反射望遠鏡と同じ理屈の写真用レンズだと言えば、少しは理解しやすくなるでしょうか。かつては複数のメーカーがラインナップしていたもので、トキナーも40年程前に本レンズと同スペックの反射望遠レンズ「TM500」を発売していました。本レンズはそのTM500を現代的に再設計したものです。
特長は、超望遠でありながら手のひらサイズの小型設計であるところ。かつてあった500mm反射望遠レンズと比べても圧倒的に小型に仕上がっています。一般的な屈折式の光学系と違い色収差はほぼなく、構造がシンプルなためヌケがよくシャープな画像を得られます。
500mmでのピント合わせは難しく、ちょっとした訓練が必要になりますが、ミラーレスカメラならピント拡大ができるため、昔ほどの苦労がないのも良いところ。ただし、電子接点は非搭載ですので、電子先幕シャッター使用時には注意が必要です。
主な仕様
- 焦点距離:500mm
- 明るさ:F8固定
- レンズ構成:7群7枚
- 画角:4°8'(対角・フルサイズ)
- 外形寸法:φ74×89mm
- 重さ:310g(Tマウント除く)
- フィルター径:72mm(前側)、30.5mm(マウント側)
- 最短撮影距離:1.7m
- 最大撮影倍率:1:2.86
- フォーカス方式:前玉繰り出し式・マニュアルフォーカス
- 絞り羽根:なし
- フード:専用フード(付属)
- マウント部:Tマウント使用(出荷時装着済み)
- 直販価格:税込4万9,800円~