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6,000万画素&像面位相差AFになったフルサイズコンパクト「ライカQ3」
EVF解像度アップ オプションでワイヤレス充電も
2023年5月25日 22:06
ライカカメラ社は、レンズ一体型デジタルカメラ「ライカQ3」を6月3日に発売する。直販のライカオンラインストアによると、26日10時の予約受付開始時に価格が表示されるという。
※26日11時追記:ライカQ3の価格は税込90万2,000円と明らかになりました。
有効6,030万画素の35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載。ライカM11と同じく、画角を維持したままRAW記録サイズを60MP/36MP/18MPから選べる「トリプルレゾリューションテクノロジー」に対応している。設定可能感度はISO 50-100000。動画は8K解像度記録やH.265、Apple ProResコーデックに対応。
26日22時追記:記事初出時に「Apple ProRes RAWコーデックに対応」と記載していましたが、正しくは「Apple ProResコーデック」だったとライカカメラジャパンより連絡を受けたため、該当部分を修正しました。
画像処理エンジンは初登場の「Maestro IV」を採用。パナソニックとの協業による「L² Technology」(エルスクエア・テクノロジー)から生まれたもので、動作速度もさらに向上したという。
AFは、位相差検出方式を追加したハイブリッドオートフォーカスシステムを新採用。空間認識(DFD)技術や物体認識技術も組み合わせ、より高速・高精度な合焦や追従が可能になったという。
搭載レンズは「ライカ ズミルックス f1.7/28mm ASPH.」。引き続き手ブレ補正機構も備えている。スペック上では従来モデルとの違いは見られない。最短撮影距離は通常時0.3m、マクロモード時0.17m。デジタルズーム(クロップ)は、35mm相当、50mm相当、75mm相当、90mm相当を選択可能。これまでのライカQシリーズと同様、28mm画角の画面上に枠線を表示し、枠内が記録される。
デジタルズームを利用した場合、RAWデータにはクロップ情報が書き込まれる仕組み。RAWサムネイルは撮影時の画角でクロップされているが、実際にはフル画角(28mm)の画像情報を持っており、編集時にフル画角に戻すこともできる。
シャッター速度はメカニカルが120秒〜1/2,000秒(1/2,000秒までフラッシュ同調)。電子シャッターで1秒〜1/16,000秒。
撮影アシスト機能としては、パース補正を行う「ライカ・パースペクティブ・コントロール」(LPC)と、JPEG画像用の「ライカ・ダイナミックレンジ」(LDR)設定を設けた。
バッファメモリーは8GB(DNG+JPGの秒15コマ連写で連続63枚)。内蔵メモリーは持たない。
EVFは576万ドットの有機EL(ライカQ2は同368万ドット)。タッチパネル式の背面モニターは新たにチルト式となり、解像度も約184万ドットにアップした。
側面にはHDMI(タイプD)とUSB Type-C(USB3.1 Gen2 最大10Gbps)を装備。ジンバルや外部ディスプレイレコーダーなどと接続できるほか、Capture OneやLightroomからのテザー撮影も可能になったという。
バッテリーは「BP-SCL6」。USB Type-C端子を使ってカメラ内充電できるほか、別売のハンドグリップとワイヤレスチャージャーを使用すると、ワイヤレス充電にも対応する。
記録メディアはSDXC/SDHC/SDスロット×1。UHS-IIを推奨している。
通信機能はライカQ2と同様に、Wi-Fi/Bluetoothを利用可能。MIMOに対応し、「Leica FOTOS」アプリへのデータ転送がライカQ2の約10倍速くなったという。またAppleによる「Made for iPhone」「Made for iPad」の認定も受けており、付属ケーブルでiOSデバイスに有線接続も可能。
防水防滴の保護等級はIP52(ライカQ2と同じ)。
外形寸法は130.0×80.3×92.6mm。質量は約743g(バッテリー込み)、約658g(本体のみ)。
ライカQ3もしくはライカQシリーズ用の別売アクセサリーとして、レザー製のプロテクター、レンズキャップ、スリットタイプのレンズフード、サムレスト、レリーズボタン、ホットシューカバーを用意。それぞれ3色から選べる。